“仕事猫”グッズが現場に次々進出中 導入のきっかけや現場での評判を中災防に聞いてみた(1/2 ページ)
人気も効果もヨシ!
ここ数年、ネット上で「仕事猫のグッズやポスターを現場で見た」といった声をよく見かけるようになりました。まさに適材適所な起用ですが、どのような経緯で仕事猫は現場に現れるようになったのでしょうか。グッズを販売する中央労働災害防止協会(中防災)に話を聞いてみました。
仕事猫は、イラストレーターのくまみねさん(@kumamine)による猫のキャラクター。工事現場などで「ヨシ!」と指さし確認をながら危険行為をするコラ画像「現場猫」を、元イラストの作者であるくまみねさんが逆輸入したものとなります。
最近では労働災害防止の促進団体である中災防が「仕事猫」の公式グッズを販売しており、ついに現場に仕事猫がやってきたとたびたび話題になっていました。どのようにして仕事猫グッズは生まれ、現場ではどのように扱われているのか。話を聞いてみました。
―― 仕事猫グッズやポスターが現場に取り入れられ始めたのはいつごろからでしょうか。
中災防: 2019年から、仕事猫をあしらった安全衛生の冊子やポスターを制作しています。
―― 取り入れる事になったきっかけはなにかありましたか。
中災防: 当時ネットを中心に、指さし呼称をしている仕事猫のユニークな姿が話題になっていました。これを見た指さし呼称を提唱する団体が、仕事猫を起用することで、より多くの人に安全衛生への理解と関心を深めてもらえるのではないかと考えたことがきっかけです。
労災を引き起こしがちというキャラ設定は、逆に反面教師として労災防止の意識啓発につながると考え作者であるくまみねさんにコラボを持ちかけました。
―― 現場からの評判や反応はいかがですか。
中災防: 大変ご好評をいただいております。特にポスターは発売以降、製造業などの企業に加え、安全衛生に縁がなかった一般個人の方による問い合わせ、ご注文も年々増えています。
購入いただいた方からは「会社にポスターの掲示をお願いした」「家の中に貼って安全意識を高めている」「働いている友人にプレゼントした」といったコメントや、「従業員が積極的に安全衛生のことを話題にするようになった」「注意喚起に大変有効なポスターをありがとうございます」とお礼をいただくこともあります。
労働災害を防止するためには、一人一人が安全衛生について自分事として捉え、自分自身の身を守る行動をとるよう、安全意識を高めることが大切です。仕事猫はそれに大きく貢献してくれています。
―― 特に人気、売れ筋の商品はありますか。
中災防:初代ポスターである「安全衛生ポスター(猫のフリ見て・ご安全に)」は販売当時から話題になり、今でもパロディー作品が生まれるほど人気があります。中災防の仕事猫は、緑十字マーク入りのヘルメットに、しっかりとあごひもをしめています
。
「小冊子(仕事猫と学ぼう 不安全行動と労働災害)」は労働災害発生のメカニズムの解説は分かりやすい内容と捉えられているようで、安全衛生教育教材としても人気です。指さし呼称のやり方も掲載しています。
「安全衛生ポスター(熱中症がねらう・仕事猫)」は熱中症になってしまった仕事猫の姿が話題となり、ネットやTVのニュースでも紹介されました。
「クールタオル(仕事猫)」はタオルによる巻き込まれ災害の危険性を解説した商品説明書の注意書きが労働災害防止団体ならではと話題になっています。
これらのほかにも、いろいろな仕事猫関連の安全衛生図書・ポスター用品を取りそろえております。ぜひ中災防 安全衛生図書・用品販売サイトをご覧ください。
画像出典:中央労働災害防止協会
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