このマンガを読んで人生で初めてファンレターを書きました 第6回「ひまわりさん」:虚構新聞・社主UKのウソだと思って読んでみろ!(2/2 ページ)
「日常系」「空気系」などと呼ばれるマンガのなかでも社主イチオシ。声を大にして「読め!」と言いたい、そんな作品です。
社主おすすめ名場面をどど〜んと
ただ、社主として本作最大の見どころは、やはり一にも二にもひまわりさん本人の魅力だと思うのです。冒頭でも触れたように、普段のひまわりさんは、そのサバサバした口調も相まって感情が顔に出ることが少ないです。けれど、逆に言えば普段なかなか表に出てこないひまわりさんの素の感情が図らずも顔に出てしまったシーンの破壊力は並大抵のものではありません。
そんなわけで、社主おすすめの「実は表情豊かなひまわりさん」名場面を掲載シーンとともにご紹介(一部お見苦しい表現があることをあらかじめお詫び申し上げます)。
- 恥ずかしがるひまわりさん【破壊力★★★★★】(第2集・第13話ほか)
とにもかくにも破壊力抜群なのは、照れが顔に出て赤面してしまったひまわりさん。この赤面を見てしまうと、周囲の目など物ともせず、にやにやしてしまいます。好きだああああああああ!
- 笑うひまわりさん【破壊力★★★★】(第1集・第5話ほか)
普段無表情な女性がほほえむシーンと言えば、アニメ「エヴァンゲリオン」で主人公・シンジから「笑えばいいと思うよ」と言われて微笑んだ綾波レイという超有名なシーンにもあるように、もはや無表情ヒロインとは切っても切れない関係。そうだと分かっていても、やはりこの王道シチュエーションが訴えかけてくる破壊力は強烈です。ただ、ひまわりさん、感情豊かなまつりの陰に隠れてしまって気づきにくいですが、実は意外と笑うのですよね。好きだああああああああ!
- 虫におびえるひまわりさん【破壊力★★★】(第3集・第19話)
クールビューティーなひまわりさんにも苦手なものがあります。それが虫。普段決して物怖じしない彼女が、どこにいるか分からない虫におびえたときにふと見せた気弱な表情。これがまた良い。社主も虫は苦手ですが、この表情が見られるなら、多少我慢してでも常時ポケットに虫を2匹ほどしのばせておきたいほど。ちなみに、苦手な虫を将来的に克服するため、がんばって昆虫図鑑を読むのだそうです。こういうちょっとズレたところも好きだああああああああ!
- 猫を見て顔が輝くひまわりさん【破壊力★★★★】(第2集・第12話)
ひまわり書房の横の路地裏でしゃがみこんでいる小学生たち。ひまわりさんが尋ねたところ、路地の奥に逃げ込んで出てこなくなった猫が1匹。そして、奥に潜む猫を見てしまった瞬間のひまわりさんの目の輝き。声には出さないものの、その顔はまるで別のマンガのキャラじゃないかと思ってしまうほど、子どものようになっています。そう、猫の御前においては、人は全て子どもに帰ってしまうのです。そんな意外に幼いところも好きだああああああああ!
- 絵が下手なひまわりさん【破壊力★★】(第3集・第21話)
店に置くポップ作りで空いたスペースにひまわりさんが描いた謎の4本足生命体。本人いわく、犬(しかもドーベルマン)とのことですが、なぜ「夏の文庫フェア」というポップの隅に犬(しかもドーベルマン)を描いたのか。そしてなぜひまわりさん画伯はこれほど自信満々なのか。虫が苦手に加えて絵も苦手という、日頃は凛とした人が不意に見せる弱点。だってひまわりさんも人間だもの。みつを。好きだああああああああ!
- 質素な自宅と生活【破壊力★★★★】(第3集・第19話)
ひまわり書房の2階は、ひまわりさんの住居スペースになっているのですが、昭和テイストあふれる和室の真ん中に置かれた丸いちゃぶ台など、飾り気のない部屋とそこから感じられる生活感は彼女の人間性がそのまま反映されているようです。なのに本だけは片づけきれなくて、端っこで山積みになってしまっているところも好きだああああああああ!
とにかく「読んでほしい」
今回はいつになくハイテンションな紹介になりましたが、本作についてはとにかく「読んでほしい」の一言に尽きます。しかしその一方で「ひまわりさん」にはいつまでも隠れた名作のままでいてほしいという、ある種の独占欲を感じているのも社主の本音です。
ご存じのように人気マンガはしばしばアニメ化の道をたどります。マンガの世界においてアニメ化というのは、かつては1つのステータスでした。しかしメディアミックスという名のもとに始まった昨今の深夜アニメ隆盛とともに、原作の知名度とアニメ化は必ずしも比例しなくなりました。逆にアニメ化が原作人気に火をつけた事例も少なくありません。また、こうしてアニメが大量生産されるようになったことの弊害として、一握りの人気アニメが第2期、第3期として継続される裏で、人気の出なかった膨大な原作が次から次へと使い捨てられている現実もあります。
「ひまわりさん」が将来的にこういう流れをたどるかどうかは分かりません。ただ、キャラとストーリーの両面において極めてハイレベルな作品であることはここまで話してきた通りです。一ファンとしてアニメ化を意識しないではありませんが、使い捨てなど絶対に許されません。願わくば、静かな作品に見合った静かな人気としてこれからも長く続いてほしいなと思いつつ、今回はこれにて筆を置きます。
今回も最後までお読みくださりありがとうございました。
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虚構新聞の社主UKが知られざるパーソナリティを(思わず)吐露しつつ、大好きなマンガを語りまくります。