東電がでんき予報スタート、CSVファイル仕様変更で混乱も 経産省がTwitterでおわび
東電が電力の使用状況グラフをリニューアルし、グラフデータのCSVファイルを仕様変更。周知が十分ではなかっためか、東電のデータを使った外部サービスでは一時使えなくなるなどの混乱もあったようだ。
東京電力は7月1日、電力の使用状況を予測した「でんき予報」の開始に合わせて、電力の使用状況グラフをリニューアルし、グラフのデータをまとめたCSVファイルの仕様を変更した。CSVファイルの仕様変更は6月23日から告知していたが、周知が十分ではなかったためか、東電のデータを使って開発された外部サービスの一部が一時使えなくなるなどの混乱が起きたようだ。
震災直後から東電のデータを使った外部サービスの開発を呼びかけてきた経済産業省情報プロジェクト室は、Twitterで「事前にこのような事態が起こることも想定し、東京電力に配慮を求めていたにもかかわらず、結果としてこのような事態になってしまったことを深刻に受け止めている」とコメントした。
経産省「大変責任を感じている」
電力の使用状況グラフは、当日・前日・前年の使用実績などを表示している。当日の使用実績はこれまで1時間ごとに更新していたが、1日からは5分間隔とよりリアルタイムに近づいた。翌日のピーク時の使用量と供給量を予測するでんき予報も合わせてチェックできるようになった。
これに伴い、グラフデータをまとめたCSVファイルは仕様を変更して公開された。旧様式のCSVファイルはこれまでとは別のURLで公開されているが、7月8日以降は見られなくなる。
東電の広報担当によると、CSVファイルの仕様変更は6月23日からグラフのページで告知していたという。だが周知が十分ではなかったためか、旧様式のCSVファイルを参照して作られている外部サービスの一部では、1日以降に正常に動かなくなるといった問題が起きた。
経済産業省情報プロジェクト室は、震災直後から東電のデータを使った外部サービスの開発を呼びかけてきた経緯があるため、仕様変更による混乱に対して「大変責任を感じております。電力会社への働きかけにおいて最善の努力をしてまいります」と公式アカウント「@openmeti」でツイート。
「今回の事で、どの程度の影響が及んだかを把握するため、アプリが動かなくなった、あるいは、至急の対応を要した等の情報を@openmetiまでお寄せください」と呼びかけた。
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