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“世界一過酷な鉄道”モーリタニア鉄道に乗った日本人の体験談が壮絶 貨車の上で15時間揺られサハラ砂漠を横断(2/3 ページ)

鉄鉱石の上で黒い粉や砂ぼこりにまみれながら、広大な砂漠を渡った旅人に話を聞きました。

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―― ほかにも乗客はいましたか

みつき なにせ全長2キロ超の車両が続いているので正確には分かりませんが、見た感じ5~6人、多く見積もって10人くらいいたと思います。全員モーリタニア人で、5歳くらいの子どももいました。大量の荷物を運んでいる人や何匹ものヤギを乗せている人もいて、到着後ヤギを降ろすのを手伝いました。列車が走るなか、ときどき「メェェ」と鳴き声が聞こえるのはシュールでしたね。

―― 乗車賃はおいくらでしたか

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みつき 運賃は無料です。タダで長距離移動とすごい経験ができます。といっても違法ではなく、正式に認められた手段で、身分証を駅員に見せればオッケーをもらえます。一応客車が付いていることもあるようですが、それはさすがに有料だそうです。

 公共交通機関が整っていて安全性も確保されているのが当たり前の日本と、国土の90%が砂漠でインフラが整っておらず、このような鉄道もあるモーリタニア。比べると両極端で、これに限らずモーリタニア国内の移動はけっこうきつく、時間通りに交通機関が動く日本とは全く異なる世界でした。1年以上前から旅をしているので電車が数分遅れであたふたしたり、遅延で鉄道会社が謝っていたり……そんなことを懐かしく思いました。

 それぞれの文化に優劣を付ける意味ではなく、シンプルに自分は日本で生まれ育ち、その環境に1番慣れているので、やっぱり日本っていいな、と思うのが正直な感想でした。でも、この両極端な環境を両方体験してみて、モーリタニアほどでなくていいけど、日本でももうちょっとでもゆるく生きられるといいな……とも感じました。

協力:画像提供:みつき(@mitsuki_tabi)さん

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