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「ハンニバル・ライジング」仏俳優ギャスパー・ウリエル、スキー事故により37歳で逝去 マリオン・コティヤールら追悼(1/2 ページ)

「SAINT LAURENT/サンローラン」「たかが世界の終わり」「パリ・ジュテーム」など印象的な役が多かった。

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 1月19日(現地時間)、仏俳優のギャスパー・ウリエルが37歳で亡くなりました。ギャスパーは18日に仏南東部サヴォアにあるラ・ロジエールスキー場で他のスキーヤーとの衝突事故に遭い、ヘリコプターでグルノーブルの病院へ搬送されていました。


ファッション業界とも縁が深かった(画像はシャネルのInstagramから)
「SAINT LAURENT/サンローラン」でのギャスパー

 ファッション業界で働く両親のもとに生まれ、2014年の映画「SAINT LAURENT/サンローラン」でファッションデザイナーのイヴ・サン=ローラン役を演じたこともあるギャスパー。12年間アンバサダーを務めたファッションブランドのシャネルも彼を追悼しています。

 シャネルはSNSにギャスパーの写真とコメントを投稿。「ギャスパー・ウリエルの訃報で私たちは深い悲しみに包まれています。ギャスパーは12年間シャネルのアンバサダーでありましたが、何よりもメゾンの親しい友人でした。彼の家族と友人のことを思っています」と述べています。

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 ギャスパーがセザール賞主演男優賞を受賞した、2016年の映画「たかが世界の終わり」の監督グザヴィエ・ドランは、深い悲しみを表すような闇に紛れるギャスパーの写真を投稿。

 「うそみたいだし、無意味だし、この言葉を書こうとするのも、とても苦しい。君の控えめな笑い声、注意深い瞳。傷跡。才能。耳を傾ける君。囁き声。優しさ。君の人柄は全て、実はきらめくような優しさから生まれていたんだ。君の存在は僕の人生を変えた。僕は君を深く愛したし、これからもずっとそうだ。君の旅立ちを告げられ、僕はもう何も言えない、空っぽだ」と動揺を隠せないまま言葉を紡いでいます。


苦しい気持ちを表すかのような写真(画像はグザヴィエ・ドランのInstagramから)

 「TAXi」(1998年)やアカデミー主演女優賞を受賞した「エディット・ピアフ~愛の讃歌~」(2007年)などで知られる仏俳優マリオン・コティヤールもまた、「たかが世界の終わり」でギャスパーと共演していました。彼女は真っすぐ正面を向いた透き通るようなギャスパーの写真とともにコメントを投稿。

 「ギャスパー、あなたからたくさんの光と愛が発せられていた。あなたと知り合えてどんなに素敵だったか、あなたの隣にいると感銘を受けた。あなたの残したものによって、あなたは巨大で深く素晴らしい人として、私たちとともにずっと存在する。あなたの旅立ちを知るのはとても大きな痛み。あなたが愛し、あなたを愛し続ける人たちのことを思う。安らかな旅を」とその存在の大きさを伝えています。


みんなが「控えめで優しい」と評する人柄だった(画像はマリオン・コティヤールのInstagramから)

 世界三大映画祭の1つであるカンヌ国際映画祭も、SNS上にギャスパーの写真を投稿。「ギャスパーは未来のフランス映画を作る世代の一員だった」と映画人としての才能をたたえ、「控えめで優しさあふれる人だった」とその人柄にも言及。「彼は輝かしく才能あふれる人で、私たちに多くのものを与えてくれた。ずっと彼を忘れない」と結んでいます。

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人柄も才能も惜しまれる(画像はカンヌ国際映画祭のInstagramから)

 「イングリッシュ・ペイシェント」(1996年)「ゴースト・イン・ザ・シェル」(2017)などで知られ、2006年の映画「パリ、ジュテーム」ではギャスパーと共演した仏俳優ジュリエット・ビノシュはギャスパーの写真複数とともに「沈黙は金、雄弁は銀。彼と彼の家族を思っています」とシンプルに追悼。

 また、「ビフォア・サンセット」(2004年)などで知られるフランス出身の俳優ジュリー・デルピーもモノクロームのギャスパーの写真をSNSに投稿し「安らかに。偉大な才能、知性、優しさでした!」とコメントを添えています。

 ギャスパーは「ジェヴォーダンの獣」(2001年)で注目を浴び、「ハンニバル・ライジング」(2007年)で若かりしころのハンニバル・レクターを演じるなど話題作に続々出演。未来のフランス映画界を担う、これからの活躍が期待される俳優の1人でした。また、その才能だけではなく、みんなが口を揃えて「優しく穏やか」と人柄を評し、惜しんでいます。


「パリ、ジュテーム」で共演したジュリエット・ビノシュ(画像はジュリエット・ビノシュのInstagramから)

ジュリー・デルピーも追悼(画像はジュリー・デルピーのInstagramから)
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