「ウォーキング・デッド」シーズン10は、炎と死とともに爆進するダークな幕開け
マンネリなんてもう言わせない。
シーズン10を迎えた海外ドラマ「ウォーキング・デッド」、今シーズンは初っぱなからシーズン9からの変化が顕著に見て取れます。
前シーズンではリックがいて、王国があり、平穏に見えることもありました。それらが残した“社会”が救世主との長い戦いが終わったあとに再建されました。ドラマは完全に限界がきたかのように感じられ、何度も何度も同じようなアイデアの焼き直しが繰り返されていました。
シーズン9が進むにつれて、大きな変化がありました。「ウォーキング・デッド」には火花が立ち上がり、新しい“囁く者(ウィスパラーズ)”の脅威と、現状に変化をもたらしたリックの旅立ちのおかげで刺激的な炎へと成長していきました。その炎はシーズン10の第1話「Lines We Cross」でも燃え続けています。
シーズン10第1話は、世界滅亡後を感じさせる南部の風景の中を歩く、ぞっとするようなウォーカーたちの姿でスタート。水にぬれてビチョビチョのゾンビたちです。鍵となるキャラクターであるミショーンとダリルを含むグループはオーシャンサイドの近くで訓練中。ゾンビであふれていた船を開放し、やりと盾と矢で攻撃隊形の練習をしています。
ミショーンの相棒である日本刀がゾンビの頭を真っ二つに斬ることで、以前のような調子を取り戻すのは素晴らしいシーンです。
陽が降り注ぐオーシャンサイドの海岸側に潜む“囁く者”の脅威。お互いに境界線を尊重することになったものの、“囁く者”を思わせるゾンビのマスクがオーシャンサイド近くに現れ、ゾンビの皮をかぶった暴力的な生存者グルーブとともに、何かが起きていることを暗示しています。その余韻が緊張となり、各シーンに少しずつ興奮を加味していくのです。
最も興味深い瞬間は、流れ星のようなものが炎のように輝いて空を横切っていくシーンです。流れ星のようですが、実は軌道を外れて落ちてきたロシアの古い衛星。オーシャンサイド近くに着陸し、森を燃やしてしまいます。火を水と泥で何とかしようとすると、何が現れるでしょうか?
そう、ウォーカーです。
火と煙とゾンビにあふれ、スリリング。第1話のアクションは上出来で、特にキャロルがゾンビの喉を切り裂き別のゾンビに血を噴霧するシーンがすばらしくて燃え上がってしまいました。カモン!! って感じで。
こうしたスリルの中で、優れたキャラクターの発展と人間的な瞬間も垣間見ることができます。「ウォーキングデッド」が時に苦心する部分ですが、このエピソードでは(ほとんど)うまくいっているようです。
ダリルとキャロルは2人きりになることで関係が深まり、一緒にニューメキシコに逃げる計画を語り合います。地獄のジョージアよりはどこでもましに思えますが、世の中は何があるか分かりません。
今のところ、彼らは反社会的人間との対立を避けるため、“囁く者”との境界線を守っています。崖を見下ろすと、キャロルは“囁く者”のリーダー「アルファ」に気付き、アルファもまたキャロルを見上げます。
暗くて不安定なことが待ち構えていますが、ドラマとしては面白い展開になりそうです。
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