ロングシートなんて大嫌い? 乗り鉄がこだわる「座席」のお話:月刊乗り鉄話題(2020年7月版)(3/4 ページ)
ほんとはこだわりたいんです。でもロングシートもいいものです。回転クロスシートも褒め称えたいんです。
ロングシートも楽しいよ(ただし……)
乗り鉄にとって、ロングシートとセミクロスシートのどちらが良いかといえば、やはりクロスシートのほうがいいです。車窓を眺めやすいし、弁当を食べてもお酒を飲んでも変ではありません。
最近は首都圏に限らず、地方都市の普通列車でもロングシートが増えてきました。景色の良い路線でロングシートの車両が来ると残念な気持ちになります。
それでも最近は「ロングシートも悪くない」と思うようになりました。いや、文句を言っても仕方ないので「楽しさを見つけ出した」とも言えます。
ロングシートの楽しみ1:「向かい側の車窓の広がり」をたしなむ
ロングシートの窓は背中側にあります。首を回さなければ景色を見られません。でも、無理をして後ろを向かなくても、正面、向かい側の窓を見ましょう。複数の窓を漫画のコマ割りだと思えば、とてもワイドな視界です。クロスシートの窓とは違う景色があります。
最近の通勤電車の窓は大きな一枚窓です。この景色を横からではなく、正面から見られます。ほら、ロングシートもなかなかのものでしょう?
……ただし、視界に立つ人や向かいの座席に座る人がいない場合に限ります。
ロングシートの楽しみ2:「広々している」ことをたしなむ
クロスシートはどうしても小さな空間になります。古い車両ならなおのこと、圧迫感もあります。
しかしロングシートならばどうでしょう。広々としています。開放感があります。思いっきり足を伸ばせます。飛行機やクルマやバスではできない体験ですよ。
……ただし、まわりに人がいないときに限ります。通行の邪魔にならないように注意。
ロングシートの楽しみ3:「横座りでゆったりできる」ことをたしなむ
ロングシートでどうしても進行方向に向きたいときは、ドアの横に座りましょう。靴を脱ぎ、シートに片足を乗せて進行方向を向き、ドアとシートの間の仕切りに背中を当てます。ほら、これでクロスシート風の体勢になります。しかも広々。両足を乗せるとお座敷列車気分になったりして。
……ただし、ほかにお客さんがいないときに限ります。
結局のところ、ほかのお客さんがいなければ、ロングシートも楽しい。
いや、空いている電車ならどんなシート配置でも楽しいです(笑)。乗り鉄の計画を立てるときは、通勤通学時間帯を避けるなど、三密を避けた日程を作りましょう。
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