レビュー

秩父鉄道の「夜行急行」で夜明かし、その懐かしさにむせび泣く月刊乗り鉄話題(2019年1月版)(4/4 ページ)

夜中の長時間停車、駅ですする立ち食いそば!!

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(おまけ)夜行急行「三峰号」&秩父鉄道の写真いろいろ

 夜行急行「三峰号」は6時間以上の長旅です。景色が見えない列車で6時間以上となれば退屈しちゃうかも。お腹が空いちゃうかも。そこで今回はバッグに、駅弁、ペットボトルのお茶2本、煎餅、小説1冊、時刻表、ノートPC、携帯ゲーム機を持ち込みました。あ、スマートフォン用のモバイルバッテリーとケーブル類も。

 しかし実際に乗ってみると、市街地の夜景は趣があり、薄暗い駅の通過も注目。夜行列車の雰囲気に浸り、あの頃の旅を思い出し、ちっとも退屈しませんでした。熊谷駅の近くでミカンやお菓子、炭酸飲料まで追加購入して挑んだのに。数量限定の夜鳴きそばも食べられたので空腹にもならず。持って行ったモノ、ほとんど無駄な荷物でした。

 しかし一応、夜行列車に乗るならば「飲食物の確保」は大切です。長時間停車があれば駅の自販機や駅前のコンビニまで足を伸ばせます。しかし入手できないとノドが乾きます。特に冬と夏、空調機の効果で空気が乾燥している場合は要注意です。食べ物も乾き物などの腐らないお菓子などを持っていきましょう。

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 ……って、もはや2019年現在で唯一の定期寝台特急「サンライズ瀬戸・出雲」に乗るときしか役に立たない知識ですね(笑)。いや、再度2019年の冬にこの「三峰号」が運行されたら思い出してください。


飲み物とおやつの確保は大切。お腹が空いてなくても、列車の中でモグモグタイム。お酒が好きな人はビールや缶チューハイになる。でも夜汽車にはワンカップが似合うかも

なんとなくクリスマスらしい小物を用意して撮ったのだが、掲載は1月だった

三峰号の車内、ボックス席2つが売店になっていた。こちらは秩父鉄道グッズ

「三峰号」限定アイテム

「三峰号」乗車記念キーホルダー

裏面は硬券の往復きっぷをデザインしていた

参加者全員に配布された座席指定券/ツアーの参加票

参加者全員に配布された乗車券と記念品のポストカード。駅で販売する乗車券様式と、車掌さんが販売する車内補充券を組み合わせると、ちゃんと今回の行程がそろいます。ポストカードは日中に撮影した編成写真。参加者が撮れない姿。これは気が利いていますね

検札で乗車券にはさみを入れるいれる。希望者は自分ではさみを入れる体験もできた

秩父駅の夜鳴きそばの引換券。車内であらかじめ購入しておく。店内で現金のやりとりがなかったので、とてもスムーズにおそばを提供していました

秩父鉄道の熊谷駅の改札口。あ、ここにも……

発車案内板があった。国鉄時代の再現です。秩父鉄道は細かいところで「懐かしいボタン」を押しに来るぞ

ホームの乗車案内と客車に取り付けられた愛称板。これ、ツアー終了後にオークション販売をしなかったということは、フフフ、2回目もあるな(期待)

秩父駅で多くの人が撮影した電車。こうしてみると、先頭車両の位置をそろえず、斜めに並べています。撮影しやすいように配慮してくれていたようです

秩父鉄道の車両たち


昼間の「急行三峰号」ではなく、SLパレオエクスプレスを運行後、車庫に帰る状態のもの。電気機関車が先頭になり、後ろに客車、後尾に蒸気機関車がある

こちらが「SLパレオエクスプレス」。長らく修理中だったが、2019年1月から営業運転に復帰した。そのニュースは「急行三峰号」の運行日直前に発表されたので、秩父鉄道の職員さんも明るい表情に見えた

秩父鉄道の隠れたスター「急行秩父路号」。元西武鉄道の通勤型車両に、元西武鉄道の特急レッドアローの座席を取り付けてある。1日数往復走る

秩父鉄道は貨物列車も運行している。石灰石などを運ぶ

秩父鉄道の5000系電車は元都営地下鉄三田線で活躍した電車。暗いところで見ると、ステンレスの光り具合などから地下鉄で活躍していた姿を思い出してしまう

杉山淳一(すぎやま・じゅんいち)

乗り鉄。書き鉄。1967年東京都生まれ。年齢=鉄道趣味歴。信州大学経済学部卒。信州大学大学院工学系研究科博士前期課程修了。出版社アスキーにてPC雑誌・ゲーム雑誌の広告営業を担当。1996年よりフリーライター。IT・ゲーム系ライターを経て、現在は鉄道分野で活動。鉄旅オブザイヤー選考委員。ITmedia ビジネスオンラインで「週刊鉄道経済」連載。著書に『(ゲームソフト)A列車で行こうシリーズ公式ガイドブック(KADOKAWA)』『ぼくは乗り鉄、おでかけ日和。(幻冬舎)』『列車ダイヤから鉄道を楽しむ方法(河出書房新社)』など。公式サイト「OFFICE THREE TREES」ブログ:「すぎやまの日々」「汽車旅のしおり」。

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