笑顔をもっとすてきにする歯科医さん 貧しい地域での無料施術に称賛の声(1/2 ページ)
ブラジルでは2000万人が歯科医にかかったことがないとされています。
貧しい地域へ旅をして歯科治療を提供するフェリペ・ロッシさんが、Instagramに患者さんの施術前と施術後の笑顔の写真を投稿。歯の治療により笑顔の印象が大きく変化した写真に、1万件を超える高評価や称賛のコメントが寄せられています。治療を受けて心から喜んでいることが伝わってきます。
ブラジル出身の歯科医師フェリペさんは、経済的に恵まれていない地域へ出向き、歯の治療を無料で提供する施策を行っています。2016年にNGO「Por1sorriso」を設立し、以来貧しい地域での治療を施してきました。活動地域はブラジル国内に限らず、ケニヤ、モザンビークなどアフリカでも活動しています。2019年には、3月にサンパウロ州、5月にマットグロッソ州など、複数の地域に滞在して、施術を行っています。
ブラジルの歯科に携わる医療従事者数は、世界1位のアメリカ(約46万人)に次ぐ約22万人ですが、社会格差が大きいため治療が行き届いていないとされています。インタビューを行ったブラジルの「R7」によると、ブラジル国内の実に約2000万人が歯医者にかかったことがないといいます。フェリペさんもInstagramで「数百万人は歯科用イスに座ることが何であるか知らない」と投稿しています。
「Por1sorriso」で活動開始当初1台しかなかった治療用のイスは、現在は20台になり、ボランティア登録者も4000人に。しかし資金面での課題は残っているようで、例えばブラジルで5日間で1500人治療するためには、2000レアル(約54万円)が必要とのこと。同NGO公式サイトでは寄付も受付中です。
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