妊婦は「弱者」 中村江里子、妊婦へのフランスと日本の意識の違いに言及
「席を譲って」と妊婦がいえる、それがフランス。
4月12日、元フジテレビアナウンサーの中村江里子さんが自身のブログで、フランス社会における妊婦への認識について書かれた記事に言及しました。
中村さんは「『妊娠は病気じゃない』の意味、日本とフランスでこんなに違います」という記事を読み、自身の3回の妊娠、出産を経て「パリで妊婦さんになるとフランス人の良いところが見えてくる」理由について、あらためて納得したとつづります。
記事には、フランスで妊娠した場合に周囲から自然に受ける配慮、妊婦を守るもろもろの制度が、妊娠は病気ではないにもかかわらずさまざまな不調があり、普段とは違う「弱い存在」として認識されていることに根付くものなのではと記されています。それは法律によって定められており、自身で身を守ることのできない弱い存在を傷つけてはならないという旨の法律に未成年者、高齢者、病人、障がい者らとともに妊婦も列挙され、外見や性別や出自などに対する差別を禁止する法律にも妊婦は含まれているとのこと。
中村さんは「法律で”弱者”と定められていることによって、人々の意識が違うということなのではないでしょうか?」と自身の考えをつづり、フランスで妊娠中に銀行で前に並んでいた初老の男性から「気づかずにすみません」と順番を譲られたエピソードを披露。その他にも多くの手助けを受けてきたことで、「フランス人の良さを妊娠中に随分と知った」としています。
同記事にあるようにフランスでは妊娠6カ月から、病院を選べば医療費の自己負担なしで出産に至ることが可能。無痛分娩や、日本では高額の出生前診断も種類や妊婦の状況によって無料で受けられます。一方、検診のたびにエコーを受けられる、産後の手厚いケアといった、フランスにはない日本独自の配慮も当然あるために、どちらが良いとは一概にいえません。
中村さんは「日本でも少子化対策でいろいろな案が出ていますが、同時にというよりもっと大切なのは”意識”を変えることなのでは?」と記事を読みながら考えたと明かしており、妊婦がより「守られている」と感じられる社会形成への1つのヒントとなりそうです。
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