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君そのポージングなんだ?????? 30年以上前に発売されたゼットンのプラモがめちゃくちゃエモい件を語らせてくれマシーナリーともコラム

ゼットンは実質池袋晶葉ちゃん……らしい。

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 バーチャルYouTuber、“マシーナリーとも子”による不定期コラム第3回(連載一覧)。前回のネタ打ち合わせで「2~30年前に発売されたゼットンのプラモがめちゃくちゃエモいので紹介したい」と言っていたとも子ですが、今回も却下して別のネタを書いてもらおうと思っていたところ、「ゼットンはペンギンみたいでかわいい」「ゼットンは実質池袋晶葉ちゃん」などと意味不明なことを口走りはじめたため、仕方なく今回はゼットンのプラモについて語ってもらうことにしました(ゼットンが池袋晶葉ちゃんかどうかは読者のみなさんの判断にお任せします)。

ゼットンは実質池袋晶葉ちゃん……らしい

ライター:マシーナリーとも子

徳で動くバーチャルYouTuber(サイボーグ)。「アイドルマスター シンデレラガールズ」の池袋晶葉ちゃんのファンやプロデューサーを増やして投票してもらうために2018年4月に活動開始。前世はプラモ雑誌の編集をしていたとも言われているが定かではない。現在はBOOTHでグッズを売ったりLINEスタンプ(12)を売ったりして糊口をしのいでいる。スマホアプリも出てます(iOS / Android)。お仕事募集中。

YouTubeチャンネル:https://www.youtube.com/user/barzam154

プラモデル人生で一番好きなのがゼットン

 青い海、空。そして緑の大地。この美しい地球はわれわれみんなの手で守っていかねばなりません。

 マシーナリーとも子よ。

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 つかぬことを聞くけど人類はさぁ、いままでクリアするまでにいちばん時間がかかったゲームって、何?

 めちゃめちゃ個人的な話なんだけどマシーナリーとも子はスーパーファミコンの「ウルトラマン」なんだよな。開田裕治さんのパッケージイラストが激烈カッチョいいアレよ。あのゲームが発売されたころは「スーファミって画面がキレイでボタンがいっぱいあってスゲ~~!」ってころでよ。マシーナリーとも子もアホみたいにプレイしたもんよ。発売されたばっかりのころにプレイした記憶があるから1991年か。

SFCソフト『ウルトラマン』 Xボタンでジャンプする変なゲーム(名作)

 んで、プレイしたことある人は分かると思うんだけどこのスーファミのゲーム、4面の敵のブルトンがめちゃめちゃ強いんだよ……。それまでの敵は飛び蹴りしてりゃ勝てるんだけどブルトンはえげつないダメージの光線とか撃ってきて死ぬの。ふざけんな。当時はどんなに頑張ってもクリアできなくて泣きながら投げたんだけどその後マシーナリーとも子も人間社会のパワーなどを吸収して成長し、数多くのゲームをクリアしたことで自信もつきまして発売から15年たった2006年になってようやくブルトンを倒し、ゲームをクリアすることができました。15年だよ、15年。「ウルトラマンメビウス」放送してたころだよ。

 ……はい、というわけで今回はそんなウルトラマンよりゼットンのプラモデルがとても良いという話をしていきたいと思います。うん、すまない。スーファミの話は前置きです。あんまり関係ない。いや、ちょっとはあるかな……。このプラモデルのパッケージも開田裕治さんのゼットンだからな。

バンダイの1/350ゼットンのパッケージ。絵がカッコよすぎるぜ……(編注:正式名称は「The特撮Collection 12 宇宙恐竜ゼットン」)

 マシーナリーとも子もまぁご多分に漏れずいろいろ今までの人生でプラモデル作ってきたんだけどそのなかでも一番好きなのがこのバンダイのゼットンのプラモデルだね。まあまあ年代物で、説明書によると発売されたのは1985年らしい。ガンダムで言うと「Zガンダム」とかやってたころだな。

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 で、このプラモデルのなにがイイかというと、もちろんプラモ自体の出来もいいんだけど全体的に全てがいい。プロダクトとしてイイ。コクがある。まずこの激かっこいいパッケージイラストを見てくれ。背景でウルトラマンが死んでるよ。カッコよすぎる。最高だろ? 片仮名の「ゼットン」より英字表記の「Z-TON」のほうがデッカく書かれてるのもイイよな。そう書くんだ、っていう感動もある。

 側面も劇中のカラー写真とか載っててとてもいいです。解説文の「ウルトラマンもたじたじのモンスター。」という表現も最高。たじたじっていうか殺してたじゃん。ウルトラマン前向きに倒れたあとあおむけになってたじゃん。

側面。ゼットン星人も載ってるのがサービスいい。ゼットンに比べて影薄いですよねゼットン星人。ケムール星人まんまだし地球侵略来たり潜入工作したりはするけど思想とか描かれないで死ぬし

 中身を見てみましょう。パーツは基本的に白で、胸と口(?)の黄色いところはクリアパーツ。説明書は片面の解説と塗り方がカラーで、組み立て方はモノクロなよくあるカンジのやつ。

中身。口(?)と胸の黄色いところはクリアーパーツ

 んで、またこの説明書がとっても味わい深いんだよ……。例えばこのカラー写真を使った「ゼットンカラーガイド」なんだけどさ……。見てよこの写真のキャプション。「どこから見てもカッコイイ宇宙恐竜ゼットン!」と来た。え、何? いや分かる分かる。確かにどこから見てもカッコいいけどスゲー主観ブチ込んできたなビックリした。いや、あんまりこの手のプラモの説明書で「どこから見てもカッコイイ」って表現見ないからさ。ビックリした。

主観が気持ちいいカラーガイド

 さらにたまらないのは、その右下に2代目ゼットンの写真もポンっと貼り付けてあること。しかもさっきは「どこから見てもカッコいい」と主観まるだしのキャプションが添えられてたのにこっちは「2代目ゼットン。」とめちゃめちゃ塩対応。すごい。「ハッキリとは言わんが俺の言いたいことは……分かるな?」と説明書越しにライターの気持ちが伝わってくるようだ。コミュニケーション!

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シャープさがなくて不人気な2代目ゼットン。今見るとこれはこれでカワイイ……ような……気もしないでもない……かな……

 裏面の解説も、「ゼットンというキャラクターの生態・設定」というよりは「いかにゼットンが類まれな存在で、カッコいいか」を解説しているゼットン大好き文となっており圧力がすごい。そしてやはり2代目について触れている。触れているけど……“やっぱりゼットンも「初代」に限るのだ!”。……disってない! ギリギリ、ギリギリの表現だ! ギリギリdisってないぞ。すごいな。

裏面は設定解説とかじゃなくてゼットンの良さを語ってます

 パーツも観察してみましょう。本キットは固定ポーズのプラモデルで……ちょっと往年のガレージキットっぽさも漂う感じのプラモになっとる。背中のシワとかかなりいい感じじゃねえかよ。脚なんかもヒザに関節いれる必要がないのでキグルミ感強くていいですね。なんかいままで気付かなかったけど、こうして脚だけ切り取られて色もついてない状態だとちょっとレッドキングっぽさもあるよな。プラモデルとして出会ってなかったらゼットンの脚がレッドキングっぽいなんて思うこともなかっただろうし、良かったよ。

パーツ。固定ポーズだから関節とか入れる必要ないのでパーツが大ぶりなのがええやね

ゼットンくん、君そのポージングなんだ???????

 パッパカ切り離して、試しに組み立ててみましょう。いきなり腕とかくっつけると工作するのに不便なのでテープで留めて立たせます。

切り離し。パーツ少ないのでいきなり全部切り離しちゃっても問題ない
仮組みしてみました~……ってなんやそのポーズは

 というわけで色こそ塗ってないものの取りあえずゼットンが立ちました。カッコいいですね……ってえっ!?!?! ちょ、ちょ、ゼットンくん! 君そのポージングなんだ???????

どこから見てもカッコいい仮面ライダーの変身ポーズ!

 いやめちゃめちゃカッコいい。すげーカッコいいよ。パーツの合いはあんまり良くないけど形状とかモールドとかすげ~いい感じでカッコいいよ。でもさ……そのポーズ……そのポーズさ……。アレじゃん。お前、どう見ても……どう見ても仮面ライダーじゃねえかッッッ!!!

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バストアップ。やはりカッコいい。変身ポーズだけど……

 アップで見てみましょう……。…………いや…………仮面ライダーですね。言い逃れなく仮面ライダーだ。どう見てもこれは仮面ライダーの変身ポーズだろ。2号とかV3とかBLACKの変身ポーズだろ。そして君は仮面ライダーじゃなくてウルトラマンの敵キャラだろ。親に向かってなんだその変身ポーズは。

 あまりに自信満々にポーズ取ってるから不安になって「もしかしてマシーナリーとも子が覚えてないだけで本編で仮面ライダーっぽいポーズとってるんだっけ?」って「さらばウルトラマン」見てみたけどやっぱりそんなポーズ取ってなかったよ……。ゼットンといえば「両腕を外に広げたポーズ」「光線跳ね返すときの両腕を前に突き出したポーズ」「バリアー貼るときの両腕をあげたポーズ」あたりが定番だよな……。なんで仮面ライダーっぽいポーズを……?

手に入れやすいソフビ人形と並べてみる

 現行商品の「ウルトラ怪獣シリーズ」ソフビと並べてみましょう。ウン! ソフビよりパーツ分割が多いのでプラモのほうは立体感メチャ気持ちいいですね。とくに頭部はシャキっとしててカッコいい! 全身のシワモールドもすばらしい……。なんて、なんてカッコいいゼットンの立体なんだ……。

 と、それだけにポージングがマジで謎。と、いうことでこのキット、「ハチャメチャに出来がいいのにポージングが謎」というなかなかない魅力を持っている製品なのです。いや、ホントにポージングだけが謎だわ……。でもこの造形でポージングが普通だったら「普通に出来のいいゼットンだね」で終わりそうなのでこれで正解なのかもしれん。もしかしたら発売当時の模型雑誌とか読むとこのポージングの理由が書いてあったりするんでしょうか。まったく調べがつかなかったので誰か知ってる人いたら教えてください。

 というわけであとは適当に作っていく。接着してヤスって~……。

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適当にヤスリがけ

 微妙にスキマとかも空くのパテで埋めて……。

適当にパテ埋め

 そうこうしてるうちにだんだんヤスった合わせ目付近がツルツルになってきやがる。ゼットンの表面はツルツルではないので適当にシワを新しく彫ったりパテで荒らしたりしてごまかしたりする。このあたりは適当にやってもなんかそれっぽくなるので良い。怪獣の表面はあんまりツルツルでキレイだったりしないので適当にやってもなんかそれっぽくなってくれてありがたい。怪獣最高。ゼットンは宇宙恐竜だけど。宇宙恐竜って何?

適当に合わせ目のあたりをそれっぽくする

 あとは色塗っておしまい。いやおしまいじゃなくてまだ結構こまかいのはあるし色塗るまでもいろいろこまかい工程あったんだけど全部解説するとみなさんの一生も終了するのでこんなもんで勘弁してくれや。適当に作ってもそれっぽくなるのでゼットンは……。

ズバーと塗装
ゼットン完成。後述しますが一箇所失敗しました。分かるかな?

 はい、というわけでゼットンが完成しました。本当にかっこいいですね。そして変身ポーズ。

 じつは右のおっぱいパーツを乾燥させてるときにいろいろ事故がありひん曲がって縮んでしまったのですが完成してみると意外と違和感ありませんね。違和感ないだろ? ないってことにしておいてください。イジられるとサイボーグといえど泣いてしまうので……。

おっぱいがちっちゃくなっちゃった!

 あらためてウルトラ怪獣シリーズのソフビと。並べてみるとやはり胴に入った変身ポーズがジワジワ来るわね……。

ゼットン親子

 と、いうわけでバンダイのゼットンのプラモがめちゃめちゃいいというお話でした。良かっただろ? しばらく再販されてないみたいなので再販してくれねえかな~~。ほかにもこのシリーズ、メカゴジラとかキングギドラとかあってけっこう出来いいのが多いんだよな。まぁ中には「初代ゴジラのプラモにVSシリーズのゴジラの頭をつけたプラモ」とか妙なのもあるんだけど……。このゼットンは比較的流通してるみたいで、オークションとかでも1000円くらいで買えるから興味が出た人は探してみてくれよな。ほんじゃな。ジュワッチ。

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