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「CAT 4WD 走行2m キーレス」 中古車情報誌に載った“子猫の里親募集広告”が話題に 出版社と広告主に話を聞いた(1/2 ページ)

あたたかい広告。

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 約19年前の中古車情報誌に掲載された「猫の里親募集広告」の写真がTwitterに投稿され、その意外性と、広告のセンスの良さに7300件以上のリツイート、1万7000件の「いいね!」がつき、話題となっています。

車と並んだ“子猫の里親募集”広告

 「大切に育ててくださる方 5匹限定」――中古車情報誌に掲載されたこの見出しは、2002年5月発行の月刊フリーペーパー「中古車情報誌 オートゾーン 滋賀版」に掲載された“子猫の里親募集広告”のものです。広告をよく見ると、「4WD」「走行2m」「キーレス」「本革」「CAT」など、車に模した子猫たちの情報が記載されています。

 Twitterを投稿したのは滋賀の覆面JZS155Z(@JZS155Z_shiga)さん。19年前に飲食店で子猫の記事を読み、面白いと思って雑誌を持ち帰りました。そして数十年後、部屋を整理して本を見つけ、Twitterに投稿。予想外の反響に驚いたとのことで、「あの当時、ネットや里親ボランティアが今より多く無かったはずで、中古車情報誌の枠を使うとはナイスアイデア、店主様の責任感を感じると思った」と話してくれました。

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 確かに当時は、保護猫団体やボランティアの数も少なかったことでしょう。その中でなぜ“中古車情報誌”に子猫の里親募集を載せたのか? ねとらぼでは、当時を知る出版社「ZONE」広告主「岡野自動車」に話を聞きました。

少し“緩い部分”のあった時代だからこそできたこと

 滋賀県に本社を持つ出版社「ZONE」が発行している「中古車情報誌 オートゾーン」。この子猫の里親募集広告が掲載された19年前の担当者は退職されていましたが、当時を知る社員に話を聞くことができました。


当時の広告

――19年前の雑誌がTwitterで話題になっていることについて、どう思われましたか?

 まさかそんな昔の雑誌のことが話題になっているとは……驚きました。

――中古車情報誌に子猫の里親募集を掲載したのはなぜですか?

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 当時は広告面に車以外の情報を載せることもありました。その流れで広告主の岡野自動車さんより子猫の里親募集をお願いされ、掲載しました。ただ、子猫の里親募集は岡野自動車さんだけで、その他に掲載したことがあるのは、バイクやプロショップのタイヤ、アルミなどのカー用品、トラック会社のコンテナなど、車関係のものです。

――里親募集は何回ほど載せましたか? また里親はすぐ見つかったのでしょうか。

 はっきりと覚えていませんが14~5年前まで複数回載せています。里親は毎回すぐ見つかったようです

――センスある誌面ですが「走行2m」などのアイデアはどなたの発案でしょうか?

 当時の担当者が、「コラム(C)オートマ(AT)って頭文字“キャット”て読むから面白いな」などアイデアを出していました(CAT=ハンドルの横にシフトレバーがついているオートマチック車のこと)。

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――現在の誌面では、このような車以外の広告は掲載できますか?

 19年前と同じように、「販売車情報の枠」に掲載することはできませんが、広告内のフリースペースに載せることは可能です。タウン情報誌の側面もある雑誌なので、見ている人が楽しくなるような内容であれば大丈夫です。

 この枠に載せられたのは、19年前の、少し“緩い部分”のあった時代だからこそでしたね。


中古車情報に、子猫の里親募集が並んでいます
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