自分たちもライブは必ず続けていきたい――Perfumeが『ザ・マスクド・シンガー』にシビれた訳（2/2 ページ）

謎解き大好きPerfumeも推理に苦戦　推理のポイントは？

――　皆さんがどういう視点で推理していたのか、ポイントを挙げるなら？

かしゆか　歌い方の癖やパフォーマンス時の動き方、リズムの取り方などを見ていました。でも、歌になると声が変わる方もいますし、そもそも歌声を聞いたことない方もいたので、声だけで判別するのは難しかったです。

のっち　パフォーマンスだけ見ていても本当に分からなかったんですが、コスチュームが大きいと動きづらいはずなのに、その動きづらさまでパフォーマンスにしてしまう方もいて、「ステージ慣れしているな」というのは分かりました。芸歴を感じるというか。

あ～ちゃん　リズムの取り方。緊張すると私たちでも早ドリになっていくんですよね。だから、どんどん早ドリがエスカレートしていくと「普段歌われたりしない方なんだろうなぁ」って。見ていたら分かるんですよー！　あと、全部動きに反映させていかないといけないのですが、そういう勘のいい方は普段歌手とか関係なく全身で表現されるんです。本当にキャラクターが生きているんじゃないかって思うぐらい素晴らしかったです。

　でも、キャラ崩壊してる人もいましたし、おしゃべりな人もいましたし、初々しい方もいました。ウルフさんとかものすごく初々しくて、多分舞台とかでしゃべられたりされない方なんだろうなみたいなのが所作から分かるみたいな。

――　このインタビュー時点では私たちはマスクドシンガーの正体を知りません。皆さんの推理はどれぐらい当たっていましたか？

あ～ちゃん　五分五分でしたね。私たちも一応歌手なので耳はいい方だとは思っていたんですけど、全然外してます！（笑）　全然違うのはマジでオンエアしないでほしいくらい、恥ずかしいです。あの場に立てた喜びよりも、推理が間違ってた恥ずかしさの方が上回ってます。

――　回が進むにつれ同じ方がまたパフォーマンスを見せてくれますが、推理の精度は上がらない？

のっち　どんどんヒントは増えていきますけど、それに惑わされて答えから遠くなったりとかもして。クルービデオも全部本当のことですが、ものすごくコアで自分たちが知らないような情報も入っているので、そういうので迷ったりはありました。

あ～ちゃん　本当に分からんよね。私たち謎解きが大好きで、オフの日に3人で集まって謎解きをしに行ってて。この1年半はZoomとかで謎解きしているんですけど、謎解きをしまくっているから変な固定観念みたいなものが邪魔をして、それに振り回されて外れるのもあったし。

――　MCの大泉さんとは気心知れているような掛け合いも楽しかったです。

かしゆか　司会が大泉さんと聞いて、さらに出たい気持ちにもなりましたし、とにかく楽しみにしていました。

あ～ちゃん　昔から目をかけてくれて、ああ見えてめちゃくちゃ熱い人で優しいので、私たちも本当に信頼しています。

　マスクドシンガーの皆さんは着ぐるみを着ているだけで緊張するだろうし、普段歌やダンスをされている方だけじゃないから余計に緊張されてガチガチ。それを大泉さんの独特な間合いとMC力で緊張の糸をほどいていく感じはめちゃくちゃかっこよかった。本人の前で言ったら調子に乗るんで言わないですけど（笑）、大泉さんのおかげで楽しかったです。

――　12人のマスクドシンガーで印象に残っている方は？

かしゆか　もう全員優勝！　って感じですけど、バードさん。一声目から鳥肌が立って世界に引き込まれる感じ。パフォーマンスも魅力的で。回を重ねるごとに演出を変えているんですけど、その出したり引いたりがうまくて、毎回魅了されていました。

あ～ちゃん　私はMissテレビジョン。カリスマ性がある。どの楽曲を歌っても、Missテレビジョンの歌になる。マスクをかぶっていてもあふれ出てくる才能にほれ込みました。自分も歌手をやらせてもらっていますけど、こんな歌手になりたかったなって。そういう憧れが詰まった方です。パフォーマンス一つとっても、ステージの使い方も1人群を抜いてレベルが高いことをやっていたので、それも乞うご期待です。

のっち　私はニンジャさん。収録のたびに「正体はこの人かな？」と思いながら見るんですけど、全部の人にも見えるし誰にも当てはまらないし、すごく不思議だったんです。歌もダンスもトークもうまかったのですが、もう訳わからなくて最後の最後まで惑わされて。

――　もしお三方がパフォーマンスするなら、どんなキャラ作りを？

あ～ちゃん　ワンちゃんを飼っているので、ワンちゃんの着ぐるみ作ってほしい（笑）。ポポたんっていう4歳になる真っ白なマルチーズの女の子なんですけど。あ、でもモフモフだと暑いか。踊ること前提で考えちゃいますね。エスカルゴさんやアマビエさんみたいに全身を覆うタイプじゃなくて、MissテレビジョンさんやT-REXさんみたいに手足が出ているタイプのやつで表現してみたいです。

のっち　かわいいふわふわの服を普段着ないので、ローズさんみたいなピンクのフリフリのドレスを着てみたい。

かしゆか　私たち常に3人でステージに立っているので、1人で出るとなるとものすごい緊張しそうですけど。でも2人の新たな一面が見れるかもと思うと見てみたいですね。私もいつもタイトな服で短いスカートが多いので、全部覆われているアマビエちゃんとかの見た目でやってみたい。お餅が大好きなので、そういう着ぐるみもいいかも（笑）。

あ～ちゃん　2段になった鏡餅とかね。色白だしいいね。一番上にちっちゃいミカン載せたりね（笑）。

のっち「“推し”を見つけるとよりエキサイティング」

――　最後に、番組の配信にあたって視聴者におすすめしたい見どころやポイントを。

かしゆか　見どころは、「（この番組に）出てくれてるんですか」みたいな本当にびっくりするような人が出ていること。ぜひ一緒に推理しながら、普段歌を歌ってない人たちの熱のこもった全力のパフォーマンスやステージを一緒に楽しんでもらえたらと思います。

あ～ちゃん　あと懐かしい日本の楽曲をたくさん歌ってくれていること。自分たちの世代のものもゴリゴリに入って歌ってくれてるし、今の歌も歌ってくれていて、それがいろんな世代の人が歌う。だから日本の音楽って素晴らしいな、こんなにいい曲いっぱいあるんだなっていうのと、ご本人たちが本当に熱いパフォーマンスをめちゃめちゃ練習して繰り広げてくれているので、懐かしく楽しくて歌っちゃって推理を忘れてあいみその後のコメントは超困りました（笑）。

のっち　誰が残るか想像するのも面白いし、「この人に残ってほしい」と願うのも、裏切られるのも楽しい。皆さんにも私たちみたいに“推し”が見つかると思うので、応援しながら見るとよりエキサイティングに楽しめるかなと。正体が分からなくてもあふれ出てくるパフォーマンス力は見ものです。歌が好きという気持ちはマスクをしていてもにじみ出るものだというのがとても勉強になりました。

あ～ちゃん　そうだよね。私たちもアクターズスクールに入るときも歌やダンスが好きという純粋な思いから始めたもんね。でも大人になっていくにつれ、いろいろなことを経験して、そういう思いを忘れてしまうときもあって。

　今はまた立ち返って、本当に好きだっていう気持ちだけでやっていますけど、純粋な部分がすごい伝わってくる。自分たちもそういうところ大切にしなきゃなって思いますね。

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