「大企業の本気を見た」 明治のアイスにSNSで“改善点”指摘→8カ月後まさかの展開に “神対応”の理由を聞いた(1/2 ページ)
思わず歌ってしまったという人も。
SNSで商品デザインの改善点を指摘したら、予想を超える結果が待ち受けていた――。食品メーカー「明治」の大人気アイス「明治エッセルスーパーカップ」をめぐる「神対応」がX(Twitter)で話題を呼んでいます。ねとらぼ編集部では明治に話を聞きました。
3月に楽譜の「改善点」を指摘
話題になっているのはXユーザーのなかざわ(@N_yoshinoya)さんが投稿した、「明治エッセルスーパーカップ」のインナーシールをめぐる投稿です。
スーパーカップのインナーシールにはCMソングの譜面(サウンドロゴ)が描かれているものがあり、これを目にした金管楽器奏者でもあるなかざわさんは、3月に「最初に16分休符のブレイクを入れた方が親切かも。あと表記されていない最初のコードはF」と音楽的な改善点を指摘。
その後も楽譜を読めるXユーザーからは「初見殺し」「これで良いのか?」「どうやって弾けばいいの」と指摘が相次ぐなど、楽譜には改善の余地があるという声が広がり、実際に譜面をもとに演奏する人もいました。
ふたたび商品を買うと……
それから8カ月後の11月。ふたたびスーパーカップを手にしたなかざわさんは、譜面が描かれたインナーシールを見て驚きます。新たなデザインでは、3月に指摘した「最初の16分休符とFのコード」が譜面に反映されていただけでなく、「C/E」「G 7/13」と音符の上に分数の形で表記される「分数コード」や、基本的な三和音や四和音に構成音を加えた「テンションコード」まで記載されていました。
明治の“神対応”になかざわさんは「誰がここまで細かく書けと言った」と反応。他のXユーザーからも「え、すごい! この方の過去ツイート反映されてる」「大企業の本気を見た」「めちゃくちゃ進化しとるがなw」「半年ちょいで修正したフィルムを貼ってくる明治製菓の中の人がすごい……」と驚いたという声が聞かれ、音楽に詳しいユーザーからは「C/E とG7/13こまかいわらう」「G7/13で吹いたwwww」「断然こっちのほうが歌いやすい笑」と改善点を評価する声も届いています。
なぜ“神対応”実現
なぜ、このような対応が実現したのでしょうか。ねとらぼ編集部が明治の広報担当者に話を聞くと、当初のデザインは「『エッセルスーパーカップにもサウンドロゴがあるよ』という、サウンドロゴの存在を拡げたいという想いで、あくまで『音階の“イメージ”』として、インナーシールに記載した」ものだったといいます。
しかし、「インナーシールを見ていただいた方々から、SNS上にて『間違っている!実際の音階はこうでは?!』という様々なご意見をいただき、想像以上にたくさんの方に実際に弾いていただけているのだと実感し、修正を施す運びとなりました」と説明。作曲家を含めた議論の上、2024年夏頃にデザインを変更したといいます。
なお、あくまでサウンドロゴ自体に変更はないとし、明治の公式ホームページでは“バージョンアップ”前の譜面が公開され、音源も聞くことができます。
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