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Steam初の無修正アダルトゲーム「Negligee: Love Stories」、日本を含む26か国で販売できず 各国の法に準拠するため

ですよね……。

 ゲームスタジオDharker Studiosは9月14日、美少女ゲーム「Negligee: Love Stories」のSteam版を、日本を含めた26か国で販売できないことを発表した。対象国のユーザーは、同作にSteamページにアクセスすることもできず、ストアページにアクセスしてもトップページに飛ばされる形となっている。配信がかなわなかった国は以下の通り。

  • 日本
  • マレーシア
  • ボツワナ
  • エジプト
  • モロッコ
  • ナイジェリア
  • 南アフリカ
  • スーダン
  • ウガンダ
  • バングラデシュ
  • 中国
  • レバノン
  • 韓国
  • パキスタン
  • サウジアラビア
  • トルクメニスタン
  • ベラルーシ
  • アイスランド
  • ウクライナ
  • ロシア
  • オーストラリア
  • パプアニューギニア
  • ガイアナ
  • イラク
  • UAE
  • ドイツ

 「Negligee: Love Stories」は“ネグリジェ”をテーマとした美少女ゲームであり、ヒロインたちとの恋模様を楽しむことができる。本作は、Steam向けの「100%無規制(100% uncensored)」アダルトゲームとして注目を集めた作品でもある(関連記事)。Steamではこれまで、過激な性描写の多い作品の配信は許されておらず、いわゆるアダルトゲームも表現を控えた全年齢版として販売されており、そのまま楽しむか外部パッチでこっそり解禁するかという形で配信されていた。しかしSteamを運営するValveは今年(2018年)の6月、荒らしや違法を除くすべてのコンテンツを容認すると発表し、それを実現するためのフィルターの整備を進めると告知。9月を過ぎてようやくフィルターが完成し、フィルターの整理を理由に配信が差し止められていた美少女ゲームが配信され始めた。そのうちのひとつが、「Negligee: Love Stories」だったわけだ。

全年齢向けの前作「Negligee」は日本人ユーザーも引き続き購入可

 Dharker Studiosは今回26か国にて販売禁止になったことについて、地域ごとの法律の問題が原因だとしている。あわせて、Steam初の「100%無規制(100% uncensored)」アダルトゲームということで、注目を集めたこともひとつの原因であるともしている。販売国制限が必要ないことを願っているものの、法律に適用していくほかなく、現在Steamでアダルトゲームを販売するにあたって不自由な点であるともし、販売禁止国の対象になったユーザーには、無規制版を公式サイト(およびNutaku)で購入することを勧めている。

 また同スタジオは、「Negligee: Love Stories」の規制版が存在しないがゆえに、販売禁止国ではゲーム自体を販売できないとも語っている。「Negligee: Love Stories」は、アダルトゲームであると同時に、無修正ゲームでもある。モザイクがかかっていないことから、少なくない国から販売禁止という措置になったのかもしれない。またDharker Studiosは、適切な年齢認証サービスが用意されているプラットフォームであれば購入可能であるとも話している。Steamに存在するのは、簡易的な年齢確認のプロセスのみ。Steamには各国の法に適した年齢認証システムが存在していないがゆえに、販売禁止となっている対象国もあるのかもしれない。

 ほかの無規制アダルトゲームはというと、先日のアップデートによって無規制版になった「Meltys Quest」は現在もSteamにて配信中。ただし、同作においては14日夜に日本語版が配信されており、Steamプロパティにて言語を変更することでプレイ可能。英語版にはモザイクが存在しないことに対して、日本語版はモザイクが導入されていることを確認している。Steamでは、言語を変えればビルドも異なってくる。「Meltys Quest」のように、無規制版と規制版のビルドを用意し、地域ごとにあわせた配信を進めるのは、今のところはひとつの案ではあるだろう。

バージョン1.2bから日本語で遊べる「Meltys Quest」

 「Meltys Quest」の日本語版は、規制版ではあるものの、そもそも性表現はそれなりに過激。はっきり乳頭や性交描写もされており、従来のSteamストアで配信が許されなかったような内容である。ただし、こうした英語と日本語に分けて表現を変える手法をとるのも、Steamでは珍しい例。「Meltys Quest」の配信形態に問題がないと断言するには、経過を見る必要がありそうだ。もしこの形態が問題ないとすれば、日本の美少女メーカーも同様の手法がとれるかもしれない。

 なお、Steamでモザイクなしの無修正タイトルが配信可能になったことは事実であるが、あくまでそれは海外向けの話。そのため、100% uncensoredという言葉は無修正というよりは、Steamからの規制を受けない「無規制」という意味として捉えると分かりやすいかもしれない。一方で、いくらかの規制は存在するものの、Valveが性表現の過激なタイトルの配信を容認し始めたのも、事実である。国内向けに販売されているような、モザイクありの成人向け美少女ゲームが、Steamで販売されていくのか。今後はこの点にも注目していきたい。

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