「印刷代は払っておきました」ができる冊子作成ギフトカード「つくってほしい券」が話題 考案したわけを聞いた
コスプレイヤーさんを応援する人の声から誕生したギフトです。
贈られた人が冊子を無料で1冊つくることができるギフトカード「つくってほしい券」が、Twitterで「『印刷代は払っておきました』のパワーがすごすぎる」と話題になっています。いろんな捉え方ができる印象的な名前の券ですが、できたきっかけはコスプレイヤーさんたちの活動を応援するファンからの声でした。
「つくってほしい券」は、コスプレ専門の写真集(フォトブック)作製サービス「モノcos」によるオリジナルのギフトカード。同サイト上では「編集アプリ」を使って写真集の誌面を手軽にデザインでき、自分用やプレゼント用などに1冊から注文ができます。運営するのは全国の卒業アルバムをメインで扱っている印刷会社(マツモト)なので、写真の質が求められるコスプレ写真集など、人物写真の印刷に自信を持っています。
同社の担当者さんに話を伺うと、「つくってほしい券」を考案したきっかけは、「コスプレイヤーさんやカメラマンさんの『コス写真を紙媒体にのこしたい』という気持ちを後押しできるようなプレゼントがあったらいいな……」というユーザーの声だったそうです。なのでこの“つくってほしい”は要望ではなく、これで好きに写真集を“つくってほしい”という気持ちが込められているのがわかります。
ちなみに同サービスの事務局が福岡県にあるとのことで、九州なまりの「〜けん」から「つくってほしい券(けん)」というネーミングが生まれたようです。予想外な発想になんだかほっこり。
また「モノcos」ができたきっかけは、同社のあるスタッフさんが、たまたま見かけたコスプレの撮影イベントでコスプレイヤーさんのあまりのカッコ良さに感動し、コスプレという活動自体に感銘を受けコスプレ界隈に飛び込んだことから。その中で、撮影した写真がフォルダの中に眠っているのはもったいないと思い、趣味でコスプレ名刺や写真集のデザインなどを手伝い始め、そのうちに「写真を紙媒体にのこすことの楽しさ、感動を広めたい!」との思いがつのり、たまたま印刷会社勤務だったことから、コスプレ専門の写真集作製サービスを立ち上げたとのことでした。中の人もコスプレ愛にあふれてた……!
「つくってほしい券」は2016年9月にスタートし、その後2017年11月には「わたしもほしい券」が登場。こちらは贈る側の分も一緒に注文できる(写真集を2冊つくれる)ギフトカードで、名前通り“あなたがつくった写真集を私もほしい”という気持ちが込められたギフト商品となっています。なお、編集アプリで注文した冊子には「公開用URL」が発行され、そこからアクセスすると同じ冊子を印刷注文することが可能。つくってほしい券でも公開用URLを送ることで一部の人たちに共有したり、売上の支払いはありませんがSNSなどで公開して頒布することもできます。
既に結構な数のユーザーが利用しているというこのギフトカード。オススメの利用方法について聞くと、「レイヤーさんやカメラマンさんへの誕生日プレゼント」や「コスプレイベント等での景品」にも便利で、写真集の編集を他の人にお願いしたいときといった利用例も挙げています。また初めての人や忙しい人でもあまり負担をかけずに作製できるよう、作れる写真集がA5サイズで最小ページの12ページという仕様なので、高品質の印刷も相まって「贈られた方にも喜んでいただけるのでは」とポイントを語ってくれました。
Twitterで話題になったことについては、拡散されていることを教えてもらった知ったそうで、「SNSで話題にしていただき、RT数などとにかくびっくりしたのと同時に、とてもありがたい気持ちでいっぱいになりました」と担当者さん。そしてInstagramといった写真を撮る習慣が根付いてきていることに触れ、「その写真を生かす1つの選択肢として紙媒体に残す方法が広まってくれると嬉しいです」としています。
今後は「つくってほしい券」の使い方について使用例などを挙げてわかりやすく紹介していく予定で、他にもギフトカードを直接希望の住所に届けられるよう、メッセージが付けられるサービスなどを検討しているとのことです(※現在は問い合わせがあったユーザーへ個別に対応)。
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