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ニホンカワウソが絶滅指定 ハマグリは絶滅危惧種に 環境省レッドリスト

環境省のレッドリスト新版で、ニホンカワウソが絶滅指定されるとともに、ハマグリが新たに「絶滅危惧II類」に指定されている。

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 環境省は8月28日、レッドリスト(絶滅のおそれのある野生生物の種のリスト)の新版を公表した。

 同省のレッドリストは、日本に生息または生育する野生生物について、専門家による検討会が、生物学的観点から個々の種の絶滅の危険度を科学的・客観的に評価してリストにまとめたもの。およそ5年おきに見直している。

 今回公表された第4次レッドリストでは、これまで絶滅危惧種だったニホンカワウソが「絶滅」として指定された。沖縄にいた猛禽類のダイトウノスリも絶滅指定となった。


提供:木村昭一(三重大学大学院生物資源学研究科)

 また新たにハマグリが「絶滅危惧II類」に指定された。1980年代以降の干潟の干拓や埋め立て、海岸の護岸工事等により生息環境が悪化したため日本各地で急減し、各地の漁獲量は1970年代の5〜20%まで落ち込んでいるという。食用に「ハマグリ」として国内で流通しているものの多くは、中国や韓国などから輸入されている外来種の「シナハマグリ」や、国内にも自然分布する外洋性の「チョウセンハマグリ」だそうで、ハマグリが食べられなくなることはないだろう。


トキ(写真:環境省)

 ほかにもゲンゴロウが準絶滅危惧種から絶滅危惧種II類へと指定替えがあり、絶滅の危険が増大している。絶滅に次ぐ「野生絶滅」に指定されているトキは、2012年春に野生下での繁殖に成功したが、野生下の繁殖が5年以上続く必要があるとして、野生絶滅のまま据え置きとなっている。

 今回、絶滅危惧種の総数は3430種となり、第3次リストの3011種から419種増加した。

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