コロナ禍の「コミティア」描く漫画に共感の声多数 本名も住所も知らない友人と、たわいない交流ができる場所
なんの気兼ねもなく会える日が待ち遠しい。
漫画家の高野雀(@tknszm)さんが、コミティアでしか会えない友人への思いを4ページの描き下ろし作品としてTwitterに投稿し、多くの共感を得ています。
数ある同人誌即売会の中でも、「コミティア」はオリジナル作品限定の即売会。新型コロナウイルスの影響で存続危機に追い込まれましたが、クラウドファンディングの支援プロジェクトなどにより継続が決定(関連記事)、11月23日には「コミティア134」が各種の感染予防策を取った上で開催されました。しかし今回、高野さんは残念ながら参加することができませんでした。
そんな現在の心境を反映した短編では、コミティア当日が舞台。参加できずに散歩に出掛ける1人と、会場で新刊を配布するもう1人の様子を描きます。
今までであれば、コミティアの会場に行けば約束などしなくとも簡単に会うことができた2人。「おっす」「おつおつ」などと気軽にあいさつを交わしてお互いの同人誌を交換するような仲ですが、本名も住所も知りません。もしも今、コミティアで会えたとしても「新刊ください」「(原稿の追い込みで)死相出てんじゃん」「マジ寝てねえ」などと、たわいのないおしゃべりをするだけ。きっと世間ではこれを「不要不急」というのでしょう。
でも、そんなやりとりこそが貴重だったと実感するようになった今日このごろ。例え会って大した話をしなかったとしても、「今度オムそば食おうや」と、2人は約束ともつかない約束をTwitter上で交わすのでした。
漫画には「イベントや舞台会場が恋しい」「オムそば食いたくなった」「この中から一生の友達や、結婚とかがあるんだよね」など、コミティアを介した大切なつながりに、共感の声が届いています。
Twitter上では「コミティア134」に参加した人が、久しぶりの開催に思い思いの投稿をしており、感慨深げな様子が伺えます。
また、ハッシュタグ「エアコミティア134」にも多くの作品が投稿され、現地に参加できなくても漫画やイラストを通じて「コミティア」という場が共有できる空間となっています。
作者の高野雀(@tknszm)さんは現在まんがライフオリジナルで『しょうもないのうりょく』を連載中。単行本も発売中です。
画像提供:高野雀(@tknszm)さん
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