実はノストラダムスの大予言は的中していた? 「創刊40周年記念 ムー展」で名物編集長を取材: NMR ねとらぼミステリー調査班(2/3 ページ)
――すごい展覧会ですね。『ムー』ファンにとってはたまらない展示ばかりです……!
三上編集長:ありがとうございます。特に「ユリ・ゲラーのスプーン」などは喜んでいただけるのではないかと思うのですが、これは彼のスプーン曲げの中で言うとそんなに曲がっていない方なんですよ。
――そうなんですか! めちゃくちゃ曲がっているように見えましたが。
三上編集長:彼、テレビなんかでは結構時間を掛けてしっかりとスプーンを曲げていきますけれども、実際は手をかざしただけでグニャッと曲がってしまうこともあるんです。中には折れてしまうものや、フォークの先がねじれるなんてこともありましたからね。ユリ・ゲラーは本物ですよ。
編集部員:逸話として聞いたのは、ある駅を通りがかった際、ユリ・ゲラーがコインロッカーを面白がって、ぱっと手をかざしたんだそうです。するとロッカーに刺さっていた鍵が一斉に同じ方向へ曲がってしまったそうなんです。信じられない話のようですが、「ユリ・ゲラーならありえる」と思ってしまいます。
――そんな奇跡の体験が……! 他にも希代の超能力者をあげるとしたら誰になりますか。
三上編集長:ジョー・マクモニーグルは群を抜いた能力者です。日本ではFBI超能力捜査官という愛称でも呼ばれていますけれども、お笑いコンビ「麒麟」の田村裕さんのお父さんを探し当てたのも彼です。ジョーはアメリカ陸軍の超極秘計画「スターゲイト・プロジェクト」にも参加しており、彼と肩を並べられるのは、世界一有名な超能力者といわれた故インゴ・スワンぐらいでしょうね。
――『ムー』では328号にて「ジョー・マクモニーグルが邪馬台国と卑弥呼を透視!!」という特集も組んでいました。あれはどういういきさつで話が進んだのでしょうか。
三上編集長:ジョーと話しているときに「行方不明者の発見に関しては残念な結果を伝えなければならなかったり、見つかったとしても後味の良くない終わり方をするものがある」ということを聞いて。それだったらいっそ「歴史的なミステリーを調査するのはどうか」と打診してみたんです。そうしたらとても乗り気になってくれたので、「邪馬台国と卑弥呼の墓はどこにあったのか」を透視してもらうことになりました。特に邪馬台国は古くから学者たちが、畿内にあるのか九州にあるのかで論争を繰り広げていましたし、分かりやすいし面白い題材なのではないかと思ったんです。
――具体的にはどういう結果になりましたか。
三上編集長:彼の透視によると、邪馬台国は畿内で、卑弥呼の墓は山口県にあるとのことでした。また卑弥呼の顔もスケッチしてくれたのですが、これまで唱えられてきたような細い目に面長の顔ではなく、南方系のくっきりした顔立ちでした。
――ジョー・マクモニーグル氏はリモートビューイングと呼ばれる透視能力を有しているといわれていますが、未来のことも視えるのでしょうか。
三上編集長:もちろんです。邪馬台国まで意識を飛ばすこともできますし、未来に行くこともできるようです。ただ予知や予言に関しては、状況や内容が変わることもあると言っていました。
――ユリ・ゲラー氏に、ジョー・マクモニーグル氏と、『ムー』編集部の人脈の広さには驚かされます。超能力者に透視をお願いするコツなどはあるのでしょうか。
三上編集長:意外かもしれませんが胃袋をつかむことです(笑)。ジョーの場合は日本酒とソースがかかった粉もの(お好み焼き・やきそばなど)が大好物なんです。だからそういうお店に連れて行ったりするのですが、帰国の際に大量の「ペヤングソース やきそば」をプレゼントしたら、大喜びしてくれました。他にも『神々の指紋』などの著書をもつ古代文明遺跡学者、グラハム・ハンコックはエビチリを気に入っていました。胃袋をつかむというのは実は重要なポイントなんですよ。
――月刊誌でコンスタントにオカルトネタを取り上げるのは大変ではないですか。ネタ探しはどのようにして行っているのでしょうか。
三上編集長:『ムー』は創刊当時から「ネタが不足している」といわれる媒体で、40年間ネタ不足状態です。基本的には研究家や専門家の方に新しいネタはないか聞いたりして取材を進めています。最近はインターネットを活用したり、海外の研究家にコンタクトを取ることも多くなりました。
――三上編集長は1991年に学習研究社(現:学研ホールディングス)に入社されて、『歴史群像』に配属されるも、その数カ月後には『ムー』編集部に入ったと聞きました。1年目から『ムー』編集部って少し変わった経歴ではないでしょうか。
三上編集長:これが陰謀のはじまりだったんでしょうね……。われわれ『ムー』は散々「陰謀論の真相を暴く!」「イルミナティなどの秘密結社の秘密を暴いてやる!」って言っているんですけれども、実際のところは秘密結社の広報、出先機関みたいな部分もあるんですよね。ですから全ては秘密結社の陰謀でこうなっていると思います(笑)。
――秘密結社の出先機関(笑)。なんとなく分かるような気がします。これまで『ムー』に携わってきて、「最大の事件簿」といえば何になりますか。
三上編集長:1999年のノストラダムスの大予言でしょうか。1999年を境にノストラダムスの予言特集が組めなくなりました……! 昭和の時代は携帯もPCもない時代でしたから、予言や予知というネタを非常にリアルに取り扱う傾向があったんですけれども、予言モノの弱点は「予言されていた年が来たら、取り上げられなくなる」ことなんです。ですから『ムー』的には、取り扱いまくっていた「ノストラダムスの大予言特集を組めなくなる」というのはある意味で大きな事件でしたね。
――ノストラダムスの大予言、世間では滑ったといわれていますが、三上編集長はどういった見解でしょうか。
三上編集長:ノストラダムスはそもそも「1999年に人類が滅亡する」なんて言っていないんです。『ムー』ではもちろん滅亡説も仮説として取り上げてきてはいますけれども、正しくは「1999年7の月に『恐怖の大王』が『アンゴルモアの大王』を蘇らせに天から来るだろう」こういった内容です。“だろう”と翻訳するとちょっと語弊もありますが、「1999年」という年が一つの区切りとなって、「ここからが終末期だぞ」という予言になっているとも読めるんですよ。
――実際に1999年に不思議なことが起きたというのはあるのでしょうか。
三上編集長:ノストラダムスの予言というのは、占星術の知識がないと、いくら解釈しても読み解けない部分があります。というのも、ノストラダムスはもともと占星術師でしたから。それでノストラダムスの大予言が指す「1999年7の月」、今の暦では「1999年の8月」に何が起きたかと言うと、ホロスコープ上にグランドクロスが並んでいます。
――グランドクロスとはどういう状況でしょうか。
三上編集長:8月18日に、金牛宮に土星・木星が、獅子宮に太陽・水星・金星が、天蠍宮に月・火星が、宝瓶宮に天王星・海王星がそれぞれ入るという形で、地球以外の7つの惑星と、太陽・月が十字型のスクエアを形成したんです。
――占星術上では“凶座相”、つまり不運や悪運を指すといわれる形状ですね。
三上編集長:その通りです。ですから、一部ではグランドクロスのことを予言したという説もあるんですよ。また長い目で見たら、「やっぱり1999年が何らかの境になっていた」ということもあるかもしれません。ただ予言はあくまでも警告ですからね。そこは忘れないようにしたいです。
――先ほどは大事件という内容でお話を聞きましたが、三上編集長自身としては視えたり、怖い体験をしたということはありますか。
三上編集長:“視える人”というのは、ガッチリと視えるそうで、能力者同士で「あそこに生首浮いてますね」『あぁあのバレーボールみたいなやつ?』みたいな会話をしているときもあるので、そういう様子を見ていると自分は視える人ではないと思います。自分の体験では、以前淡路島の旅館に宿泊した際、寝ていたら急に金縛りにあって、目を開けたらお腹の上に白い服を着た髪の長い女の人が乗っていたことはあります。貞子のような感じで僕の顔を見上げていて冷や汗をかきました。翌朝、同室だったライターさんから「昨日3回ぐらい『うわ〜!』って叫んでいましたよ」といわれて、やっぱりあれは現実だったのかと思いました。
――宇宙人と遭遇した経験はありますか。
三上編集長:“彼ら”とは遭遇しているかもしれませんね。見た目も地球人そっくりなヤツがいますから……。
――最後に今年の超常現象のトレンドを教えてください。
三上編集長:「死海文書」に含まれる預言書「ダニエル書」が2018年のことを指しているのではないか、という説があり、ひょっとすると「第三次世界大戦」が始まるのではないかと世界中で話題になっています。もう一つはナスカの地上絵と古代アメリカ異人類文明のミイラについてです。白い石こうのようなもので全身を覆われたミイラが発見されたのですが、このミイラ、指が3本で明らかにホモ・サピエンスではない生き物のようなんです。ミイラにはマリアという名前がつけられて研究されていますが、一部からはフェイクではないかという指摘もあって。結局DNAを調べたところ、ホモ・サピエンスに近いものの、一部配列が違うところもあるということが分かっています。『ムー』としてもマリアについては今後も注目していきたいです。
この他にもビックフットと足のサイズを比べられる体験展示や、創刊40周年を祝う記念Tシャツの販売、オリジナルメニューの提供など、『ムー』読者にはたまらないものが詰まった「創刊40周年記念 ムー展」は、10月12日から29日まで池袋パルコのPARCO MUSEUM(本館7階)で開催中です。
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