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映画「アントマン&ワスプ」の世界を文房具で表現! ミニチュア写真家・田中達也の作品制作に密着(1/2 ページ)

文房具がビル群に化ける秘密に迫りました。

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 ミニチュア写真家の田中達也@tanaka_tatsuya)さんが、8月31日公開の映画「アントマン&ワスプ」の世界を文房具で表現したアートを制作。作品完成までに密着しました。

「アントマン&ワスプ」のミニチュアアート
制作者の田中達也さん
「アントマン&ワスプ」×田中達也 ミニチュアアート

 「アントマン&ワスプ」は2015年公開の映画「アントマン」の続編。前科持ちのスコット・ラング(演:ポール・ラッド)が偶然“アントマンスーツ”を発見したことから、身長1.5センチのヒーロー「アントマン」として活躍するというストーリー。今作ではホープ・ヴァン・ダイン(演:エヴァンジェリン・リリー)も“ワスプスーツ”を身にまとい、ヒロイン「ワスプ」として強敵に立ち向かいます。

「アントマン&ワスプ」日本版本予告

 今回制作するのはアントマンとワスプが活躍するワンシーン。制作日の8月9日、都内某所に田中さんのアトリエから運び込まれた段ボールや照明機材などが並ぶ中、作業スペースには“学校机と椅子”が鎮座していました。

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懐かしの学校机

 田中さんによると、今回制作するミニチュアは、同日に催された“高校生限定試写会”で初お披露目するということで、使用するものは全て「高校生が使いそうな文房具」に限定しているとのこと。これは面白い作品が出来上がりそうです……!

制作前の田中さん。台風の接近で鹿児島から新幹線で駆け付けました
使用する文房具とアントマンのフィギュア

 机の上に最初に置かれたのはアントマンのフィギュア。その後はマスキングテープ、木工用ボンド、ペン立て、ものさし、メモ帳などが次々に取り出されていきます。「カラフルな文房具が多いですね」と聞いてみると、「スーツの色からのアントマンのイメージカラーを“赤”、ワスプのカラーを“黄”と決めているのでその2色が多くなっています。あとは中間色のオレンジとそれらを際立たせる黒などを用意しました」と田中さん。確かに無造作に置かれていたかのように見えたペン立てのペンも、赤・黄・黒で統一されており、絶妙な配色になっていることが分かります。

セッティングスタート
計算された配色のバランス

 その後は机の上に並べられた文房具を、アトリエで試作してきた画像と見比べながら並べていく田中さん。いろいろな位置から作品をのぞきこむようにして、少し動かしてはまた眺めて動かし、という作業を繰り返しち密な調整を行っていきます。

アトリエで試作した画像を確認する田中さん
画像を見ながらセッティング
視点を変えながら確認
上からも見てみて、細かく修正を入れていく
ペンの並びも見栄えがするように修正

 作業途中、許可をいただいて田中さんがのぞいていたポジションに視点を置いてみるとビックリ。遠くから見ていたときは、ただの文房具群でしたが、視点を合わせると、重ねられたマグネットは街路樹に、高く積まれたホッチキスの芯は構想ビル群に見え、そこに佇むのは今作のポイントの一つである“巨大化したアントマン”という構図になっているのです。これはスゴイ!

ミニチュアをのぞきこむ田中さん
田中さんの視線に合わせるとこんな世界が……!
引いてみると文房具がビル群のよう!
マグネットは街路樹を表していた……!

 続いて取り出されたのは87分の1スケールの鉄道模型用の人形。市販されているものをリペイントして、改造を加えたもので、巨大なアントマンに対し銃口を向けたり、手りゅう弾を投げつけようとしていたり、“なすすべのない人間たち”感が非常にユニークな雰囲気を作っています。

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位置を確認して接着
銃を構えたモブキャラ風
悪そうなミニキャラが増えていく
なす術のない悪役たち
圧倒的なアントマン

 そして最後に登場したのはヒロインのワスプ。アントマンとは違って羽があるワスプが飛ぶ様子を1.5センチという極小サイズのフィギュアで表現して配置完了です。あとはそれぞれの文房具やフィギュアが学校机から離れないように紫外線硬化型透明接着剤で固定すれば文房具の世界で戦うアントマン&ワスプができあがりました!

アントマンとは違い、スーツに羽が生えているワスプ
慎重に接着位置を確認して
固定
使用しているフィギュアはこのサイズ(このアントマンは今回のミニチュア作品には使用されていません)

 作品のタイトルは「遊びも勉強のうち!?」。身近なものでもマーベルヒーローの世界を作り出すことができる、というメッセージが込められています。あらためて完成作品を見てみると、文房具で作られた街並みに、巨大化したアントマンと、その前で羽ばたくワスプ。そしてそれにあらがおうとするギャングが、今にも動き出しそうな様子で表現された非常にユーモラスな作品となっていることが分かります。すごい!

「(来日するキャストにも)しっかりと作品を見ていただけるとうれしい」

 見事な作品を作り上げた田中さん。もしアントマンになれたらどんなことをしてみたいかなどを聞いてみました。

「もしアントマンになれたら……?」
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