艦これ艦娘“作戦的”プロフィール「珊瑚海海戦」編:初めての経験だから大目にみてね
瑞鶴と翔鶴の伝説がここから始まる……。
「艦これ」で発動中の夏イベント「MI」(ミッドウェー島攻略作戦)/「AL」(アリューシャン列島攻略作戦)2正面作戦にちなんで、真珠湾作戦からミッドウェー海戦に至るまでの、空母が主役となる主要な作戦を「超ざっくり」と解説しよう。
幸運と不運の分かれ道
1942年5月に起きた珊瑚海海戦は、世界で初めて航空母艦同士が戦った海戦だ。日本軍の第五航空戦隊「瑞鶴」「翔鶴」と軽空母「祥鳳」が参加して、米空母の「レキシントン」「ヨークタウン」と戦った。5月7日に米空母が翔鶴・瑞鶴とは別行動だった祥鳳を撃沈し、日本海軍は空母と間違えた油槽船(タンカー)を撃破。5月8日には日米ともに空母部隊本隊を同時に発見して同時に攻撃、日本軍はレキシントンを撃沈してヨークタウンを撃破。米軍は、翔鶴に大きな被害を与えた。
珊瑚海海戦は、ニューギニア南岸にあるポートモレスビーを攻略する「MO攻略作戦」を進める中で発生している。MO攻略作戦は、北部オーストラリアに面したポートモレスビーを占領して航空隊を配置することで、米国と豪州の連絡を遮断し、豪州を米国の反撃拠点として使わせず、可能ならば、豪州を戦争から脱落させることを目的としていた。しかし、珊瑚海海戦で米空母部隊を撃退したものの、日本軍も空母飛行隊の戦力を消耗し、ポートモレスビーを目指して進撃する攻略部隊輸送船団の護衛が不可能となって、MO攻略作戦を中止している。
後世の作戦研究者は、日米ともに初めての空母戦だったため相互にミスが多かったと評価している。特に5月7日の戦闘で、日本軍は、索敵報告の“艦種誤認”で油槽艦を空母と間違えて攻撃し、米軍は正規空母と間違えて「天龍」「龍田」に攻撃隊を出撃させている(このとき、近くにいた祥鳳を見つけて撃沈できた)。
油槽船を間違えて攻撃した日本軍は、その後「古鷹」の索敵機が発見した米空母本隊に向けて攻撃隊を出撃させた。敵艦隊到着が日没後、空母に戻ってくるのが完全に夜になるため、技量の高いベテランの艦上爆撃機と艦上攻撃機だけが出撃したが、雨雲で敵艦隊を発見できなかったばかりか、レーダーで誘導された敵戦闘機の迎撃を受けて多数墜落、帰投途上で味方空母と思って着艦しようとしたら「敵の空母」で、ここでも1機撃墜されている。
珊瑚海海戦が終わった直後、日本海軍はレキシントンもヨークタウンも撃沈したと思っていたが、両艦とも行動可能で、無事に帰還できる見込みだった。しかし、レキシントンは魚雷が命中した衝撃でタンクから漏れたガソリンが気化して艦内に充満。それが爆発して沈没する。ハリケーンバウ(艦首部と甲板が一体化した形式)と密閉式格納庫を採用した点では、後にマリアナ沖海戦において同じ原因で沈没する日本の航空母艦「大鳳」と共通点が多い。
ヨークタウンも“全治3カ月の重傷”だったが、「3日間で直して出社、いや、出撃」という無茶ぶりに見事応えてミッドウェー海戦に登場する。一方、飛行甲板がバキバキに折れてしまった翔鶴と搭乗員を多数失った瑞鶴はともにミッドウェー海戦に参加できなかった。
なお、MO攻略作戦には当初「技量が劣る五航戦(第五航空戦隊)」ではなく、インド洋作戦に参加できなかった「加賀」が参加する予定だった。しかし、ミッドウェー海戦前の訓練代わりにあてるという理由で瑞鶴と翔鶴に差し替えている。実戦を訓練と認識しているあたりに「慢心」の兆しが見え始めていた。
関連記事
- 艦これ艦娘“作戦的”プロフィール「南太平洋海戦」編
艦これ秋のイベントもあと2日! 今回はガダルカナル作戦で最後の空母戦にして日本の空母部隊が敵空母を撃沈した最後の戦いとなった「南太平洋海戦」だ。 - 艦これ艦娘“作戦的”プロフィール「第二次ソロモン海戦」編
秋イベントに連動した海戦解説編。鉄底海峡で起きた夜戦を紹介してきたが、今回はいよいよ空母戦。え? 読みが外れていたわけじゃありませんよ〜、はっはっは。 - 艦これ艦娘“作戦的”プロフィール「ルンガ沖海戦」編
艦これ秋イベント“決戦! 鉄底海峡を抜けて!”期間もいよいよ終盤に突入。そして、アイアンボトムで実際にあった史実の海戦解説も、終盤戦のルンガ沖海戦だ。 - そして11月15日は彼女にとって特別な日:艦これ艦娘“作戦的”プロフィール「第三次ソロモン海戦第2次戦闘」編
アイアンボトムサウンドもいよいよクライマックス(えっ、え、えん、延長……)! 「これに負けたら撤退かも」と大統領も覚悟したという戦艦同士の戦いだ! - きのうのパーティーは楽しかった?:艦これ艦娘“作戦的”プロフィール「第3次ソロモン海戦第1次戦闘」編
秋のイベントにちなんだ「史実の鉄底海峡」第4回目は、ちょうど71年前の昨日深夜から今日未明にかけて起きた“アイアンボトム”本領発揮の戦いだ。 - このときは“ターン”しなかった!:艦これ艦娘“作戦的”プロフィール「ガ島艦砲射撃」編
秋のイベントにちなんだ「史実の鉄底海峡」3回目は金剛と榛名が一番輝いていた「艦砲射撃」作戦。あら、あなたとあなたがコンビだったの? へー! - 千歳と思った? 残念、ボイシでした!:艦これ艦娘“作戦的”プロフィール「サボ島沖海戦」編
秋のイベントにちなんだ「史実の鉄底海峡」2回目は、「ワレアオバ」で提督たちも知っている“あの”夜戦だ。でも、彼のことは責められないと思うのよねー。 - だから! ついてこないでって! いったでしょぉぉ!:艦これ艦娘“作戦的”プロフィール「第1次ソロモン海戦」編
艦これ秋のイベント「決戦!鉄底海峡を抜けて!」がもうすく発動。その鉄底海峡で起きた史実の海戦を復習すると、突破のヒントがあるかも! そうでないかも! - 映画にしたら全提督が泣く:艦これ艦娘“作戦的”プロフィール「バリ島沖海戦」
10・23アプデで追加ボイスの「朝潮」「大潮」「満潮」に「荒潮」を加えて第8駆逐隊のできあがり。そのキュートな4人組が大活躍というアイドル映画的お話。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
-
「大物すぎ」「うそだろ」 活動中だった“美少女新人VTuber”の「衝撃的な正体」が判明 「想像の斜め上を行く正体」
-
川で拾った普通の石ころ→磨いたら……? まさかの“正体”にびっくり「間違いなく価値がある」「別の惑星を見ているよう」【米】
-
中村雅俊と五十嵐淳子の三女・里砂、2年間乗る“ピッカピカな愛車”との2ショを初公開 2023年には小型船舶免許1級を取得
-
大きくなったらかっこいいシェパードになると思っていたら…… 予想を上回るビフォーアフターに大反響!→さらに1年半後の今は? 飼い主に聞いた
-
「壊れてんじゃね?」 ハードオフで買った110円のジャンク品→家で試したら…… “まさかの結果”に思わず仰天
-
猫だと思って保護→2年後…… すっかり“別の生き物”に成長した元ボス猫に「フォルムが本当に可愛い」「抱きしめたい」
-
なんと「身長差152センチ」 “世界一背が低い”30歳俳優&“世界一背が高い”27歳女性が奇跡の初対面<海外>
-
大谷翔平と真美子さん、「まさかの服装」に注目 愛犬デコピンも大谷家全員で“歩く広告塔”ぶり発揮か
-
「こんなことが出来るのか」ハードオフの中古電子辞書Linux化 → “阿部寛のホームページ”にアクセス その表示速度は……「電子辞書にLinuxはロマンある」
-
「やはり……」 MVP受賞の大谷翔平、会見中の“仕草”に心配の声も 「真美子さんの視線」「動かしてない」
- 「飼いきれなくなったからタダで持ってきなよ」と言われ飼育放棄された超大型犬を保護→ 1年後の今は…… 飼い主に聞いた
- ドクダミを手で抜かず、ハサミで切ると…… 目からウロコの検証結果が435万再生「凄い事が起こった」「逆効果だったとは」
- 「明らかに……」 大谷翔平の妻・真美子さんの“手腕”を米メディアが称賛 「大谷は野球に専念すべき」
- まるで星空……!! ダイソーの糸を組み合わせ、ひたすら編む→完成したウットリするほど美しい模様に「キュンキュンきます」「夜雪にも見える」
- 妻が“13歳下&身長137センチ”で「警察から職質」 年齢差&身長差がすごい夫婦、苦悩を明かす
- 人生初の彼女は58歳で「両親より年上」 “33歳差カップル”が強烈なインパクトで話題 “古風を極めた”新居も公開
- 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
- 互いの「素顔を知ったのは交際1ケ月後」 “聖飢魔IIの熱狂的ファン夫婦”の妻の悩み→「総額396万円分の……」
- ユニクロが教える“これからの季節に持っておきたい”1枚に「これ、3枚色違いで買いました!」「今年も色違い買い足します!」と反響
- 中央道から「宇宙戦艦ヤマト」が見える! 驚きの写真がSNSで注目集める 「結構でかい」「どう見てもヤマト」 撮影者の心境を聞いた
- 50年前に撮った祖母の写真を、孫の写真と並べてみたら…… 面影が重なる美ぼうが「やばい」と640万再生 大バズリした投稿者に話を聞いた
- 「食中毒出すつもりか」 人気ラーメン店の代表が“スシローコラボ”に激怒 “チャーシュー生焼け疑惑”で苦言 運営元に話を聞いた
- フォロワー20万人超の32歳インフルエンサー、逝去数日前に配信番組“急きょ終了” 共演者は「今何も話せないという状態」「苦しい」
- 「顔が違う??」 伊藤英明、見た目が激変した近影に「どうした眉毛」「誰かとおもた…眉毛って大事」とネット仰天
- 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
- 星型に切った冷えピタを水に漬けたら…… 思ったのと違う“なにこれな物体”に「最初っから最後まで思い通りにならない満足感」「全部グダグダ」
- 「泣いても泣いても涙が」 北斗晶、“家族の死”を報告 「別れの日がこんなに急に来るなんて」
- ジャングルと化した廃墟を、14日間ひたすら草刈りした結果…… 現した“本当の姿”に「すごすぎてビックリ」「素晴らしい」
- 母親は俳優で「朝ドラのヒロイン」 “24歳の息子”がアイドルとして活躍中 「強い遺伝子を受け継いだ……」と注目集める
- 「幻の個体」と言われ、1匹1万円で購入した観賞魚が半年後…… 笑っちゃうほどの変化に反響→現在どうなったか飼い主に聞いた