「スタウォ」ダース・ベイダーの声優が91歳で引退 今後はウクライナ企業による“人間味ある”合成音声へ
侵攻に耐えながら「やり抜こう」と仕事をやり切ったそう。
映画「スター・ウォーズ」シリーズでダース・ベイダーの声優を務めてきた、米俳優ジェームズ・アール・ジョーンズが同役を引退することが、米Vanity Fair誌とのインタビューで明かされました。今後はウクライナのスタートアップ企業「Respeecher」がAIを使った合成音声を吹き込むことになるそうです。ジェームズは、1977年公開の「スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望」から40年以上も同役を務めてきました。
「Respeecher」ではジェームズの録音された音声とAIアルゴリズムを使い、新しく合成された“ダース・ベイダーの声”を作成するとのこと。ウクライナから送られてきた音声を受け取る米カリフォルニア「Skywalker Sound」の音響監督マシュー・ウッドは、同企業へ依頼した理由を「このスタートアップ企業が生み出す音声パフォーマンスには、しばしば捉えどころがないような人間味がある」からだと説明しています。
さらにマシューは、最後にジェームズによるダース・ベイダーの声を録音したのは、2019年の「スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け」での短いセリフだったと回想。そのときジェームズが「この特異なキャラクターを終わらせることを考えている」と語っていたといいます。「ではこれからどうするか?」と話し合い、「Respeecher」による音声を提示したところ、ジェームズは録音された自身の声を使い、人工的なものであってもダース・ベイダーを生かすことに同意したとのことです。
「Respeecher」による合成音声は、Disney+にて配信された「ボバ・フェット/The Book of Boba Fett」や「マンダロリアン」で、若き日のルーク・スカイウォークの声をよみがえらせました。さらに2022年5月から配信された「オビ=ワン・ケノービ」ではジェームズの名前もクレジットされていましたが、すでに本人の声そっくりに合成されたものが使われていたとのこと。
2022年2月から続くロシアによるウクライナ侵攻を心配し、スタッフの身の安全を第一に考えたマシューは、細かいすり合わせを省こうとしましたが、「Respeecher」のクリエーターらは自宅や事務所を補強しながらという環境で「やろう。逆境に耐えて働くんだ。やり抜こう」と言い、仕事を果たしたそうです。
関連記事
ダース・ベイダーにはこう見えてる 小型カメラで撮影した一人称視点のライトセーバーバトル
ファーストパーソン暗黒面。宿敵ダース・ベイダーに立ち向かう男の子 フォースを使い小さなジェダイが観客を沸かす
フォース使ってみたい。ダース・ベイダー卿がアルバイト!? 財政難に陥った帝国軍の地道すぎる活動記録をつづるファン作品
財政難に陥った帝国軍を描いたファン作品がユニーク。もはや優しさしかない! ダース・ベイダーが少年に義手をプレゼントする動画が話題に
義手は3Dプリンタで製作しました。“心が折れた”オビ=ワン演じたユアン・マクレガーが劇中に仕込んだイースターエッグ ユアンとヘイデンに最終回配信前インタビュー
アナキンの“恨み”とオビ=ワンの“愛”。ブルース・ウィリスが引退へ 元妻デミ・ムーアと現妻が連名で発表「家族として一致団結して乗り越えたい」
失語症が理由と公表しています。キャメロン・ディアス、引退撤回し映画界にカムバック! ジェイミー・フォックスが「史上最強」の人物を呼び復帰に尽力
みんな待ってた!
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.