「MOCO'S キッチン」はこうして生まれた 今日もオリーブオイル多めでお送りしています:人気の秘密(2/3 ページ)
“追いオリーブオイル”で話題の「MOCO'S キッチン」は、具材の分量を表示しないなど料理コーナーとしてかなり異色の存在。だが視聴率は平均12〜13%と、驚異の人気を誇る。その舞台裏を総合プロデューサーが語る。
MOCO'S キッチンは「料理のビデオクリップ」
ZIP!は「ズームイン!!SUPER」の後番組として昨年4月に始まった。情報番組は「昨日起きたことを今日知るというニュースショーの部分が大きい」が、ZIPは「全く新しい朝の情報バラエティーを作ろうと思ってスタート」し、「あのコーナーがあるから起きる」というような特徴ある番組にしたかったと、総合プロデューサーを務める日本テレビ情報エンターテインメント局チーフ・クリエイターの三枝孝臣さんは語る。
「昔ズームインに『ウィッキーさんのワンポイント英会話』というコーナーがあって、子どもの頃これはどうしても見なきゃと楽しみしていたんです。ZIP!も、ニュースを語る以外の面白いコーナーができないだろうかと考えていた」。
アイデアを巡らせていたとき、三枝さんは別の仕事でもこみちさんのマネージャーと話す機会があり、もこみちさんが料理好きであることを知る。「中学生くらいから料理をやっていて、レシピ本も書いていると聞いて。マネージャーさんが『意外でしょ?』って言うから、そのままアイデアを頂いたんです」。
初めてMOCO'S キッチンを収録するとき、三枝さんはもこみちさんの手際の良さを見て「いける」と確信した。「イケメンの料理っていうと、リアリティーがないことが多いんですが、もこみちさんは包丁さばきもプロ顔負けだったので、そういう面をうまく出せればと思った」という。
意識しているのは「ただの料理コーナーではなく、料理のビデオクリップを作ろう」ということだ。もこみちさんがかっこよく、カラフルな料理を作る。その過程をエンターテインメントとして視聴者に伝え、楽しんでもらうのが狙いだ。
「おいしそう! すてき!」と思ってもらえればOKだから、分量の説明は必須ではない。「詳しく作りたい方はネット配信している動画を見るか、そのうち出すレシピ本を読んでもらえればと考えていた」。その代わり、もこみちさんをかっこよく映すことにはこだわっており、身長の高いもこみちさんに合わせ、高めの調理台を用意したり、手元だけでなく下から真剣な表情を映したりしている。
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