主催者「移植が難しいことは明白」「材木にする前提」 樹齢150年の大木を“植樹”したクリスマスツリーが物議
「樹木の命を軽視している」などの批判の声が。
神戸港開港150周年の記念事業として行われている「めざせ!世界一のクリスマスツリープロジェクト」が物議を醸しています。富山県氷見市の巨木を同港に「植樹」し、世界一高いクリスマスツリーにするという企画なのですが、ネット上では「樹木の命を軽視している」「枝を切り落とされ瀕死」といった批判の声が現れています。
「めざせ!世界一のクリスマスツリープロジェクト」で使用されるのは、富山県氷見市に生えていた樹齢150年のあすなろの木。すでに神戸港の公園「メリケンパーク」に根を一部残した状態で運搬されており、11月17日に「植樹式」が行われています。全長は約30メートルあり、人間が運搬した生木のクリスマスツリーの中では、鉢底から葉頂点までの全長が史上最大とのこと。
主催しているそら植物園は、同企画に「輝け、いのちの樹。」というコピーを採用。阪神・淡路大震災や東日本大震災、熊本地震などの被災地への鎮魂というコンセプトがあるとしています。
しかし、ネット上では根が切り詰められていること、幹にヒビが入っていることなどから、「樹木の命を軽視している」「震災と関連付ける理由が分からない」といった批判が続出。「change.org」では、企画中止を求める署名活動が11月24日ごろから行われており、執筆時点で8000人以上が賛同しています。
このような動きを受け、樹木の一部を使ったバングルを販売する予定だったフェリシモは、販売休止を発表。そら植物園の代表・西畠清順氏も11月30日に声明を出し、企画意図について説明しています。
あすなろの木をメリケンパークに設置することを「植樹」と表現していたことについては、移植が技術的に難しいことは事前に分かっており、実際には「材木にする前提だった」としています。しかし、あえて根ごと掘り出して鉢に入れたり、クリスマスツリーとして役目を終えた後の活用方法を「未定」と発表したりすることで、「この一本の木が今後どのようになるかを想像したり、議論したり、心配してもらうためのきっかけ」を作る狙いがあったとのこと。
また、10月時点の発表では、この樹木は「奇跡的に」発見されたもので、「他の木と違って、前に立つとドキッとしました。今まで見た木に比べると、とんでもなく大きくて」と特別さが強調されていました。ですが、声明では「年間何千本という富山県の森林組合が出荷している里山のなかの一本であり、それがたまたま他の用途ではなく、今回のクリスマスツリーになった」とトーンダウンしています。
ちなみに、ネット上には木にしめ縄が巻かれた写真があったことから「神木なのではないか」と指摘する声もありますが、それは誤解とのこと。しめ縄は「工事の準備前に安全祈願のために地元の宮司さんが付けてくださった」ものだそうです。
西畠氏はその他、「営利目的(のプロジェクト)ではありません」などと釈明したうえで、「ぜひこの機にキラキラしたあすなろの木に会いにきてください。そしてみなさんには、今年もいい気持ちで年を越してもらいたいと心から願っています」と声明を締めくくっています。
(マッハ・キショ松)
関連記事
- TBS、レディビアードさんを「アニメの世界観を一切無視したとんでもないアニソン歌手」と紹介して炎上 所属事務所は今後の対応を弁護士に委任
事務所とTBSを取材しました。 - アイメイト協会が「盲導犬を蹴る動画」の見解を発表 「個人を攻撃する行為は“ネット私刑”にあたる」
虐待が疑われるような痕跡は一切なかったとしています。 - 5000匹の魚を氷漬けにして大炎上したスペースワールド、開き直って今年は普通のスケートリンクに
「今年は何もいません!」という謎のアピール。 - チリ、外科手術中のサッカー観戦動画が流出? 保健省が調査に乗り出すとの報道も
本物の映像なのか、フェイク映像なのかは不明。 - 「レインボーシックス シージ」公式世界大会で日本人だけ賞金を受け取れない「おま賞金」発生 その理由とは
おま国、おま値、おま言語、そしておま賞金。
関連リンク
- めざせ!世界一のクリスマスツリー
- キャンペーン ・ 世界一のクリスマスツリーPROJECTを中止して下さい ・ Change.org
- 世界記録への挑戦に参加しよう!みんなで作る世界一のクリスマスツリーPROJECT | クラウドファンディング - Makuake(マクアケ)
- 「世界一のクリスマスツリー」の植樹式。 - ほぼ日刊イトイ新聞
- あすなろメモリアルバングル「継ぐ実」|SORA BOTANICAL GARDEN project SEIJUN NISHIHATA x FELISSIMO|フェリシモ
- 「めざせ!世界一のクリスマスツリープロジェクト」始動。開港150年の神戸港で、「あすなろの巨木」 が復興と再生の象徴として光かがやく!プラントハンター 西畠清順が史上最大の樹木輸送に挑む|そら植物園株式会社のプレスリリース
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
-
「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの仕打ち”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」
-
「天才」 グレーとホワイトの毛糸をひたすら編んでいくと…… でっかいあのキャラクター完成に「すごい」「編み図をシェアして」【海外】
-
大谷翔平の肩に手を伸ばし…… 妻・真美子さんの“さりげない仕草”に「良すぎ」「優しさ垣間見れる」
-
藤田ニコルの結婚式、関係消滅の“お父さん”を代役した大御所が「感無量です」 モーニング姿の相手に“娘”も「一緒に歩いて胸がぎゅっとなりました」
-
「母はパリコレモデルで妹は……」 “日本一のイケメン高校生”グランプリ獲得者の「家族がすごすぎる」と驚がくの声
-
夜、沖縄の側溝をのぞいてみたら…… “腰を抜かしかけるほど希少”な生き物の姿に「最高」「やっぱりかっこいい」
-
事故で重体の人気日本人TikToker、1カ月の意識不明と家族ケア経て逝去……“旅立ち直前に会った”親友は「励ましに来てくれてたのかな」
-
「庶民的すぎる」「明日買おう」 大谷翔平の妻・真美子さんが客席で食べていた? 「のど飴」が話題に
-
フェースタオル1枚にボタンをつけるだけで…… 肌寒い季節に欲しいアイテムに大変身 目からウロコのアイデアに「斬新で新しい」「素晴らし〜い」
-
武田鉄矢、“腐ったミカン”らに囲まれ「金八先生」プチ同窓会 生徒たちと再共演で「3B万歳」「泣きました」
- フォロワー20万人超の32歳インフルエンサー、逝去数日前に配信番組“急きょ終了” 共演者は「今何も話せないという状態」「苦しい」
- 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの仕打ち”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」
- 結婚相手を連れてくる妹に「他の人に会わせられない」と言われた兄、プロがイメチェンしたら…… 「鈴木亮平さんに見えた」大変身に驚がく
- 「2007年に紅白出場」 38歳になった“グラビア界の黒船”が1年ぶりに近影公開→驚きの声続々
- 「クソビビったwww」 ハードオフに38万5000円で売っていた「衝撃的な商品」が90万表示 「売った人突き止めたい」
- 夫婦喧嘩した翌朝の弁当を夫が作ったら…… “森”すぎるビジュアルに「インパクトすごい」「最高に笑いました」の声
- 約9万円の「高級激レアガンプラ」を10時間かけて制作→完成品に「家宝だ」「めっちゃくちゃにかっこいい!!」
- 天皇皇后両陛下主催の園遊会、“お土産”に注目 ジョージア大使「大好物です」「娘たちからも大好評」
- 「庶民的すぎる」「明日買おう」 大谷翔平の妻・真美子さんが客席で食べていた? 「のど飴」が話題に
- 事故で重体の人気日本人TikToker、1カ月の意識不明と家族ケア経て逝去……“旅立ち直前に会った”親友は「励ましに来てくれてたのかな」
- 50年前に撮った祖母の写真を、孫の写真と並べてみたら…… 面影が重なる美ぼうが「やばい」と640万再生 大バズリした投稿者に話を聞いた
- 「食中毒出すつもりか」 人気ラーメン店の代表が“スシローコラボ”に激怒 “チャーシュー生焼け疑惑”で苦言 運営元に話を聞いた
- フォロワー20万人超の32歳インフルエンサー、逝去数日前に配信番組“急きょ終了” 共演者は「今何も話せないという状態」「苦しい」
- 「顔が違う??」 伊藤英明、見た目が激変した近影に「どうした眉毛」「誰かとおもた…眉毛って大事」とネット仰天
- 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
- 星型に切った冷えピタを水に漬けたら…… 思ったのと違う“なにこれな物体”に「最初っから最後まで思い通りにならない満足感」「全部グダグダ」
- 「泣いても泣いても涙が」 北斗晶、“家族の死”を報告 「別れの日がこんなに急に来るなんて」
- ジャングルと化した廃墟を、14日間ひたすら草刈りした結果…… 現した“本当の姿”に「すごすぎてビックリ」「素晴らしい」
- 母親は俳優で「朝ドラのヒロイン」 “24歳の息子”がアイドルとして活躍中 「強い遺伝子を受け継いだ……」と注目集める
- 「幻の個体」と言われ、1匹1万円で購入した観賞魚が半年後…… 笑っちゃうほどの変化に反響→現在どうなったか飼い主に聞いた