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「FXこえー!」と思ってるマシーナリーとも子が『FX戦士くるみちゃん』を読んだら「FXマジこえー!」となりましたマシーナリーともコラムSPECIAL(1/2 ページ)

私はやっぱりつみたてNISAでいいや。

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 バーチャルYouTuber、マシーナリーとも子による不定期コラム特別編。今回はかわいい絵柄とは裏腹すぎるリアルでハードなFX描写で話題のマンガ『FX戦士くるみちゃん』を、マシーナリーとも子に読んでもらいました。殺人サイボーグのくせに投資ではめちゃくちゃ堅実派のとも子が覗いたFXの深淵とは……。

FXって字面カッコいいよな

ライター:マシーナリーとも子

徳で動くバーチャルYouTuber(サイボーグ)。「アイドルマスター シンデレラガールズ」の池袋晶葉ちゃんのファンやプロデューサーを増やして投票してもらうために2018年4月に活動開始。前世はプラモ雑誌の編集をしていたとも言われているが定かではない。現在は自分のグッズを売ったりライターやったりして糊口をしのいでいる。お仕事募集中。

YouTubeチャンネル:https://www.youtube.com/user/barzam154
wiki:https://wikiwiki.jp/mashitomo/
ポータルサイト:https://www.machinery-tomoko.com/

FXがテーマのマンガ……って何?

 マシーナリーとも子よ。今回は久々にねとらぼからマンガのPRお仕事の依頼が来たんだわ。おぅ、歓迎よ。どんどんお仕事持ってきてちょうだいよ。それでどんなマンガのPRが来たんスか? と聞いて出てきたのがこちら。

 怖いよ!!!!

 しかもえ、え、FXだって!?

 というわけで今回のお題は月刊コミックフラッパーにて連載中の『FX戦士くるみちゃん』。その名の通りFX……外国為替証拠金取引(何???)をテーマにしたマンガだ。この作品、実は本連載が初出ではなく、もともとは新都社というマンガ・小説の投稿サイトに掲載されていたもの。そちらを原作として新たに作画担当とのタッグ体制でリファインされた作品なんだな。原作者さんのサイトでオリジナルVer.を読むこともできるぜ。

こちらのFXがテーマの漫画にしちゃ縁起が悪いプリントのシャツを着てるのが主人公のくるみちゃんです

FXへの怖いイメージ

 漫画の内容はさておき、正直言って最初にこのお話をもらったときにはたじろいだ。だってFXだぜ! FXについて「なんだかよくわからんけど怖いな」という意識を持っている人類は多いはずだ。私もそうだよ。っていうかなんかその、FXについての印象が『あいまいみー』以降アレで固定されてるんだよな。

アレ

 かくいう私も今年からチマチマっと投資を始めてるんだけども、FXは「なんかこえーな!」って思えてやってない。気になる会社の株をちょっぴり買ったのと、あとは投資信託を貯金代わりにやってる程度だよ。そもそも性分的にギャンブル向いてねえんだよな。一度だけやったパチスロも一度もエヴァの歌が流れずに金が消えていったし、競馬もトントン経験しか無いし。試しに買ってみたビットコインは下がるのが怖くて5万円で買ったのを5万1000円で売って引退した。そんな私が……FXの漫画を!? まあちょっと読んでみようか

FXとは要するにこういうことです

マンガとしてのFXの魅せ方がすごい

 あらすじ…主人公のくるみちゃんは平和に暮らしている中学生だったが母親がFXで2000万溶かしたため死んだ。

家の金で投資すな

 このことが心の傷になったくるみちゃんはFXについて猛勉強。5年後、大学生となったくるみちゃんはアルバイトで貯めた30万円を元手に、母が失った2000万円を目標としてFXへと身を投じるのだった……。

この間も教室でFXの本を読んで座学するなど修行はしっかりと積んでいるのがエラい

 しかしFXって基本パソコンとかスマホを睨みつけるものだろ? マンガにするの大変じゃ無いのかね……なんて思ったが本作はこれを「くるみちゃんを異様にキビキビ動かす」ことによって部屋の中にいながら臨場感を生み出すことに成功している。

PCの前ですばらしいキレの良さを魅せるくるみちゃん。YouTuberとかやれば?

 また、とくに最序盤のくるみちゃんはやたら暴力性が高く、うっかり「FXよりも腕っ節で稼いだ方がいいんじゃねーか?」と思えるほどの破壊力を発揮してくる。

FXを始めてなければ殺人者になっていたのでは無いかと言うレベルの破壊衝動

 対して本作における敵役と言えるFXの側も負けちゃいない。たかが貨幣価値だろ、グラフだろ、と思ってると異様な躍動感を持ってその脅威性を我々に叩きつけてくる。すごいね。

格ゲーみてぇなエフェクト

 そのほかにも福本作品のような大仰な比喩表現も連射されるなどなんとかFXというテーマをマンガの視覚表現で魅せようと腐心してるのが見られて楽しい気分にさせられるぜ。言うてやってることはグラフの上下ではあるので、果たしてあとどれだけ引き出しがあるんだろう……的な心配&期待もできてしまう。いや大変だろうなこれはマジで!

よくこれだけ色々やれるなと感心してしまう表現の数々

 また、周囲にもFXを嗜む女の子が存在したりもする。この作品って「特定のジャンルを女の子でやる」系でもあるののね。同じフラッパー連載なら『対ありでした。』的な……。

投資家としては先輩にあたる萌智子ちゃん。このコマの印象の通り黒い女

 とはいえ現状、やたらクセのある奴しか出てこないので「やったー! 女の子がたくさん出てるから百合じゃい!」って感じかと言うと……「まあ…そういう目で見ればそういう解釈できる感じもあるぜ!」くらいのアレ。まあ女が女に借金させようとする図は百合と言えないこともないかもしれない。

新都社版ではオタクだったキャラも美少女になりました。英断。オタクが出ても誰も喜ばないからな

 女が女にデカい感情をおっかぶせるという面は間違いなくあるので「それだよ私が見たかったものは……!」と感じた人類諸兄にはオススメです。

 ただし、作品を通して繰り広げられるのはかよわい女の子がFXという怪物にただただ翻弄される様だ。当初、くるみちゃんが抱いていたのは「母親へのケジメ」「自分はあんな母親よりもうまくやれる」という軽い気持ちだったのだろう。最初にきっちりアルバイトで30万円貯めるのも素直にすごいしそこの堅実さはエラいぜ。さらに中学生のころから「絶対に将来FXで勝ってやる」と座学に座学を重ねまくってるのも尊敬できる。なんとなくググって「いま投資するならFXがおすすめ!」みたいな謎ページ見て「ほほーん」って思うだけの愚かな人類とは一線を画した堅実さだ。

マジで年単位でトレモに勤しんでいたくるみちゃん。私にはとてもできない

 だがそれでも、それでも金というのは圧倒的な破壊力を持って人格を破壊するのだ。1巻収録の内容だけでもくるみちゃんは圧倒的「こりゃダメだ」感を持って蹂躙されていく。コタツ記事読んでなんとなく始めたわけではない、何年も周到に準備してきたのに……! にも関わらず、読んでいてあんまりカワイソーとも思えん。むしろ「バカだこいつ!!!(FXやめな)」という冷酷な感情が自分に生まれてきていることに気づく。

 そして……このマンガから我々は……「やっぱFXはやらないほうがいいっすわ」と気付かされるのだ。

そもそもやらなきゃいいだろ!!

まわりの人類たちに聞いてみよう

 だがそんなことを思う一方、私の明晰なずのうはまったく相反することも同時に考えていた。「FXを……やってみるのもアリなのか?」と。

 いや、実際にやってみる度胸はやっぱりあんまり無い。マンガ読んでみたうえでも怯むしな。だいたい証拠金取引って怖すぎるだろ。なんでいま持ってる金よりデカい金で取引できるんだよ。

 でも同時にこうも思うんだよな。よく知りもしないのに忌避しすぎていやせんか? と。こう……一応もうちょっと知識とかを入れてみたうえで、FXを絶対悪と判断せずにこのマンガに向き合ってみたい! とそう思ったわけだ。実際にやっている人類だって多くいるわけだし、このマンガもそこが経験者にウケて注目されたみたいだしな。

 それにさあ、考えてもみろよ。一応この記事はPR記事だぜ? マンガのPRってやつをしなきゃあな。そのために必要なのはしっかりとしたレビューだ。いや、いや、別にPR記事だからこのマンガについてめちゃめちゃヨイショしなきゃなってワケじゃあないんだ。ただ、FXという概念の一面しか見ずに「FXは怖い!! 終了!!!」ってなって、それでいいのかって話なんだよ。もっとFXについていい面も見つめたうえで、あらためて『くるみちゃん』と向き合い……そのうえで結論を出したい。

作中、FXを否定しつつも「投資が悪いとは言わない」とも言うお父さん。このバランス感覚を私も見習いたい

 というわけで普段出入りしている、とあるdiscordの投資関係のチャンネルにて「ここのチャンネルにFXやってるヤツおる? もしくは避けてる人おる?」と軽い気持ちで聞いてみた。いやだって自分でとりあえずやってみる度胸ねーもん。あとホラ 締め切りとかあるからさ。うんそうそう。なるべく自分の懐に影響を与えたくない。探偵は足で稼ぐんだ。わかるか?

 軽く聞き込みしてみたところ、やらない派の主張としては「やはり博打的な要素が強い」「株や投資信託と比べるとのんびり度が低く、常に値動きに注視してなければいけないのが疲れる」「金を金だと思わずチップくらいに思わないとやってられない」「株と違って勝者と敗者が存在する」といったところが聞けた。アーなるほど。投資は投資だし同じでしょとマジで浅い認識でいたけど確かにぜんぜん質は違うものだよなあ。

 一方、やる方としては「ユルーくやってたまにやると1万円儲かってラッキーみたいな感じでやってる」「外貨預金の延長くらいで、円持ってるのにリスクを感じたときにちょい買う」という意見を聞いた。ただ、やはりどちらにしろ「儲けるには外貨に関してのアンテナを高めにしなければならない」という感じではあったな(当たり前だろ!)。

 また、共通して聞けたのは「いずれにしろだぶついてるお金でやるもの」「人生をかけて、専業でやってるヤツはヤバい」という話であった。やっぱりくるみちゃんってヤベーーーーわ。

こうなったら終わりなんだろうけどいざ自分で始めたらこうなっちゃうんじゃないのか? と思うくらい自分に自信がない
ダメだよねやっぱり

 わかった。わかったよくるみちゃん。

 私は君の活躍を通して、学んだ。FXで成功するのに必要なのは座学というよりアンテナの感度、先読み能力、そして多分いちばん大事なのがセンスや運とかなんだな。

 そして私にはそういう適性が……無い! だから少なくとも私はFXを……やらない! そう決めたよ。っていうか「取材がてら買ってみるか」と思ったけど画面の見方が難しくて買いかたがよくわからなかった。いやマジでやらなくて正解だったかもしれん。

私も危なかったかもしれん

 というわけで自らにFX適性があるか無いか、その見極めが可能なマンガ『FX戦士くるみちゃん』。単行本第1巻は7月21日発売です! 買おう!

提供:株式会社KADOKAWA
アイティメディア営業企画/制作:ねとらぼ編集部/掲載内容有効期限:2021年7月27日

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