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「140秒とは思えない満足感」「なぜこれだけの傑作が埋もれているのか」 崩壊した日本を旅する“最後の動画配信者”のショートフィルムが話題(1/2 ページ)

リモート環境で映画を作る「リモートフィルムコンテスト」グランプリ作品。

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 世界の終末、ひとりぼっちの動画配信者が、実況しながら廃墟をさまよう――。YouTubeで公開中のショートフィルム「viewers:1」が、「140秒とは思えない満足感」「引き込まれる」と称賛を浴びています。

「ど~も、どもども、ぐっちゃんで~す!」と、たった1人の視聴者に向けて配信を続ける主人公。荒廃した町に響く明るい声が、カラ元気のように思えて切ない

 主人公「ぐっちゃん」が配信しているのは、荒廃した世界の探索レポート。画面左上の「viewers:1」が示す、どこかで生存しているのであろう1人の視聴者に向けて、通信ドローンを介して実況しています。

通信を中継するドローン。以前は144機も飛んでいたのに、今は3機しか残っていないという
たまに見つかるわずかな酒が、数少ない楽しみ。荒れた世界でも、きちんと夜に飲むよう習慣づけている

 歩けど歩けど人間には会えず、目に入るのは崩れた建物と、謎の巨大兵器ばかり。海釣りで引き上げた機械の腕が、人類の滅びた原因をそれとなく示します。

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海から上がった腕は、もしやアンドロイドの残骸?
「宇宙戦争」を思わせる、3本足の機体。これが崩壊の一因か

 世界の惨状に心が折れたのか、ぐっちゃんの声はやがて力を失い、「どうせ誰も見てないんでしょ?」と言葉もどんどんネガティブに。通信環境にも限界が訪れ、映像が荒れるなかで彼が見たものとは? ぜひ本編でご覧ください。

通信ドローンがたった1機となり、映像は不安定に。実況に泣き声が交じったり、それまで禁じていた昼酒をあおったり、ぐっちゃんにも限界が

 同作は、東宝とALPHABOATによる才能発掘プロジェクト「GEMSTONE」のリモートフィルムコンテストにて審査員満場一致で選出されたグランプリ作品。小林洋介さんと針谷大吾さんが「全過程をリモートで行う」「尺は140秒以内」のお題に沿って作り上げました。

 ネットでの一般公開は2020年12月ですが、それから1カ月以上経った1月31日にTwitterで拡散され注目を集めることに。「なぜこれだけの傑作が埋もれているのか」「140秒で完璧に世界観と物語を構築している」「ラストに目頭が熱くなった」など、好評を博しています。

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