カーディ・B、ステージで液体ぶっかけたファンにマイクを投げつけ応戦 「よくやった」「別の観客に当たったと思うんだけど……」などさまざまな声(1/2 ページ)
この悪い流行、なくなってほしい。
米ラッパーのカーディ・Bが7月29日に開催された米ラスヴェガスの「Drai’s Beachclub」での野外ステージで、登場したとほぼ同時に観客からコップに入っていた液体をかけられました。最近続いていてるステージ上のアーティストへ物を投げる危険行為の1つですが、カーディは即座に反応し、液体をかけた観客にマイクを投げつけました。
ステージで2018年の楽曲「Bodak Yellow」をパフォーマンスするべく登場したカーディ・B。そこへある観客が紙コップに入った飲み物と思われるものをカーディの方へトスするようにして液体をかけました。
カーディの反応は一瞬の後、即座に持っていたマイクをその観客へ向け思い切り投げつけ、曲が流れ続けるなかその人物を罵倒。すぐに警備員が駆け付けその観客は外へ連れ出され、マイクがカーディに戻されるとパフォーマンスが再開されました。
この一幕を撮影した動画はまずTikTokでシェアされ、それからX(Twitter)でも拡散されました。カーディはこの出来事にまだコメントをしていませんが、カーディの情報を発信するX(Twitter)アカウントがシェアした動画をリポストしています。
また、別の角度から撮影された動画も投稿されており、こちらでは赤毛の女性のように見える観客が抗議しながら警備員に連れ出される様子がよりはっきりと映っています。
カーディの反応は“目には目を”といった暴力的なものではあったものの、これらの動画がネットで拡散されると、多くの人はカーディの行動を称賛。「カーディ・B、よくやった」「何てかっこいい行動なんだ!」「誰も君を責められないよ」「マイクを投げることでこの最新の流行を止めることに賛成だよ」などと肯定するコメントが寄せられました。ただ一部からは「飲み物をぶつけた観客じゃなくて別の観客に当たったと思うんだけど……」とカーディが怒りに任せてマイクを投げたことで別の観客が被害を受けたのではと心配する声もあがっています。
この背景には最近ステージ上のアーティストへ物を投げつける危険行為が横行していることが関係しています。
6月19日に米シンガー・ソングライターのビービー・レクサに観客の男性がスマートフォンを投げつけ、ビービーは目が腫れあがって切れた痛々しい傷を負うことに。20日には米シンガー・ソングライターのエイバ・マックスがステージへ乱入した男性に顔を平手打ちされる事件も発生。25日には米シンガー・ソングライター、ピンクのステージに母親の遺灰を投げる観客が現れ、7月1日には米ラッパー、リル・ナズ・Xのステージにセックストイが投げ入れられています。さらに8日には英歌手ハリー・スタイルズもウィーンでの公演中観客が投げたものが目に当たり、動きを止めて目を押さえ前かがみになるという出来事が発生しました。
これらの事件を発生させる観客には当然ながら多くのファンやアーティストが反対を表明しており、英歌手のアデルはラスヴェガスで行われた自身のステージで、「最近、みんながコンサートのエチケットを忘れてるの、気づいてる?」「私に何か投げてみな。殺すからね」と自身に行われた場合は反撃する旨をきっぱり伝え、けん制しています。カーディが実際に直接的な反撃をしたことは、この風潮に歯止めがかかるきっかけとなるかもしれません。
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