ねこのトリセツ ~毛柄と性格って関係するの?~
ネコの毛柄の違いによって、性格が違う……!?
「うちのネコってどんな性格なの?」と、気になることはありませんか?
監修者である大石先生が大学で生徒と共に行った調査結果をもとに、ネコちゃんの毛柄による付き合い方を教えてくれる書籍『ねこのトリセツ』シリーズを参考に、今回から柄ごとの猫ちゃんとの付き合い方を3回にわたってとり上げます。
今回は、毛柄と性格の関連性についてご紹介します!
ネコの毛柄はなんでたくさんあるの?
大石先生によると、ネコが家畜になってから、遺伝子の突然変異や、特定の毛柄を残そうとする人為的な繁殖によって、ネコの毛柄は長い時間をかけて変化してきたのだそうです。
野生だったネコが家畜化し、その後イエネコになりましたが、そもそもの野生ネコの毛柄は、自然の中で身を隠すのにぴったりの、黒と茶の縞模様だったといいます。今でいう「キジトラ」柄にもっとも近かったのだとか。
ネコちゃんの毛柄を決めるのは、「遺伝子座」というある特定の形質についての遺伝情報がある染色体の部位。両親から受け継いだ遺伝子のうち、どの遺伝子が強く出るかによって、毛柄が変わるそうです。
しかも、親が持つ遺伝子がそのまま反映されるわけではなく、遠い祖先から反映される場合もあるそうです! 確かに、親とは違う毛柄だったり、兄弟でも毛柄が違っていたりしますよね。
また、人の手が加わってさまざまな毛柄が増えてきたという歴史もあります。大石先生は書籍で、「猫は、人間の役に立つ犬と違って、愛玩動物として人間と暮らしてきましたよね。ですから、その時代時代によって、あるいは地域によって、毛柄に対して好き嫌いという要素が加わることもあったでしょうね」と話しています。
例えば「黒猫は不吉だ」などという迷信があるのも事実ですよね。
でも、ネコの方からしてみたら、そんなの「知ったこっちゃない」話かもしれません。ネコちゃんの毛柄って、なかなか奥深いですね。
毛柄と性格は関係している!?
ネコちゃんによってさまざまな毛柄があるのはわかりましたが、その毛柄によって性格が違うというのは本当なのでしょうか? 飼育環境や飼い主との関係性などによっても、ネコちゃんの性格は変わっていくため、なかなかその関連性を証明するのは難しそうですよね。
大石先生は、学生さんたちと、茶トラ、茶トラ白、キジトラ、キジトラ白、ミケ、サビ、黒、黒白、白の9種類の毛柄のネコちゃんの飼い主さんを対象に、アンケート調査を実施しました。
ネコちゃんについて「おとなしい」「甘えん坊」などの17項目の性格について、当てはまるかどうか5段階で回答してもらったそうです。その結果から、ネコちゃんの毛柄によって、それぞれ特徴的な傾向があることがわかってきたといいます。
ネコちゃんの毛柄と性格の調査
大石先生は、書籍の中で「同じ猫という種ですからね、基本的な性格が大きく変わることはないのですが、それでも毛柄によって性格の傾向があるようです」と話しています。確かに、育つ環境や人間との関係性によっても、ネコちゃんの性格は大きく左右されます。ただし、毛柄が遺伝子によって決まっているということからも、毛柄と性格には何かしらの関係性があるのではないかというお話でした。
ここまで、ネコちゃんの毛柄についてご紹介してきました。実は、毛柄と性格の関連性についてはまだ詳しく解明はされていないそうです。ただ、大石先生が行ったような調査などをもとに、現在も研究がすすめられています。毛柄によって性格は変わるのか変わらないのか。ぜひ、考えるきっかけにしてみてくださいね!
さて、次回は具体的な毛柄別に、その性格についてご紹介します。
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