子どもに就いてほしい職業1位は「薬剤師」、子どもの1位は? 将来について話しあう親子は7割以上(1/2 ページ)
性別で大きく異なる、子どものなりたい職業。
シルミル研究所は、小学生と保護者を対象に「将来なりたい職業」を調査し、11月25日にその結果を発表しました。親は「薬剤師」「会社員」など安定感があるとされる職業をあげる一方、子どもの1位は「パン屋さん・お菓子屋さん・パティシエ」でした。
この調査は、園児の保護者のための情報誌を発行する「こどもりびんぐ」のリサーチ事業「シルミル研究所」の第5回目で、小学生の「なりたい職業」など4つの項目について、9月9日から22日にかけてWebでアンケートを実施しました。
調査対象は「こどもりびんぐ」が運営するメディア「あんふぁんWeb」「ぎゅってWeb」アンケート会員で全国の小学生がいる保護者242人(男性10.3%、女性89.7%)と小学生242人(代弁含む・男の子47.9%、女の子50.4%、無回答1.7%)です。
まず、保護者に対する「将来なりたいもの(職業)や生き方について、小学生のわが子と話したことがあるか」という質問では、79.3%が「ある」と回答。一方で、「子どもになってほしい職業」について聞くと、41.7%が「分からない、特にない」と回答しました。なお、上位にあがった職業は、「薬剤師」(6.2%)、「会社員」( 5.8%)、「医師」 (5.4%)でした。
子ども本人に将来なりたい職業についてたずねたところ、1位が「パン屋さん・お菓子屋さん・パティシエ」、2位が「スポーツ選手」、3位が「獣医・ペットショップの店員・動物の飼育員」という結果でした。
男女別(性別無回答を除く)では、男の子は1位「スポーツ選手」、2位「プログラマー」、3位「薬剤師」「警察官」(同率)、女の子は1位「パン屋さん・お菓子屋さん・パティシエ」、2位「獣医・ペットショップの店員・動物の飼育員」、3位「漫画家・イラストレーター・画家」で、性別によって上位の職業が大きく異なる結果となりました。
親がなってほしい職業は資格が生かせたり、一般に安定しているとされるものである一方、子どものなりたい職業で上位を占めるのは、「スポーツ選手」や「パン屋さん・お菓子屋さん・パティシエ」など、憧れや親しみの対象となるものが多い結果となりました。
調査結果には、将来なりたい姿や生き方についてわが子と話したことがある保護者が多い中で、なってほしい職業については子どもに任せ、自主性を尊重する傾向が表れていると言えそうです。
保護者からは、「将来について話し合い、『特になにもない』と言われて危機感を感じた。いろんな職業があるのを知ってほしくてキッザニアに行った」(30代・愛知県/小3)、「親としては薬剤師のような安定した職業についてくれたほうが安心できるが、ゲームのマインクラフトで建築をしていく中で建築士に興味を持つようになった」(30代・北海道/小1)、「コロナで失業者が増えたこともあり、景気に関係なく働ける仕事について何が向いていそうか話し合った」(50代・大阪府/小4)など、子どもと共に時代に合わせた職業選択を考える声が上がっています。
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