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「バーチャルセックス」体験したらすごかったし人類を滅ぼしかねないと思った話 【バーチャル美少女ねむの寄稿】(1/2 ページ)

美少女の身体で「セックス」してみたい? バ美肉VTuberが公開生配信!

※本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

 VRを始めとしたバーチャルコンテンツが日々新たに生まれては廃れ、洗練されていく昨今。これまでバーチャル空間では逆に実現の難しかった現実の行為――性行為をバーチャル空間で行う、「バーチャルセックス」が日本で実現していました。

 バーチャルに関する造詣が深い人でなければ何をどうやって行うのか想像もつかないこの「バーチャルセックス」とはどのようなもので、私たちに何をもたらすのか。NHK「ねほりんぱほりん」への出演経験もあるVtuberの「バーチャル美少女ねむ」さんがその体験の記録と、バーチャルセックスが人類にもたらしうる未来についての考察をねとらぼに寄稿してくれたため、ここに掲載いたします。

ライター:バーチャル美少女ねむ(VTuber)

「バーチャルでなりたい自分になる」をテーマに2017年から活動している自称・世界最古の個人系VTuber。個人がVTuberを始める方法を公開し、その後のVTuberブームに貢献。2020年にはNHK人気番組「ねほりんぱほりん」に出演しお茶の間に「バ美肉(バーチャル美少女受肉)」の衝撃を届けた。ボイスチェンジャーの利用を公言しているにもかかわらず楽曲『ココロコスプレ』で歌手デビュー。自筆小説『仮想美少女シンギュラリティ』はAmazon売れ筋ランキング「小説・文芸」部門1位を達成。フランス日刊紙「リベラシオン」・朝日新聞・日本経済新聞などで、VR文化に関する掲載歴多数。

YouTubeチャンネル:https://www.youtube.com/nemchan_nel
Twitter:https://twitter.com/nemchan_nel

バーチャルセックスで人類は滅ぶのか

 バーチャルYouTuber(VTuber)ブーム、そしてVR機器の急速な低価格化は、バーチャル世界でアバターを纏い、自由になりたい姿になって活動することを可能にしました。いま、VRChatを始めソーシャルVRの世界では、例えば男性でも美少女アバターを纏ってコミュニケーションをするような、夢のようなことが一般化しています。自身もVTuberとしてバーチャル文化を研究する私「バーチャル美少女ねむ」は、これまで生まれつきの容姿や性別に縛られてきた人類が、誕生400万年目にして大きなパラダイムシフトを迎えつつあると考えています。

 バーチャル世界でなりたい自分の姿になったとき、例えば美少女の身体になったとして、あなたは何をしてみたいですか?

 セックスしてみたいですか?

 ついに現実化したバーチャルセックスの実態に迫るべく、おそらく世界初と思われる「バーチャルセックスの公開生配信」を2020年に行ったところ、非常に大きい反響がありました。私は、2021年は「バーチャルセックス元年」となり、今後このカルチャーは世界的な広がりを見ると考えています。この記事では、バーチャルセックスとは何なのか? そしていかなる変革を社会に及ぼしうるのかを考察します。

フィクションにおけるバーチャルセックス、抑圧と開放のシンボル

 仮想空間で性行為を行う「バーチャルセックス」はこれまでさまざまなフィクションで描かれてきました。

“Demolition Man”(Silver Pictures, 1993)

 SF映画「デモリションマン」(Demolition Man, 1993)では、コンピュータによる徹底管理により実現された2032年の「クリーン」な未来社会が描かれました。そこでは、キスや性行為は感染症の原因となる「不潔な体液交換」として禁止されており、子供は全て人工授精によって生まれます。代わりに一般的となっているのは脳波ヘッドセットを被ってバーチャル空間で行う「バーチャルセックス」で、劇中では管理社会からの「抑圧の象徴」として否定的に描かれます。

 主人公のスパルタン刑事(シルベスター・スタローン)は「肉体を使って昔ながらのセックスをしよう」とヒロインに迫りますが拒絶されてしまい、いずれは管理社会との対決に身を投じていくことになります。

士郎正宗『攻殻機動隊』(講談社)表紙/P11

 一方、電脳世界をビジュアル化して現代SFに多大な影響を与えた日本の漫画『攻殻機動隊』(士郎正宗、1991)では「電脳セックス」は肉体からの「開放の象徴」として肯定的に描かれています。この世界では、マイクロマシンを脳に注入することによって、脳とインターネットを直接接続する「電脳」技術が一般化しています。

 刑事である主人公の草薙素子は、捜査の合間に複数のセックスフレンド達と、電脳世界で女性同士の電脳セックスを奔放に楽しみます。素子がその突出した電脳技術を活用して、現実のレベルをはるかに超えて増幅された性的刺激を楽しむ姿は、コミカルかつ官能的に描かれました。

世界初バーチャルセックス生配信

 2021年現代、もはやバーチャルセックスはフィクションのものではありません。VRヘッドセットを被り、バーチャル世界でVRアバターを身にまとうことで、インターネットを介して他者と性的なコミュニケーションをすることが可能になったのです。コンピュータ相手のゲームではありません。

 フィクションでない「現実の」バーチャルセックスとはいったいどんなものなのか? その実態に迫るため、2020年5月にオープンしたばかりのVR風俗「X-Oasis(クロスオアシス)」のVRシステムを借りて、バーチャル風俗嬢karinちゃんから私がサービスを受けている模様を公開生配信しました。当時、バーチャルセックスを外部に共有することが許されたソーシャルVRは存在しておらず、おそらくこれが世界初のバーチャルセックスの公開生配信だと思われます。

バーチャル風俗嬢karin(左)とバーチャル美少女ねむ(右)/2020/5/29 X-Oasis

 お互いにVRアバターで触れ合う行為の一部始終を、成人向けの配信が可能な動画配信サイト「FC2」で公開生配信しました。私が慣れておらず映像のクオリティーなど不備も多かったものの、行為自体がうまく行ったこととkarinちゃんのサービスのレベルの高さなども相まって、非常に反響が大きいものでした。

 私自身の率直な感想として、想像よりもはるかに衝撃的な体験でした。私にとって、VRアバターの姿である「バーチャル美少女ねむ」こそ本当の私です。肉体という余計なフィルターを通さず、アバターという魂の姿で触れ合う行為は、ある意味ではリアルな行為よりも「えっち」だと感じました。また他者から触れられることで、アバターをより強く自分の身体だと実感できる充足感を感じました。

 バーチャルセックスが既存の性行為を完全に置き換えるものになるかまでは分かりませんが、人類と性との関係を大きく変えていくことは間違いないのではないかと考えるに至りました。

 その後も続けて、9月にはバーチャル男の娘「姫乃あんり」君と「男女で」ことに及ぶもようを、2021年1月には私と同様に「バ美肉」(バーチャル美少女受肉)であることを公言しているバ美肉風俗嬢「feath」さんと、「バ美肉同士」でことに及ぶもようを公開生配信しました。

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