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日本初の乳児用液体ミルクがついに発売 江崎グリコ「アイクレオ赤ちゃんミルク」、ママ&パパの反応は?

ねとらぼ編集部でも飲んでみました。

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 江崎グリコは3月11日、日本初の乳児用液体ミルク「アイクレオ赤ちゃんミルク」を全国で順次販売開始しました。東京・錦糸町で、ママ・パパ・ベビーの試飲会が行われました。


ついに解禁された液体ミルク

 乳児用液体ミルク(乳児用調整液状乳、以下液体ミルク)は、海外では一般的な商品なのに対し、日本では「食品衛生法」「健康増進法」が“壁”となり、普及が進んでいない状態でした。2018年8月の法改正により、ついに製造・販売が解禁となっていました。

 今回、日本で初めて液体ミルクを発売することとなった江崎グリコ。開発は2016年から着手されていたといいます。きっかけとなったのは、2016年に発生した熊本地震。支援物資として、フィンランドから液体ミルクが送られてきました。

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 「災害で最も弱者になるのは、唯一の栄養源がミルクである赤ちゃん。ミルクが断たれると危機的な状況になってしまいます。しかし災害時には、お母さんの母乳が出なくなったり、粉ミルクを作る際にきれいな水が手に入らなかったりといったケースがあります。

 また、東日本大震災の際は、お母さんと赤ちゃんが離れ離れになることもありました。育児に不慣れな人や初めての人には、衛生的にミルクを作るのはなかなか難しい。赤ちゃんに国産の液体ミルクを届けたいという思いで開発をスタートしました」(江崎グリコ商品開発研究所ベビー・育児グループ永富宏さん)

 液体ミルク「アイクレオ赤ちゃんミルク」は、調乳済みで常温のまま飲ませられる紙パックの商品。希望小売価格は税別200円です。「母乳に近い栄養成分を目指した」といい、母乳と同程度のミネラル含有量、ナトリウム量を調整。母乳にも含まれるガラクトオリゴ糖を配合しています。

 6層構造の紙パックに殺菌したミルクを入れる「無菌パック製法」で、常温で賞味期限6カ月の長期保存が可能。紙パック内のアルミ箔の層が光や酸素を遮断し、栄養成分の保護をしているといいます。防腐剤、保存料は使用していません。殺菌方法を工夫し、液体の「白さ」にもこだわりました。

 使用方法は簡単。(1)赤ちゃんミルクと消毒した哺乳瓶を用意する、(2)ストローをストッパー部分が隠れるまで差し込み、手前に少し戻して穴をふさぐ、(3)ストローを曲げて液体ミルクを哺乳瓶に注ぐ、(4)哺乳瓶に乳首を付ける――です。水やお湯を加える必要はなく、また常温のまま飲ませても大丈夫。慣れれば数十秒で用意しミルクをあげられます。開封後はすぐに飲む、飲み残しは捨てることようにする必要があります。

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液体ミルクの使用方法

 会場となった「ベビーザらス」を運営する日本トイザらスの琢磨聡さん(マーチャンダイズ本部ベビー商品部)は、自身も4歳のお子さんの親。「自分も粉ミルクを作ることがありますが、飲ませるまでに平均15分ほどかかる。液体ミルクは数十秒で飲ませることができるので、災害時のみならず、夜間や外出時にも便利。今後のみなさんの豊かで楽しい暮らし作りに一役買えるのでは」と期待を抱きます。

 体験会に参加したママ、パパは、「普通に飲んでくれました」「今までミルクづくりには短くとも4~5分かかっていました。作りやすいので、職場復帰して忙しいときや、旅行時、外出時に使っていきたいです」とコメント。「粉ミルクとの栄養の違いや、赤ちゃんの体に影響はないのかは気になりますが、まずは使ってみたい」「1パック125ミリなのが、うちの子にはちょっと少ないかも」といった声も上がりました。


試飲会のようす

 質疑応答では、「授乳室の自販機に置く予定はないか。試飲会で使っていた使い捨てボトル(プラスチックの殺菌済み哺乳瓶)とセットで置いてもらえると非常に便利だと思います」といった意見が。確かに、授乳室で一式がそろっていれば、外出へのハードルも下がりそうです。江崎グリコの担当者は「決まっている予定はありませんが、社内で将来的に検討します」と回答しました。


ベビーザらスでは大きな棚で展開されていました。各社が販売に乗りだせば、いつかはベビー用品コーナーに「液体ミルク」コーナーができるかも……

ねとらぼ編集部の育児中メンバーにも聞いてみた

 ねとらぼ編集部にも、現在0歳児を育てているお父さんが2人います。ひとりが男性管理職で社内初の育休を取得した小林伸也編集長です(もうひとりは現在育休中の加藤亘編集長)。小林編集長にも液体ミルクを使ってもらいました。哺乳瓶がなかったので、透明のカップで代用です。

編集部で小林編集長に開けてみてもらいました

 「これは便利ですね。慣れればもっと短く準備できると思う。備蓄として欲しいですね。外出時にも便利だろうなー。価格面はやはりちょっと割高に感じますね。125ミリだとうちの子には足りないし、『50ミリだけ作る』といった微調整もできないのが普段使いにはネックでしょうか。また、うちの子はあたたかいミルクじゃないと飲まないことがあるので、工夫が必要かもしれないです」(小林編集長)

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 常温でも衛生面や赤ちゃんの消化機能に問題はないといいますが、赤ちゃんによっては確かに好みがありますね。その場合は、哺乳瓶などに移し替えた状態で、湯煎や電子レンジであたためることが推奨されています。

 ちなみに味はというと、普通の牛乳をやや薄めた飲み口で、甘みを感じます。小林編集長は「普段使っている粉ミルクとほとんど味は変わらないと思う。そんなに粉ミルクをじっくり飲んだことはないですが……」とのことでした。

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