ロッテ・池田選手のホームランボールを取った男性が、野球少年に譲ったら…… 優しさの連鎖に「平和そのもの」「ほっこり涙が」と感動の声(1/2 ページ)
やさしい世界。
野球少年の中学生に、男性がキャッチしたホームランボールを譲ってくれて……。野球場で起こった、ホームランボールをめぐるすてきなエピソードがTwitterに投稿され、「やさしい世界」「想像しただけでホッコリ涙が出てくる」と反響が寄せられています。
この出来事が起こったのは5月9日、ベルーナドーム(埼玉県所沢市)での埼玉西武ライオンズ対千葉ロッテマリーンズ戦。7回表、ロッテの池田来翔(らいと)選手が第4打席で放ったプロ初のホームランは、ライオンズファンが集まるレフト方向の外野席に刺さりました。
このとき近くにいたのが、家族全員で観戦に来ていたちよさん(@Chiyo_Proseka)とその弟。ちよさんによると、飛び込んできたホームランボールはイスにあたって床に落ち、転がった先にいた男性が手にしたといいます。
弟さんは、中学校で野球部に所属している野球少年。目の前で見た池田選手のホームランボールが欲しくなり、男性にお願いすることにしました。すると、男性はホームランボールを譲ることを快諾。弟さんと男性は、記念にボールを撮影しあったそうです。男性のやさしい行動に、弟さんは「なんてやさしい人なんだろう」と感謝の気持ちを胸に抱きました。
その後、ボールは記念球のため球団関係者が回収。しかし、ちよさんたちが観戦を続けていると、ボールの代わりの品として、池田選手が実際に使用したサイン入りのバッティンググローブをプレゼントしてくれたといいます。
これを受け、弟さんはすぐにある行動に出ました。バッティンググローブは左右で1組。その片方を、ホームランボールの権利を譲ってくれた男性にお礼として男性に譲ることにしたのです。弟さんは自身が左打ちなことから、右手のグローブを自分のものにし、左手のグローブを男性に渡したのだとか。
「プロ野球選手が試合で使ったバッティンググローブを貰えるなんて思っていなかったから、とてもビックリした。サインまでしてあり感動した。僕は西武ファンだけど、池田選手のことが好きになったし、一生の宝物にする」という弟さん。男性のやさしさと、球団関係者のあたたかい気持ち、それにしっかりと感謝の気持ちを伝えた弟さんの三者の行動が、この日の観戦を特別なものにしたに違いありません。
なお、この日の試合は千葉ロッテマリーンズが勝利。ホームランボールは無事に池田選手の手元に渡り、ヒーローインタビューでは池田選手がボールを手に笑顔を浮かべるシーンも見られました。
この出来事は、周囲で一連の流れを見ていたファンの投稿によってTwitterで話題に。「子供はすごい喜んでたし感謝してたので素敵な光景だと思いました」「おっちゃんも、弟さんも、お兄さん(ツイ主さん)も、球団関係者も、みんなが優しい」「めっちゃいい話!!男性も優しいけど子供も優しくいい子に育ってますなぁ」といった声が集まっています。
幸運であれば手にできるホームランボールですが、観客のグローブや手の中にまっすぐに入るとは限らず、残念ながらその所有権をめぐってトラブルが起きることも。そんな中、大人でも欲しいはずのボールを子どものために快く譲れる男性と、それに対し最大限のお返しをする男の子のエピソードには、心が温かくなるばかりですね。
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