ニュース
海外から送られた「謎の種」はブラッシング詐欺かも 米政府機関が見解発表
売上やレビュー件数の水増しか狙いかもしれません。
advertisement
海外から郵送される「謎の種」について、レビュー水増しのため偽の注文をする「ブラッシング詐欺」ではないかという見解を米政府機関が発表しました。
米国や英国を中心に、注文していない「謎の種」が海外から郵送されてくる事例が発生しており、送り主の正体やその目的が調査されています。日本でも報告があり、植物防疫所が注意喚起する事態に(関連記事)。米国農務省(USDA)は、この事例について「ブラッシング詐欺」の可能性があると言及しました。
「ブラッシング詐欺」とは、注文件数やレビューを水増しする偽造オンライン注文のことを言います。ブラッシング詐欺の一例を紹介した海外メディアによると、まず販売業者が、ブラッシング業者(ブラッシャー)に報酬と商品の購入代金を渡します。ブラッシャーは通販サイトで販売業者の商品を注文。販売業者は空の箱やジャンク品などをブラッシャーが入力した住所に発送し、ブラッシャーは商品に高評価のレビューを付けます。
advertisement
「謎の種」がブラッシング詐欺だった場合、ブラッシャーがECサイトから流出した顧客住所や検索などで偶然に見つけた住所を利用し、商品の送り先に使っている可能性などが考えられます。
米国農務省は「ブラッシング詐欺以外の何かであることを示す証拠はない」としており、収集した種子を検査して、米国の農業や環境に与える影響があるかなどを判断する予定としています。
「ブラッシング詐欺」の可能性を提示
関連記事
「海外から突然“謎の種”が届く問題」で植物防疫所が注意喚起 「植えたり開封したりせず相談を」
どういうこと……?「レビュー消してくれたら2倍返金するよ」 Amazonで低評価レビューを書いたらとんでもないメールが来た―― 投稿者に経緯を聞いた
返品処理までの対応は誠実なものでしたが、交換品も不良品だったことをレビューに追記したところ、もみ消しを図るメールが来たそうです。新型コロナ調査装いクレジットカード番号聞く詐欺 厚労省が注意喚起
厚労省は質問項目を公開し、「これ以外の項目を問うメッセージ等については回答しないよう、お願いいたします」と呼びかけ。「詐欺レベル」ふるさと納税返礼品に“ほぼ脂身の肉”で批判殺到 宮崎県美郷町が謝罪し返礼品停止を発表
今後については「原因を究明し、対策を講じる」としています。Amazonのやらせレビューと戦う「サクラチェッカー」はなぜ生まれたか 開発者に聞く背景やサクラレビューの見分け方
レビューで高評価だったのに品質が……という問題に取り組むWebサービスです。2週間待っても商品届かず連絡もなし Amazonで多発中の「マーケットプレイス詐欺」問題、被害者に聞いた
実際にAmazonマーケットプレイスで商品を購入し、商品が届かなかったという人にお話をうかがいました。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.