台風7号が近づく中、観光客が富士山頂に出現→下山を促すも記念撮影 「富士山頂上は大変危険」と注意喚起(1/2 ページ)
なぜ登山した……?
「警備の方が下山を促していますが、言葉が通じないのか、みなさん記念写真を撮ったり…なかなか下山してくれません。富士山頂上は大変危険です」――。台風7号が近づく中、富士山に登山している外国からと思われる観光客が出現したとして、富士山頂上にある浅間大社奥宮に勤務している担当者が注意を呼び掛けている。
台風で雨風が強くなることが予想される中、なぜ富士山に登山?
注意を促す投稿をしたのは、富士山頂上浅間大社奥宮に勤務している植田めぐみ(@mushphoto)さん。夏の間、富士山頂に住み込みで働いており、日々の出来事や風景などを投稿している。16日は非常に強い台風7号が、関東甲信や東北に接近しており、富士山頂でも悪天候が予想されている。そんな状況でも夜通しで上ってきたのか、早朝に登山者が現れたと報告している。
16日の富士山頂上付近は朝から雨が強くなり、風も渦巻くように吹き荒れており、登山者が出現した時も風速7~8メートルほどだったという。一瞬でびしょ濡れになるような中、現れた外国からの観光客と思われる集団に、危険だからと早々に下山を促すも、言葉が通じないのか、記念撮影をしたりとなかなか下山してくれなかったと植田さん。「富士山頂上は大変危険です」と、改めて荒天での登山は中止するよう注意喚起している。
富士山では現在、各社五合目まで行くバスを終日運休にしている。頂上付近は雨風共に強く、最大瞬間風速も執筆時点で18メートルを記録しており、今後さらに荒れる見込みだ。植田さんによると現在の富士山頂は、「風の吹き方にムラがあり、おさまったかと思うと、突風が吹き、雨粒が弾丸のように飛んできます。石が雨かわからないぐらい痛いです!」とのこと。早朝の観光客はその後下山し、12時時点で登山者はいないとのこと。
過去には台風や荒天の中、登山を強行して亡くなる事故もあった。視界不良で道を間違えたり強風で滑落することもあれば、雨風により急激に身体が冷え、低体温症になることも。動けなくなり救助が遅くなることも考えられる。植田さんによると、「避難場所としては山小屋になりますが、そもそもあまりに危険な状況だと、山小屋自体吹き飛ばされないためにも、入口などを鉄板や木などで厳重に閉めている場合もあり、中に入れない場合も」あるんだとか。登山する際は状況をしっかり確認し、安全に配慮した行動をしてもらいたい。
動画提供:植田めぐみ(@mushphoto)さん
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