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マヨネーズの歴史やヒミツについて楽しく学べる! 調布・キユーピー「マヨテラス」見学レポート

マヨネーズの見学施設、そういうのもあるのか。

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 突然ですが、ねとらぼの記事を読んでいる人はみんなマヨネーズお好きですよね。違いますか?

 そしてマヨネーズといえばキユーピー。

 その前提からお話をさせていただきたいんですが、東京都調布市仙川に、キユーピーが運営するマヨネーズの見学施設があることをご存じでしょうか。

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 その名も「マヨテラス」。キユーピーマヨネーズの歴史やおいしさのヒミツを楽しく体感できる予約型見学施設です。2014年にオープンし、2023年で9周年とのこと。

 京王線「新宿駅」から最寄りの京王線「仙川駅」まで快速で17分、そこから徒歩7分とアクセスも良好です。

 普段使うマヨネーズでも、「マヨネーズはいつできたの?」「そもそも原材料って何だっけ?」と意外と知らないことも多いのではないでしょうか。


キユーピーちゃんの誕生を讃えるライターの神田(こうだ)

 だからマヨテラスに来ました!!!

 かくいう筆者もマヨネーズについて詳しく調べたことがないのですごく楽しみです。今回は、こちらのマヨテラスの見学レポートをお届けします。

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 見学は70分制。当日は子ども連れからお年寄りまで幅広い来場者がいました。


キユーピーWebサイトより

 見学施設は全部で5つ。

  • 来場者を出迎える「サラダホール」
  • マヨネーズの歴史やキユーピーグループの事業を紹介する「キユーピー ギャラリー」
  • マヨネーズのおいしさのヒミツや工夫を伝える「マヨネーズドーム」
  • マヨネーズの製造工程を動画で学べる「ファクトリーウォーク」
  • マヨネーズを使ったメニューを試食できる「キユーピー キッチン」

 があります。

 施設に入るとわれわれを迎えてくれる「サラダホール」には、巨大な星型キャップとキユーピーちゃんが。そしてかわいい野菜型ソファも。

 ここは皿の上の野菜にマヨネーズを振りかけるシーンをイメージして作られたのだそうです。天井のライトもたまごの形で、随所に遊び心が隠れていてかわいい!!

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「キユーピーギャラリー」でマヨネーズの歴史を知ろう


※提供写真

 それでは見学スタート。まずはマヨネーズの歴史やキユーピーグループの事業を紹介する「キユーピー ギャラリー」から。見学は、専門のガイドさんがしっかり解説してくれます。

 キユーピーが日本で初めてマヨネーズを発売したのが1925年。当時の価格は約1700円と高級品だったそうです。

 1915年、キユーピー創始者の中島菫一郎さんが海外実業練習生としてアメリカを訪れたときに食べたポテトサラダに感動したのが日本でのマヨネーズ誕生のきっかけなのだとか。ポテトサラダおいしいからな……。

 ちなみに中島さんはイギリスに向かう船の中でオレンジママレードに出会い、またもやそのおいしさに感動し、のちにジャムで有名になる「アヲハタ」を立ち上げたのだそうです。キユーピーとアヲハタってそういうつながりがあったんだ!

 マヨネーズを使った食べ物の展示も。発売当時は日本で生野菜を食べる文化がなかったので、鮭・カニ缶などと一緒にマヨネーズを広めていったそうです。野菜じゃなくて唐揚げにマヨネーズかけることが多いから申し訳ないぜ。

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 なぜキユーピーちゃんがマスコットなのかについても説明がありました。なんでも、当時アメリカで流行していた「キューピー人形」をモチーフに、「キューピーのように愛されるように」と思いを込めてデザインしたのだとか。

 また、キューピーではなく「キユーピー」なのは、デザインのバランス上で”ユ”と大文字にしたとのこと。読みは小文字の「きゅーぴー」で問題ないそうです。お友達に教えてあげよう!

 キユーピーグループの広がりとして、定番のマヨネーズ商品と、ドレッシングやパスタソース、サプリメントや離乳食などそれ以外の商品の展示も。「キユーピーこんなのも出してたんだ」という発見がありました。

 あとライトがマヨネーズなのもかわいい! もしキユーピーが今後マヨネーズのお城を作ることがあったら照明を全部これにしてほしいですね。

「マヨネーズドーム」でマヨネーズのおいしさについて学ぼう

 お次は「マヨネーズドーム」へ。実際のキユーピーマヨネーズ(450g)の50万倍の大きさだそうです。でかすぎる!

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※提供写真

 中に入ると、スタッフがクイズを交えながらマヨネーズの豆知識を教えてくれました。

 マヨネーズの主原料は卵黄、植物油、酢の3つとシンプル。その3つだけなのにあんなにおいしいんだから不思議ですよね。ちなみに450gのマヨネーズには卵黄が3.6個入っているそうです。

 「マヨネーズが腐らないのはなぜ?」というクイズがあり、「確かに」と思ったら酢の塩の力で腐敗しないのだとか。マンガ『美味しんぼ』でそういう回がありましたね。

 また、容器フィルムを多層構造にすることで油を酸化させる酸素を厳重に遮断し、おいしさを長持ちさせるのだとか。時間がたってもおいしいのは容器の工夫によるところも大きいんですね。

 ちなみにマヨネーズは未開封で12カ月の賞味期限がありますが、開封後は時間がたつにつれて劣化してしまうので「おいしく使い切る目安は開封して1カ月」とのこと。

 うちのマヨネーズいつ買ったやつだっけ……?

 世界各国のマヨネーズの展示もありました。

 食文化や食習慣によって、国ごとにオリジナルマヨネーズを生産しているのだとか。例えば中国だとフルーツにかける砂糖入りの甘いマヨネーズ、タイだと海鮮や野菜にかけるわさびマヨネーズなど、今まで見たことないマヨネーズがずらり! 日本でも売ってほしいぜ。

 他にもからいチリソースマヨネーズや、チーズ入りマヨネーズ、ハラル対応マヨネーズなど各国の風土に合わせたものがたくさんありました。世界で愛されてるんだな……。

 日本で展開されているラインアップの紹介も。最近発売された「燻製マヨネーズ」うまいんだよな……。スタッフによると2021年に発売されたかなりのヒット商品だそうです。

 他にもコレステロールゼロや、卵アレルギーの人でも食べられるように卵不使用タイプなど、さまざまなニーズに合わせたマヨネーズ類がラインアップされていました。

 また、マヨネーズキャップは商品によって色を変えているそうで「こんなの集めたくなっちゃうじゃん(泣)」と思いました。マヨネーズって赤色キャップのやつしか知らなかったけどこんなに種類があるんだな~。

「ファクトリーウォーク」で製造工程を動画で見学


※提供写真

 お次は「ファクトリーウォーク」へ。実際の製造工程を動画で見ながら、製造や品質管理の工夫について学べます。

 卵を割る割卵機の動画が流れました。すごい。

 ぼんやりと眺めていると突然「1分間に何個の卵を割れる?」とクイズが!

 6秒に1個割っても10個だし、100個割ったら御の字だろうと思っていたら答えは「600個」とのこと。人間なんて太刀打ちできませんね。

 割卵機がスムーズに卵を割る様子、すごいので訪れたらぜひ動画を見てください。

 実際の工場ではマヨネーズに必要な食材を、量や賞味期限などの間違いが起こらないようシステマチックに管理しているのだそうです。

 「原料の入れ間違いをしたかも」と工場で働く従業員が不安になっている姿を見て、このシステムを開発したそうです。製造管理、品質管理、衛生管理も徹底でき、従業員の不安も払拭できるすばらしいシステムですね。

 デモンストレーションを体験しました。モニターに表示された材料を、量や賞味期限を間違えず正確に入力しなければなりません。

 制限時間があるのでかなり焦ります。細かい表記に気を付けながらリーダーでバーコードを読み取っていきます。

 急げ! 間に合うか!!????

 ダメでした。マヨネーズってむずすぎる。

 マヨテラスには子どもからお年寄りまで幅広い層が工場見学でよく訪れるそうですが、大人気のレクリエーションだそうです。

 油と酢が混ざり合うところを通り抜けます。油と卵と酢を撹拌し、乳化したものがマヨネーズになります。

 そして最後です。壁には出来上がったマヨネーズがずらり。

 突然、宇宙に浮いてるマヨネーズがあり、あまりの脈絡のなさに笑ってしまいました。

 2009年に宇宙飛行士の若田光一さんが研究用に宇宙にマヨネーズを持っていき、宇宙でも分離せずおいしくマヨネーズを食べたそうです。

 また、急に「ここ」とマヨネーズを示している冷蔵庫がありました。冷蔵庫の中身で、冷気が直接当たると分離してしまうおそれがあるのだそうです。そのため温度変化が少ないドアポケットにマヨネーズを入れるのがキユーピーおすすめなのだとか。

 この記事を読んだらすぐにドアポケットにマヨネーズを入れよう!

 「ファクトリーウォーク」には至るところに”隠れキユーピーちゃん”がいるので、訪れたときはぜひ探してみてください。卵にまぎれている。

「キユーピー キッチン」でマヨネーズメニューを試食!

 最後に案内されたのは「キユーピー キッチン」。

 キユーピーが「マヨネーズを使ったレシピで1番好きなものは?」とアンケートをとったところ、1位はなんとポテトサラダなのだそうです。私もポテトサラダ大好き!!!!

 あんなにマヨネーズの話を聞いていたら、マヨネーズ食べたくならないわけがない!!

 ということでポテトサラダの試食がありました。やった!!!!

 このポテトサラダがあっさりながらも卵黄のコクとさっぱりした酸味があってフレッシュなおいしさで「さあ、タッパーで持たせてくれ!」 ってくらい好きなポテトサラダでした。創始者の中島さんがアメリカで食べたポテトサラダもこんな味だったんでしょうか……。

 ポテトサラダ好きの人にはぜひ食べてみてほしい!!

※試食は取材当時のもので、変更の可能性もあります

 そしておすすめレシピなどが紹介されたのち、マヨテラスの見学が終了。キユーピーさんのおかげで食卓が明るく豊かになってます。

そして工場見学の楽しみといえば……

 そう、お土産ですよね。マヨテラスのお土産はやっぱりマヨネーズ!

  • 「キユーピーテイスティドレッシング黒酢たまねぎ+キユーピーマヨネーズ(130g)」
  • 「GREEN KEWPIE 植物生まれのシーザーサラダ ドレッシング+キユーピーマヨネーズ(130g)」
  • 「キユーピー燻製マヨネーズ(200g)+キューピー人形」
  • 「キユーピーマヨネーズ(130g)+キューピー人形+マヨテラスオリジナル鉛筆」

 取材時には、上記4つの中から1つ選ぶことができました。ちなみにお土産は時期によって入れ替わるそうです。

 悩みましたが私は鉛筆のセットにしました。思い出になるから……。キユーピー人形もかわいい!

まとめ

 最後は「サラダホール」でキューピーちゃんと記念撮影!

 お土産もいただいて、でっかいキユーピーハーフも持たせてもらえてホックホクの笑顔です。マヨネーズの歴史やさまざまなラインアップ、製造工程などマヨネーズについてたっぷり学べた70分でした。

 夏場は子どもの自由研究講座を開設しているとのこと。他のプログラムも気になります。

 館内には他にも「合わせマヨ100」というキユーピー社員が他の食材とマヨネーズの相性を検証した展示や、

 マヨネーズを使ったおすすめレシピの紹介も。スタッフいちおしの「アメリカンケーキ」ですが、ケーキにマヨネーズって合うのだろうか(誰か作ってみてください)。

 見応え十分のマヨテラス! マヨネーズ好きの方、マヨネーズをもっと知りたいという方におすすめですよ。以上、工場見学好きライターの神田がお送りしました。

※記事の情報は取材当時のもので、変更になる可能性もあります。

※見学時の写真撮影はNG。取材用に特別に許可いただき写真撮影をしています。

マヨテラス

  • 住所:〒182-0002 東京都調布市仙川町2-5-7仙川キユーポート
  • TEL:03-5384-7770
  • 入館料:無料(事前に電話かネットで要予約)
  • 休館日:土日祝日、その他臨時休館日

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