iPhone7の刻印「総務省指定」に賛否両論の声 表記を外すことはできなかったのか総務省に聞いた
かっこいい? ダサい?
9月16日に販売を開始した「iPhone 7/Plus」本体背面の刻印が、ネット上で話題になっています。下部に書かれた「iPhone」の文字の下に、小さく「総務省指定」の文字が入っているのです。iPhoneに漢字……なんだこれは……!?
正確には、「iPhone 7」の場合「Model A1779 総務省指定 MIC/KS 第EC-16007号」と、「iPhone 7 Plus」の場合「Model A1785 総務省指定 MIC/KS 第EC-16006号」と書かれています。また、この刻印が入っているのは、国内向け端末のみ。
突然登場した“iPhone”らしからぬ表記に、ネット上での反応はさまざま。「ダサい」という声もあれば、「かっこいい」という声もあり、賛否両論となっています。総務省指定スマートフォン、「iPhone 7」。
一体なぜこのような刻印が入ることになったのか、総務省電波環境課に聞いてみました。
10KHz以上の高周波電流を利用する機器は周囲の無線設備を妨害する可能性があるため、日本では総務大臣から個別に許可を取らないと使えないよう、電波法や省令「電波法施行規則」で定められています。
しかし、「Suica」のような「誘導式読み書き通信設備」など一部の対象製品については、総務大臣から「型式指定」を受ければ個別に許可を取る必要がなくなります。ただし、「型式指定」を受けた製品は、楕円形の中に「総務省指定第○号」と書くか、「総務省指定 MIC/KS」か、2つのうちいずれかを本体に表記しないといけません。
日本向け「iPhone 7」は「Felica」を搭載していますが、電波法上「FeliCa」のリーダ・ライタは「誘導式読み書き通信設備」に該当します。ユーザーが国内向け「iPhone 7」をいちいち総務大臣から許可をもらわずにを利用するには、製造業者が先に「型式指定」をもらって製品に「総務省指定」を刻印しなくてはいけませんでした。つまり、しょうがなかったんだよ……! 法律のせいなんだよ……!
おサイフケータイを得た代わりに刻まれた、「総務省指定」の文字。日本限定のこの刻印は、今後の“iPhone”シリーズにも刻まれていくのでしょうか。
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