「違法サイトで致命的ダメージ」――アダルトアニメDVD販売社長、ブログで訴え:ねとらぼ
新作アニメを全編、発売日の夜にアップロードされ、致命的な打撃を受けている――アダルトアニメDVDを制作・販売する企業の社長がブログでこう訴えている。
「発売したばかりのアダルトアニメを全編無料ダウンロードさせる違法サイトに、致命的なダメージを受けている。どうか、正規の手段で視聴してほしい」――「pixy」ブランドでアダルトアニメを制作・販売しているアニメアンテナ委員会の村上恒一社長が、ブログでこう訴えている。
5月6日に投稿されたエントリー「アダルトアニメ会社からの大事なお知らせ」と12日の「引き続き・大事なお知らせ」によると、同社のアニメを無断で複製し、無料ダウンロードさせる違法行為が広まり、「ほぼ致命傷に近い大打撃を受けている」という。
影響が大きいのは、P2Pファイル交換ソフトではなく、アニメをまるごとアップロードし、無料でダウンロードさせるサイトだという。発売日の夜にはアニメ全編をアップロードし、巨大掲示板にURLを張り付けて集客。「正規にお金を出して購入しているお客様がいる横で、同じ商品を無料で配布している。アップロードした自分がみんなからあがめられ、ちょっとした良い気分を味わうためや、自分のサイトに人を集めるための手段として、アニメをまきえ代わりにしている」と村上社長は憤る。
同社のアニメは、ダウンロード版が1本当たり2000円程度、DVD版が3000円程度という低価格路線で、DVDに先行してダウンロード版を販売している。「ギリギリの単価で、数が生命線」だが、ネットで先行配信する薄利多売のビジネスモデルが災いし「メーカーの中ではいち早く、最も深刻に影響が出ている。このままではアダルトアニメから年内にも撤退せざるを得ない状況」という。
「アダルトアニメそのものが、この世からなくなる可能性もある」――同社だけでなく業界全体が違法サイトの打撃を受けているといい、村上社長は手遅れになる前に、まずは合法的な利用を呼び掛けようと、ブログ記事で訴えかけることに決めたと説明。違法サイト運営者に対して「もう少し他人の痛みに思いをはせてほしい。もう少し想像力を働かせてほしい」と語りかけ、「私たちを本気で殺すつもりなのですか?」と強い調子で訴えかけている。
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