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艦これ艦娘“戦歴的”プロフィール「村雨」編私だって第2駆逐隊のセンターですから!

傍若無人の妹のおかげで、なんとなく目立たない彼女だけれど、センターらしくきっちり仕事をこなしています。

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なにげにけっこう暴れん坊

 駆逐艦「村雨」は、白露型3番艦にして1937年1月7日藤永田造船所の生まれ。同じ日に白露型4番艦の「夕立」も佐世保海軍工廠(こうしょう)で生まれている。二人は、竣工(しゅんこう)と同時に第2駆逐隊を編成して、以後生涯をともにする。その後、「春雨」「五月雨」も第2駆逐隊に加入して、太平洋戦争を一緒に戦っていく。


「艦これ」の村雨(改)

 太平洋戦争が始まって、第2駆逐隊は第4水雷戦隊に所属して、旗艦の軽巡洋艦「那珂」とともに、フィリピンやボルネオの攻略作戦に参加する。艦これ的には、勇猛果敢で傍若無人な夕立が目立ちすぎるせいで、なんとなく地味な村雨だけど、太平洋戦争が開戦した早々に敵潜水艦を発見して一晩中爆雷戦を行って撃沈認定となるなど、なにげに部内の評価は高かったりする。

 1942年8月からのガダルカナル島をめぐる戦いでは、旗艦が「由良」に変わった第4水雷戦隊で輸送作戦に従事する。このとき、第2駆逐隊はほぼバラバラに行動していて、村雨は「峯雲」と行動をともにすることが多くなる。村雨は10月からガダルカナルの輸送作戦に参加してその回数は7回(ほかに水上打撃任務で1回)に及んだ。

作戦日 輸送作戦内容
10月3日 陸兵250名、糧食
10月5日 陸兵277名、野砲2門
10月14〜15日 輸送船護衛
10月17日 輸送駆逐隊護衛、敵飛行場砲撃
10月25日 敵基地水上部隊攻撃(このとき、「由良」沈没)
11月1日 弾薬、糧食(ただし揚陸失敗)
11月5日 弾薬、糧食、リヤカー(!)、揚陸後敵魚雷艇と交戦
11月7日 弾薬、糧食、揚陸後敵魚雷艇と交戦

 第三次ソロモン海戦第1次戦闘では、“あの”夕立ほどではなかったものの、村雨も敵巡洋艦と近距離で砲雷撃戦を行い魚雷を命中させるなどの戦果を挙げている。

 ガダルカナル島を失って、北部ソロモン海域に戦場が移った1943年3月、村雨は、ガダルカナル作戦で行動をともにした峯雲と、最前線基地ムンダ島へ輸送を行う。物資を揚陸して帰るべき港に針路を向けたその瞬間、敵艦隊の奇襲を受けて、峯雲はわずか7分で轟沈。村雨も6インチ砲弾1101発、5インチ砲弾234発という猛烈な集中砲火を浴びて、40分後に沈んでいった。

 日本では公式に名前もついていない小さな海戦だったが、かつて夜戦で圧倒的な強さを見せた日本の駆逐艦がなにもできずに一瞬で沈んでいく、その後の北部ソロモンにおける海戦の始まりだった。

米軍が「Battle of Vila-Stanmore」と呼んでいるこの海戦をボードウォーゲーム「FLEET BATTILES」(ホビージャパン)で再現した。2257(午後10時57分)にレーダーで日本艦隊を見つけた米軍は典型的な丁字戦法で日本艦隊を迎撃する(写真=左)。2301、米軍は距離7000メートルで砲撃を開始し峯雲をわずか7分で撃沈する。生存者なし(写真=中央)。先頭にいた村雨は何とか反撃するものの砲撃2回で前部主砲壊滅、後部砲塔も6回の砲撃で沈黙。2346に沈没する(写真=右)

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