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妻を殴って離婚を切り出された相談者「900万円の慰謝料は妥当?」 「テレフォン人生相談」先週のハイライト(1/2 ページ)

「その時にちょっと女房殴ったもんですから」相談内容は金&暴力!

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 離婚にまつわるもめ事が集まった「もう、無理……妻が夫を捨てる時」特集だった「テレフォン人生相談」(ニッポン放送・月~金曜11時~ 配信)先週のハイライト。今回ピックアップしたのは12月10日(火)放送の加藤諦三パーソナリティー回。別居中の妻から離婚を切り出され、慰謝料500万円を要求されているという男性からの相談。

パーソナリティ:加藤諦三(評論家)、今井通子(作家・登山家)、ドリアン助川(作家・ミュージシャン)、柴田理恵(女優・タレント) イラスト/北村ヂン

妻を殴った代償が400万円+500万円

 相談者は69歳男性。妻60歳。相談者には離婚歴があり、前妻との間に子どもがいるという。

 「ああ、そうすると一緒に暮らしているのはどなたとですか?」

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 「現在はひとりです」

 前妻や子どものみならず、結婚3年目の妻とも別居中。それどころか、1カ月前に離婚調停の通知が届き、慰謝料を500万円、さらに月8万円を要求されているという。

 「その金額が妥当なものか、お伺いしたいという……」

 これだけなら、まあ普通の離婚に関する相談だが、別居に至る前にもひと悶着あったようだ。

 「10カ月くらい前に400万くらいのお金を支払ってるんですが……」

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 「アナタが奥さんに400万円?」

 「その時にちょっと女房殴ったもんですから」

 この相談者、語り口は穏やかなのに、相談内容は金&暴力!

 殴った際に「400万円を渡せば警察に障害届(被害届?)を出さず、すべて忘れる」と妻から提案され、お金を渡したのに、結局別居し、離婚を切り出され、さらに500万円を要求されているのだ。

 「すべて忘れて新たにやり直すっていう話だったんですが……」

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 それでは殴ってしまった原因は何だったのだろう。

 「仲が悪いっていうよりも、イライラしてつい殴ってしまったっていうことなんですが……。そのイライラする原因が、夜の生活ができなかったっていうことなんですね」「ただし、他の方法で、多少セックスらしきことはしたっていうことなんですね。ただ、下着は脱がなかったっていうことで」

 69歳と60歳の夫婦でも、“夜の問題”が出てくることはある。手なのか口なのか、一応手伝いはしてくれたということらしい。

 夜の生活からは逃げられ、食事面でも、自分が肉と魚が好きではない妻は、相談者が「もうちょっと出してくれ」と要求しても応えてくれなかった。そういったことが積み重なって殴ってしまったと話す。

相談者の振るった暴力はどの程度のものだったのか?

 この日のアドバイザーは弁護士の大迫恵美子。まず気にしたのは「夜の生活ができなかった」のレベル。相談者が結婚したのは3年前だが、その前に半年間の交際期間があったという。

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 「交際の間には性的な関係はあったんですか?」

 「1回だけですね。結婚の前後だと思うんですが」

 結婚前、結婚後合わせても1回しか関係を持っていないと話す相談者。妻は「(そういうことが)好きでない」と言っているようだが、そのことは結婚前に分かっていたのだろうか?

 相談者が請求されている500万円+月8万円のうち、月8万円に関しては、おそらく「婚姻費用」(夫婦が別居する際に、収入が少ない側が多い側に請求できる生活費)として請求されているため、離婚が成立すれば払わなくてもよくなる。

 問題は、殴った時に払わせられた400万円と今回の500万円だ。

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 「アナタとしては(額が)多いんじゃないかということですよね?」

 「はい」

 まず、400万円に関しては(高い安いはともかくとして)「告訴するのを取りやめる」ために支払ったお金なので、今から返してくれというのは通用しないと指摘。しかし相談者は納得しない。

 「すべて忘れるからっていうことで払ったわけですよね。ただ今回のその(離婚)理由が『暴力を振るうから』っていう理由であったとすれば、『忘れてない』ってことにはならないんでしょうか?」

 「すべてを忘れることの対価として400万払うっていう慰謝料はないんですよ」

 400万円は諦めるとして、次は慰謝料の500万円が妥当かどうかということだ。ここでポイントになってくるのが「暴力の程度」。

 「傷害罪で告訴するというような話になっちゃうっていうのは、ついちょっと手が上がったみたいな話じゃないですよね?」

 「んー……そうかもしれないですね、ええ」

 「たぶん殺されると思ったと思うんですよ。半殺しみたいなイメージですけどね」

 ここはもっと突っ込んで欲しかったところ。大迫先生は思い込みで「半殺しにした」前提で話を進めていたが、実際にどの程度の暴力だったのかは言及されていない。

 「これ(慰謝料を)払ってしまうと、アナタがとても困るような状態なんですか?」

 「いえ、生活はできると思います」

 「だったらお支払いになったらどうですか?」「(慰謝料をケチッたら)アナタのこれからの評価って言うか、人としての意味っていうかね、そこにも影響してくるようなことじゃなりません?」

 500万円が高いの何だのとグズグズ引き延ばしても「婚姻費用」の月8万円がかさむだけなので、さっさと払うものを払って離婚を成立させてしまう方が得策だと勧めた。

すべてを忘れることの対価として400万払うっていう慰謝料はない イラスト/北村ヂン
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