現金給付「国民1人10万円」で着地へ
公明党はこの問題で出遅れていた。
ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(4月16日に放送)にジャーナリストの鈴木哲夫が出演。公明党が自民党に提案した国民1人10万円の現金給付案について解説した。
1人10万円の給付案~安倍総理は前向き
新型コロナウイルスへの経済対策を盛り込んだ補正予算案をめぐり、公明党は国民1人に10万円の現金給付を取り入れるべきだと提案。それに対し安倍総理は「方向性を持って検討する」と述べている。(※編集部注:安倍総理は16日、国民1人当たり10万円の現金を一律に給付するため、2020年度補正予算案を組み替える方向で検討するよう自民党の岸田政務調査会長に指示した)
飯田)自民党としては、給付を行うにしても所得制限をつけたい。公明党は所得制限なしで一律に、ということです。
鈴木)いま取材中ですが、選挙区でも自民党議員への突き上げが強くあります。そういう意味では、この前の30万円は完全に失敗です。1つのポイントとして、二階幹事長は公明党とのパイプがしっかりあります。公明党の山口代表と二階幹事長が、ほぼ同時に10万円と言い出しました。話はきちんとされていると思ったのですが、違いがあります。自民党は「所得制限を設ける」。しかし公明党は、わざわざ山口代表が官邸まで行って「所得制限は設けるな」と発言した。私は最終的に、所得制限を設けない方向で話をまとめるような形になるのではないかと思います。
今回は出遅れた公明党~組み替えて10万円を入れればすぐにできる
鈴木)公明党は本来、このような状況のときには庶民の立場でどんどん行うのですが、今回は出遅れたところがあります。与党である自民党と、こういうときに先頭に立つ公明党で、しっかりと実をとろうと議論をして、最後には公明党の「所得制限なし」という方向に進んで行く。二階さんと公明党で、しっかりと打ち合わせて進めていますが、それにしても遅いです。補正の後と言っていますが、いまから30万円の補正を行うのですから、中身を組み替えて行えばすぐにできます。
飯田)中身の組み換えについてツイッターで来ているのが、「組み替えようと思ったらまた遅れてしまって、その他の給付など全部が遅れてしまうのではないか」という指摘がありました。
鈴木)それは政府が行いたくない理屈であって、やろうと思えばできます。与野党で組み替えて、10万を入れればいいのではないでしょうか。やるのであれば、そのくらいの姿勢を見せて欲しいと思います。
飯田)財務省が抵抗しているという話もありますが、やはり議院内閣制ですので、政党が頑張れば何とかなる。
鈴木)そうです。いまこそ与党が頑張らなくてはなりません。
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