ふんどしで「元気になれた」――35歳、脱サラして「日本ふんどし協会」に懸ける野望:2月14日はふんどしの日(2/2 ページ)
古臭くて、おしり丸出しで恥ずかしいといったネガティブなイメージのあるふんどし。そんな印象を拭い去りつつ、魅力を広め、普及を目論む「日本ふんどし協会」という団体がある。目指すは「1億2000万人総ふんどし化」だ。
SHAREFUNを付ければ「モテモテ男」に
SHAREFUNは、戦前まで常用下着として使われていた「越中ふんどし」をモデルにしている。幅約35センチ・長さ約1メートルの最高級リネン(亜麻)に腰ひもがついており、チェックやストライプといったポップな柄や色でおしゃれにアレンジした。全16種あり、履いた時の「モチベーション」をイメージして、それぞれに「MINT CHOCOLATE(恋はミントチョコレートのように)」「MIDNIGHT PURPULE(真夜中の危険な恋)」「Party Night(今夜はパーティナイト)」「Lady Killer(モテモテ男)」などユニークな名前が付いている。価格は2940円とそれほど高くない。
サイズの小さいレディース向け商品もある。ゴムに締め付けられないぶんリンパの流れが良くなるため、下半身のむくみや冷えに悩む女性におすすめ。通気性が良いので蒸れてデリケートゾーンに雑菌が増殖したり、臭いがキツくなったりすることもないという。「寝る時はリラックスしたいからいつもノーブラだけど、できれば下も履かずに眠りたい。でもノーパンはちょっと抵抗が……なんて方にもおすすめ」と中川さんは猛プッシュする。
SHAREFUNというネーミングは「おしゃれなふんどし」に由来している。ふんどしを締めて「体調が良くなってハッピーに」なったり、「快適だけど、ふんどしを締めてる自分がなんだかおかしく感じてワクワク」したりする、「FUN」(楽しい)想いを「SHARE」したいという中川さんのメッセージを込めている。複数のメディアに取り上げられたこともあり、初回生産分は1カ月で売り切れるなど、売れ行きは順調だ。
中川さんに実演してもらいつつ、ふんどしの締め方を教わった。まずは背中からお腹の前に腰ひもを持ってきて蝶蝶結び。布は後ろから前へ股の間に通し、腹側から前へ垂らすだけ。お尻側の布はねじったりしないため、Tバックのようにはならず、お尻も布でしっかり覆われている。ちょっと大きなブリーフといった仕上がりだ。
「慣れればパンツより早く履ける」と中川さんは豪語していたが、本当に素早く簡単に装着できるのに驚いた。立ってパンツを履こうとすると、足を入れる時バランスを崩してもたつき、時間がかかることもあるが、ふんどしなら仁王立ちで、手で布とひもを持ち「サッサッサッ」と締めればすぐに完成する。
目指せ「1億2000万人総ふんどし化」
協会はまだまだ無名の存在だ。加盟しているふんどし専門店はSHAREFUNのみで、協会員は運営側の3人だけに留まっている。専門家や文化人がふんどしの魅力を伝える「ふんどし大使」の擁立を試みたり、ほかの専門店に加盟を呼びかけて、協会を盛り上げようと中川さんは日々奔走している。
記念日を制定したのも認知を拡大するため。バレンタインデーと同じ日になったのは「たまたま」だが、便乗して「女性から好きな男性にふんどしを贈る日」になってくれたらと期待している。2月14日にはふんどしの似合うタレントなどに贈る「ベストフンドシスト賞」の第1回発表を控えている。父の日やクールビズ商品としてもプロモーションしていく計画。ふんどしは通気性が良いため秋冬は寒そうだが、下半身の血流が良くなるので実は季節問わず「あったかい」そうで、これを強みに売り出していく戦略も練っているところだ。
10年後には日本人が1人1枚ふんどしを持つ「1億2000万人総ふんどし化」を目論んでおり、将来的には「ふんどし文化を海外にも広めたい」と野望を語る。日本男児として「アニメや漫画だけじゃない、日本の良い文化をまた1つ世界に知ってもらえたら」と目を輝かせていた。
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