バリアのように人が寄り付かない―― “世界から距離を置かれた少女”が再び世界と向き合う漫画(1/2 ページ)
孤独な少女の前に現れたのは、みんなから好かれる生徒会長でした。
ある日“世界から距離を置かれた”少女と、彼女の前に現れた優しい生徒会長の漫画が、思春期の複雑な心情を描いていて、読み手を強烈に揺さぶってきます。
孤嶋さんの周囲は、まるでバリアを張ったかのように人が寄り付きません。学校でも存在していないかのように誰からも話しかけられず、触れられることもありません。人混みをスルーできるといった利点もあるし、このまま生きていくのもアリかと思っていたそんな矢先。1人、そのバリアを抜けて孤嶋さんの世界に入ってきた女子がいました。
もともと他人と距離を置いてきた孤嶋さんとは正反対に、誰からも親しまれて“みんなに優しい生徒会長”とされている皆月さん。孤嶋さんの事情を知った皆月さんは、頼んでもいないのにその孤独から助けると言い出しました。孤嶋さんはどうせ飽きるだろうと思いつつも、そのおせっかいに付き合ってみることに。
皆月さんが提案する「そこらの人に声をかけまくる」「喋ってる人の間に入ってみる」といった作戦を、イヤイヤながらも次々に実践してみる孤嶋さん。最初は何も変わらなかったのですが、次第に目に見えて他人との距離が近くなってきたことに気付きます。
拒絶していたはずの世界が近くなったことに喜びを自覚した日、皆月さんが意味深に「もう大丈夫だね」と呟いたのでした──。
孤独から抜け出しそうになった瞬間、孤嶋さんと皆月さんの間に起きたある変化。そして孤嶋さんが作り上げた孤独な世界が見つけた皆月さんの真意とはなにか、ぜひ作品本編で確かめてみてください。
この作品『世界は僕に遠くて近い』は作者の風呂(@hakojoshi1)さんが「第36回スクウェア・エニックス マンガ大賞」で大賞を受賞した作品。また、新作読み切り『代原ちゃん』が3月16日発売の『月刊YOUNGKINGOURS GH 5月号』に掲載中です。
作品提供:風呂(@hakojoshi1)さん
漫画『世界は僕に遠くて近い』
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