ネコのうんちは「燃えるゴミ」? それとも「トイレに流す」? 調べてみたら意外な事実が判明
自治体によく確認しておきましょう。
先日Twitterで話題になった「ネコのうんちは水に溶けにくいため、トイレに流すと詰まってしまう」という水道屋さんの指摘(関連記事)。下水環境や自治体によってペットのふんの処理方法は異なるのですが、詳しく調べてみると意外な事実が判明しました。
東京都下水道局に問い合わせてみたところ、東京都23区の下水道では人間の排泄物を処理することを想定しているため、ペットのふんについても流さないでほしいとのこと。トイレの詰まりの原因になる可能性があることもそうですが、下水を処理するバクテリアになんらかの影響があってはいけないということもあり、人間の排泄物以外のものを流さない「正しいトイレの使い方」をするようお願いしているという回答でした。
ところが渋谷区や世田谷区など東京23区の「ごみの分別」リストを見ると、ペットのふんは「区では回収できません」「トイレにお流しください」などと記載されています。渋谷区清掃事務所によると、ペットのふんはごみ焼却施設への持ち込み禁止物に指定されており、多くの飼い主さんが行っている「燃えるゴミ」などとしてふんを出す行為は実はグレーゾーンに当たるのだそうです。
「じゃあ、どっちもだめじゃん!」と思ってしまいますが、トイレに流すことは法的に規制されているわけではないため、区としてはトイレに流すよう指示しているとのこと。このことは2011年1月に下水道局などと確認を取って定められた方針なのだそうです。
ちなみに、毎日大量のふんが出る上野動物園に聞いてみたところ、同園ではペットのふんは「産業廃棄物」として専用の業者に処分してもらっているとのこと。動物のふんの性質は種類や消化能力、食べ物などによって異なりますが、ネコのふんは水に溶けにくく毛づくろいで飲み込んだ毛なども含まれているため、トイレを詰まらせる可能性は高くなると考えてよさそうです。また、トイレが詰まりやすいのはネコだけではなく犬のふんについても同様だそう。
結論としては東京23区の場合、ペットのふんも分解できる「生ゴミ処理機」を利用するのが最善の方法の様子。数万円から十数万円とそれなりの費用がかかりますが、助成金を出している区などもあります。用意できない家庭の場合は、土や砂利などトイレの詰まりの原因となるものを除去した上でトイレに流すのが正解ということになります。
これらはあくまで東京23区に限った話で、ペットのふんを「燃えるゴミ」として出すよう指示している自治体もあります。それぞれの自治体の規定や家庭のトイレ環境などを確認し、適切な処理を心がけましょう。
(たろちん)
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