「エレベーターの入口を警備ロボットがふさいでいた」投稿が拡散 メーカーが謝罪し原因など発表(1/2 ページ)
エレベーターが入口で止まってしまい、中にいた足の不自由な人が出られない状態になっていました。
「エレベーターに乗ろうとする警備ロボットが入口を塞いでしまって、足の不自由な人が外に出られなくなっていた」という投稿が、Twitterで注目を集めていた件について、ロボットの開発元が原因や再発防止策について発表しました。
投稿者によると、エレベーターの中には足の不自由な高齢者と付き添い2人、多数の荷物が乗っていたとのこと。ロボットがエレベーターのドアの上に止まって動かず、3人はエレベーターから出られない状態だったといいます。
ロボットの緊急呼び出しボタンを押したものの、オペレーターは「ロボットから離れてください」と言うばかりだったとのこと。かご内の人間が動けないと話しても、ロボットはプログラムどおりにしか動けないとの一点張りで、最終的には投稿者がロボットを抱えて動かしたと説明しています。
ロボットのメーカーであるSEQSENSEはこの件を受けて、「エレベーターをご利用されていたお客様、導入先関係者の皆様に深くお詫び申し上げます」と謝罪し、原因などについて発表。発端は、かご内に人が乗っていたにもかかわらず、エレベーターシステム側が無人と判断し、ロボット専有運転に切り替わったことにあるとしています。
ロボットはシステムの指示によりエレベーターへの乗車を試みたものの、センサーで人が乗っていることを感知して停止。 監視員が状況に気付いて乗車中断の操作を遠隔で行ったとしています。本来ならロボットは後退するはずでしたが、エレベーターの入口近くに人がいたため、安全な距離を確保するためにその場にとどまったと同社は説明しています。
同社は再発防止策として、ロボットのエレベーター乗車可否判断をより早いタイミングで行うよう改善すること、ロボットが後退する際に進路を空けてもらうようロボット側で自動アナウンスすることを挙げています。
なお投稿者に話を聞いたところ、「自分の連絡より前にオペレーターが状況を把握していたようには思えなかった」「『システムを変えることができない』とも発言していて乗車中断の操作を行っていたように思えなかった。中断操作を行っていたのなら、なぜ『ロボットが下がるので後ろを開けてください』と言えなかったのか」とSEQSENSEの発表に疑問を呈していました。これについて同社に問い合わせたところ、現場のオペレーションについては回答できないとコメントしています。
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