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タニタのバーチャロンの大会に出たら「もしかしたらマジで、今からでもバーチャロンってeスポーツとして定番化も夢ではないのでは?」と思った話マシーナリーともコラム(3/4 ページ)

今からでもいいからバーチャロン流行ってくれ……。

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配信を盛り上げる放送席の座組もナイス

バーチャロン タニタカップ 放送席の様子。左よりMC:す丸氏、OMGの解説:396(さくむ)氏、フォースの解説:アレックス氏、「バーチャロン」シリーズプロデューサー:亙重郎氏、タニタ社長:谷田千里氏

 また、今回の大会、放送席の座組みがなかなか豪華かつ的確だったと私は思う。まず、スペシャルゲストとして「バーチャロン」シリーズプロデューサーのセガ・亙氏が存在。その口からは「初めて聞きましたけど!?」と言う情報が続々出てきて耳が離せない。例えば「ドルカスのファランクスは弾幕STGにインスパイアされた」「エアポートでのスタート位置が台の上なのは上から文句を言われたから」「開発当初のオラタンはサイファー以外も全VR空中ダッシュ攻撃が2回出せた」などなど興味深い話がめじろ押しで「ゲーム大会なのにこんな、ゲームメディアのインタビューでもなかなか聞けないようなオイシイ話が聞けていいのか!」と大変トクした気分を味わえたぜ。

 もう1人のゲストはツインスティックプロジェクトをはじめとして本大会の成立にすごいパワーを発揮してくれた谷田社長。バーチャロンが大好きなものの、決してうまいわけではない初心者であることを存分に活用。放送中に「硬直硬直と言っているがそれはなんなのか」などと聞くことで実況・解説席が無意識に使っていた、プレイヤーにしか分からない用語を解説させたりとファインプレーが次々にさく裂。他にも、そもそもロボットゲームの魅力とはどういうものなのかというのを簡潔に述べたり、バーチャロンを現状の濃いファン向けコンテンツとせず、eスポーツとして“見る専”の人にもっと増えてもらうにはどうしたらいいかなど経営者目線の捉え方もしてたりして学びがあるなあと思ったよ。

 実況・解説陣もこれまた的確。現在行われている対戦の機体・ステージの組み合わせ相性はどうなっているのか、今何げなく使われていたが実はテクい技だったんだけど……といった解説、果てはプレイヤー同士の因縁まで解説されるなど初見だったり、バーチャロンはずっとやってるけど積極的な対戦シーンのことは分からない私でも現状を理解しやすい実況・解説だったと思うよ。

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バーチャロン タニタカップ バルのマインとスペースポートの相性の解説が光る回。OMGに詳しくないので素直に「そーなんだ!」と思えてよかった(1時間44分~
バーチャロン タニタカップ 2vs2という情報量で見てる方もこんがらがるフォースの対戦だが、冷静に分析。ここの「なぜテムジンは一瞬ロックオンを変えたのか」など「なるほどなぁ~ ていねいだなぁ~」と納得できてベネ。ってか視野が広いから強いんだろうな。とくにフォースの場合は(4時間44分~

 圧巻だったのはMCかつオラタンの解説もしていた“す丸”氏。特にオラタンの大会時は圧倒的知識量と判断力とよくそんなに回るな! という舌が、オラタンのハイスピードバトルと相まってすごいことになっていた。なんでこのスピードで起きていることを全然こぼさずに口にできるの!? 試合中ズーーーーっとしゃべっていてすごすぎて爆笑してしまった。なんなんだ。よくバトル漫画でも一瞬のうちに起こっているはずの攻防に対して、観戦している味方キャラがじっくりした解説をしていて「どんだけ早口なんだよ!」って思ったりしてたけど私はこの日ホンモノを見た。すげえよす丸さん。あんたスピードワゴンだよ。

バーチャロン タニタカップ オラタン部門では解説も兼任したことで一生しゃべり続けるモードに入るす丸氏。画面から情報を読み取る能力とそれを口から出力する能力が高すぎる。どういう脳してんの?(5時間56分~

 当初はそのすさまじすぎて止まらないトークに亙・谷田両氏も引き気味で全く口が挟めない状況となっていたけど要はそれだけオラタンの決勝の攻防がヤバかったという証左でもある。終盤は2人も凄すぎて熱くなって「うぎゃー!」「ウソでしょ!!」と叫びはじめていたし、それには「今起きている攻防の何がすごいのか」を解説する役は必要だ。何気にこれがテレビゲームをeスポーツたらしめるためには最も重要なことで、配信を見に来る人ってそのゲームに詳しいとは限らないんだよね。これはリアルのスポーツだってそうで、だからこそどのスポーツのテレビ中継だって実況と解説がいて、「今何が起こっているのか」を説明してくれるのさ。われわれはそれを聞いて試合を見てなるほどと思い、知識を身につけていくわけだ。そういう意味では今回の実況解説陣は本大会の成立にものすごい貢献してると思うぜ。いやーすごかった。ホントみなさんお疲れさまです。殺人サイボーグも素直に敬意を表するぜ。

次回は一般枠でも出たいね

 で、私はというと今回の大会で運営・配信を担当しているYOUDEALから出場したさくり氏にボコボコにやられてしまった。ンギャー! あと あと1週間練習できてればもうちょっとなんとかなったと思うんだけど……! 特に2試合目最後の特攻は完全に私的には当てた! 1本は取れたぞと思ったんだけど全然でしたね。オゴゴ残念! でもまあ、オンライン大会上でドルドレイの巨大化という魅せ技を出して行けたし、そこから亙氏の「なんでドルドレイは巨大化するのか」という話も引き出せたので良かったということにしたい。しておいてください。わかったな。

マシーナリーとも子の戦いは放送19分ごろから。いや~~素直にフィジカルが足りなかった(19分~

 あと、エキシビション出るからってことで一般出場はしなかったんだけど後から考えたら別に出たって良かったし、実際の大会の盛り上がりを見てたら「うわー! 出ればよかったー!!!」って歯軋りしてしまった。次回大会は必ず出場します。見てろよこの野郎。

 いやでもほんと、失礼かもと思いつつ本音の本音を言えば正直こんなにこの大会が盛り上がってすごいことになるとは思ってなかったよ。残されたバーチャロンファンがうおおと楽しくなる大会になればいいなくらいに思ってたけど、あのオラタンの決勝戦を見たら「もしかしたらマジで、今からでもバーチャロンってeスポーツとして全然受け入れてもらって超盛り上がること可能なのでは?」って夢を見ちまったよ。みんなも動画を見て「スンゲ!!!」って思ったらぜひ、「バーチャロン マスターピース」を買って遊んでみてほしい。PS Storeのセール時には大体半額になるのでそこが狙い目です。ツインスティック使わなくてもパッドで十分遊べるよ。私もパッド派だからね。

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 ただ、正直このゲーム、令和の対戦ゲームにしてはチュートリアル要素が極端に薄いのが悩みの種。そのあたりは現状検索して昔のWikiを漁ったりインターネットの詳しいマンに聞いてくれとしか言えないのが悩ましいところなんだが……。谷田社長もそこは危惧しているようで、今後の課題は新規プレイヤーの開拓と手厚い保護と言っていた。うーむ、図らずも私のアイドルマスターへの向き合い方と似ているな……。でもまあ、ほんと動かしてるだけでめちゃめちゃかっこよくて気持ちよくなれるゲームなのでほんと軽率に楽しんでほしい! 頼んだぜ。じゃあ今回はこの辺で。

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