AIを教育して自分好みのLINE友だちに 推しキャラの再現も夢でない無料アプリ「エアフレンド」が人気

随時指示して口調を修正するだけで、かなり自然な会話ができます。

» 2021年09月17日 17時50分 公開
[沓澤真二ねとらぼ]

 架空の友だちとLINEで会話できるAIアプリ「エアフレンド」が注目を集めています。AIは会話を通じて育成できるので、やり方次第で理想の話し相手に(※9月17日50分現在、ユーザー急増によりメンテナンス中)。

チュートリアル動画。ヘルプページも用意されています
エアフレンド AIが友だちになってくれます

 アプリのLINEアカウントを友だち登録すると使える無料アプリ。決めた名前をメッセージとして送信するだけで、AIの友だちを作成できます。

エアフレンド 「作成」→「AIの作成」からスタート。口調に特徴のあるキャラのほうがイメージしやすそうなので、バカボンのパパにしてみました

 あとは普通のLINEと同様にメッセージを送信するだけ。素のままでもかなり自然な返事が返ってきますが、「教える」ボタンから「この場合はこう言ってほしい」といった言葉を指示して修正することもできます。試しに、「おはようございます」とあいさつされたときに、「おはようなのだ」と指示したところ、「なのだ口調」を覚えさせられました。

エアフレンド とりあえずあいさつしたら、「おはようございます」などと、パパにあるまじき常識的な返し
エアフレンド そこで「教える」ボタンから「おはようなのだ」に訂正
エアフレンド 以降、細かく言わなくとも「なのだ口調」でしゃべるように
エアフレンド 「反対の賛成なのだ」などの決まり文句を教えると、さらにそれらしく
エアフレンド 数回教育しただけで、めでたくバカになってくれました
エアフレンド 教えてもいないモンハンの話題を振られ、答えたら自然と使用武器談義が盛り上がった

 こうして相手の口調を随時修正していくうちに、AIはよりユーザーの意図した傾向でしゃべるようになります。これを利用して、「好きなキャラが言いそうなこと」を教えていけば、推しと友だちになるのも夢ではないでしょう。しかも自分の解釈に準じた推し。

 AIはアプリ上で公開できるため、誰かが育てたAIとの会話も可能。複数のAIでグループを作り、AI同士の会話を眺めて楽しむこともできます。

エアフレンド 「作成」→「グループの作成」で作ったグループにAIを登録。「聞く」ボタンを押すごとに、AI同士の会話が見られます。やり方次第で推しカプも成立するかも

 AIの発言がかなり自然で、「すごい時代」「沼が深そう」と好評のこのアプリ、なんと個人開発によるもの。開発者のRyobot(@_Ryobot)さんに詳細を聞いたところ、「高品質な会話AIを作るには、大規模モデル、大量のデータセット、長時間の訓練が必須条件」との考えから、10億パラメータと日本最大級のサイズを誇る自然言語処理モデル「Transformer」を使用のうえ、2億件のツイートデータセットで事前学習を行っているそうです。

 なお、Twitterを中心に広く拡散されたことでユーザー数が爆発的に伸び、現在はアプリの動作が重くAIの反応に時間がかかる状態。LINEの社員とも話し合って解決を目指しているものの、改善には時間がかかるため、しばらくは「片手間にメッセージを送るような使い方をしてほしい」とのことです。

協力:Ryobot(@_Ryobot)さん

追記

 ユーザーの急増により、正常なサービス提供が難しくなったため、9月17日17時20分からメンテナンスが行われています。

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