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“意思を持った石”をめぐる不思議なお話 漫画「温室のある廃病院」が胸に深く響く(1/2 ページ)

きれいで不思議で深い物語。

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 “意思を持った石”が存在する不思議な世界で、「温室のある廃病院」で繰り広げられるお話を描いた漫画がTwitterで人気を博しています。

「温室のある廃病院」

 物語の舞台は、意思を持つ“石”が存在する世界。“石”はあらゆる物質と融合して精霊やモンスターになるため危険なものとみなされ、政府が管理し、無断所持が禁じられています。そんな中、ある廃病院に“石”があるとの知らせを受けて、町から「対話者」(交渉人)が派遣されます。石の無断所持は町全体が罰を受けるため、対話者はことを穏便に収めるために送られたのです。


廃病院に意思を持つ“石”と融合した子どもが――?

 しかし「せんせい」と呼ばれる廃病院の住人は、“石”と融合したと思われる子ども「デク」は「自動人形」だと対話者を追い返しました。せんせいがデクにさまざまな雑用を言いつけ、きつく当たっているのを目にした対話者は、「ここにいるのは君のためにならない」とデクを説得しようとしますが、デクは「せんせいのお世話をするのが仕事です」と言い張ります。

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 説得に応じようとしないせんせいに、“石”は予測不能で危険だと主張する対話者。しかしせんせいは「不気味な生きる石を安全な場所に隔離して安心したいんだろう」と反論し、廃病院に来るはずだった「本物の対話者」が死んでいることを指摘します。追い詰められた対話者は“石”に対する嫌悪を露呈して襲いかかってきますが――しかし、実はせんせいこそが“石”と融合した生き物だったのです。

 言葉は厳しく態度はつっけんどんながらもデクを大切にするせんせいと、せんせいを慕うデク。互いを大事にする2人の関係は、“石”という異質な存在を危険とみなし、忌避し、隔離したり利用したりしようとする人間とは対照的です。“石”のせいで世界がややこしくなったという対話者に向けた、「俺たちは何一つ世界を変えちゃいない。はじめからあんたたちの隣で生きていた」というせんせいの言葉が重く響きます。

 同作は漫画家の本郷地下(@chika_london)さんは以前に描いた作品。本郷さんはWeb Newtypeで映画館を舞台にした漫画『明日、シネマかすみ座で』を連載中です。

温室のある廃病院

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