ラッシュフォード選手、人種差別被害に言及 壁画の落書き覆ったファンからの愛には「涙が出そうに」
サッカー欧州選手権(EURO)決勝でPKを失敗した3人の選手へ非難が集中しています。
7月11日に行われたサッカー欧州選手権(EURO)決勝でPKを外したイングランド代表のFWマーカス・ラッシュフォード選手、MFジェイドン・サンチョ選手、MFブカヨ・サカ選手に非難が集まり、人種差別的な中傷が寄せられる事態に。
これを受け、ラッシュフォード選手が7月12日に「自分が誰で、どこから来たのかについては決して謝りません」とInstagramでメッセージを発信しています。
決勝は、イタリアとイングランドが対戦。1対1のまま延長戦でも決着がつかず、PK戦に突入すると3対2でイタリアが1968年の大会以来、53年ぶり2度目の優勝。12日にはローマで凱旋パレードを行いました。
イングランドは、55年ぶりのメジャー大会決勝進出で期待が高まっていただけにPKを外した3人の選手に非難が集中。ネットでは人種差別的な中傷にまで発展した他、マンチェスター・ウィジントンにあるラッシュフォード選手の壁画にも落書きがされる事態に。このような状況にイングランドサッカー協会(FA)は「あらゆる差別を強く非難する」「愕然とした」と声明を出しました。
なお、海外のメディアでは、イングランドのガレス・サウスゲート監督が試合後「キッカーを選んだ私に責任がある」とコメントしていることを伝えています。
これを受けラッシュフォード選手は「今の気持ちをどうやって言葉にすればいいか分からない」とコメント。「決勝戦。55年目。1ペナルティ。歴史に残る。残念としか言いようがありません」「私は、自分のパフォーマンスに対する批判は1日中でも受けられます。私のペナルティは十分ではなく、入るべきでした」と試合でのパフォーマンスについて反省を述べた一方、「自分が誰で、どこから来たのかについては決して謝りません」と人種差別被害について自身の意思をつづっています。
続けて、「今日受け取ったメッセージには本当に圧倒されましたし、ウィジントンでの反応を見て、私は涙が出そうになりました」と壁画の落書きの上からラッシュフォード選手を支えるメッセージが掲載されたことにも言及。「私はマーカス・ラッシュフォード、23歳、黒人男性、南マンチェスターの、ウィジントンとウィゼンショー出身です」「優しいメッセージ、ありがとうございました。もっと強くなって戻ってくるよ。もっと強くなって戻ってきます」とサポートしてくれたファンへ感謝の言葉を伝えています。
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