コロナショックで印税溶けた…… 株に挑んで大損した漫画家にかける言葉が見つからない(1/2 ページ)
ま……漫画描こう!
新型コロナウィルスは経済にも大きな影響を与えており、日経平均は2月末の1週間で2243円(約9.6%)下落。この“コロナショック”のあおりを受けて株式投資で大損し、単行本の印税収入を失った漫画家の体験談が悲惨すぎます。なんと声をかけたものやら……。
漫画の冒頭から「あああああああああああああああ」と苦悶の叫びを上げているのは、作者の矢寺圭太(@yaterakeita)さん。「漫画が売れないならそれ以外で稼げばいいのだ!」と株式投資を始めたのが2018年のことで、そのときは200万円の貯金を全額溶かしていました(関連記事)。お願い、懲りて。
その後立ち直った矢寺さんは、2019年に『週刊ビッグコミックスピリッツ』で『ぽんこつポン子』の連載を始め、めでたく単行本も発売。しかし、印税でまとまった金額を手にしたことで、再び株への欲望をムクムクと呼び起こしてしまいます。その結果、1巻の印税は1カ月で消滅したのでした。懲りてってばあ……。
それでも懲りない矢寺さんは、2巻・3巻の印税で得た100万円を株に投入し、1巻の印税分を取り戻します。しかし勝負したのが、乱高下しながらも当時は上がり目に見えた、オルトプラス株だったのが運命の分かれ目(関連記事)。同社の目玉「ヒプノシスマイク」ゲームアプリの事前登録開始を当て込んで全力で信用買い――その30分後に株価は大暴落し、それまでの利益は一気にマイナスへ転じるのでした。ひとごとながらつらみがつらい。
矢寺さんは諦めずに、ヒプマイアプリの配信さえ始まれば、株価はきっと戻るはず――と望みをかけて2020年3月末まで塩漬けすることに。あえて市場のことは忘れて春を待ちます。
ところがそんな矢先にコロナショックが到来。春を待たずに矢寺さんは退場を余儀なくされてしまいました。仮に100万円の元手で300万円分の株を信用買いしたのち、株価が30%落ちたとすると損失は90万円で、元手は一気に10万円まで減少します。オルトプラスの場合、2月末の1週間で約30%、12月の高値からすると約49%下落したため、とてもじゃないですが耐えきれません。うへぇ……。
過去の経緯もあって、矢寺さんはファンや友人、担当編集から心配され、忠告を受けていました。そのうえでつらい結果となったこの漫画には「だから言ったのに」「漫画に集中しましょう」「ギャンブルじゃなくて投資をしましょう」など、厳しい意見が寄せられています。
その一方で、「まさに今同じ状態で笑ってしまいました」と共感する声や、「教訓になりました」「株エッセイ漫画描いて元を取りましょう」といったポジティブな声も。「4巻も買うのでがんばって」といった応援も多いことですし、今後は投資するにしても慎重を期してほしいと、老婆心ながら願う次第です。
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