オトナなお酒のかき氷も! 年中無休の「yelo」でふわふわ絶品かき氷を食べてきた
夏の風物詩といえば、やっぱりかき氷。定番のフルーツシロップ系だけではなく、野菜を使ったもの、洋風のものなど変わり種を提供してくれる、ユニークなかき氷カフェバーを紹介する。
暑い。暑すぎる。この暑さには朦朧(もうろう)としてしまう。そんなときに食べたいのが、夏の定番デザート・かき氷だ。アイスより圧倒的にカロリーが低く、ほとんどが水分でできているかき氷は、頻繁に食べてもそれほど罪悪感はない!? 今回は4月に東京・六本木にオープンしたかき氷カフェバー「yelo」を訪れてみた。
かき氷を食べたくなったら六本木へ
六本木駅から歩いて3分ほど。yeloは赤い外観が目立つ、いかにもおしゃれな六本木的なカフェバーという印象だ。ただ、昔ながらの「氷」の暖簾がかかっているのが、よい意味で違和感あり。六本木のド真ん中でかき氷専門店? 何も知らずに通りかかっていたら、確実に気になって立ち止まっただろうと思う。
店内に入ってみると、カウンター6席、2人掛けのテーブル席が5つの全16席。こじんまりしているが、この日は女性客を中心に席がほぼ埋まっていた。yeloの人気っぷりが伝わってくる。
それにしても、なぜ六本木にかき氷カフェバーなる店をオープンしたのか。磯谷巧店長に話を聞いた。
「都内に住んでいる人がおいしいかき氷を食べに行こうとなると、遠方にある有名店に1〜2時間かけて遠出して、さらに1〜2時間並んでようやく食べられるのが普通でした。その時間的コストをなくしたかったんです。いつでも誰でも気軽においしいかき氷を食べられるお店があればいいなと思っていました」
yeloは年中無休で年間を通してかき氷を味わえるが、秋冬にも需要はあるのかと聞くと「季節に関係なくかき氷を食べたいという、かき氷ファンの方は一定数いらっしゃいます。そんな方だけではなく、秋冬もかき氷を楽しむ文化を作っていきたいですね」と磯谷さん。
確かに「こたつでアイス」文化があるのと同様、冬でもしっかり暖かくした空間で、ひんやりしたかき氷を食べるのはアリだ。ただ、今まではそんな店自体がなかった。yeloは冬のデザート事情に革命をもたらしてくれるかもしれない。
ひと手間がポイント! ふわっふわ氷を作る秘密とは?
yeloには定番メニューが全10種類ある。かき氷のド定番ともいえる「いちごミルク」をはじめ、「ティラミス」「キャラメル」「マンゴーラッシー」「4種のベリー」「有機ニンジンマスカルポーネ」「アボカドマスカルポーネ」「カフェオレ」「チャイ」「抹茶」だ。これに加えて、不定期で季節限定メニューが入れ替わる。取材日の時点では、ビターキャラメルマスカルポーネやキャラメルマキアート、キャラメルチャイの3種類があった。
ちなみに一番人気なのは、ココアパウダーとマスカルポーネを使ったティラミス。磯谷さんいわく「予想していた以上に人気で、5食中1食は注文が入るほど」とのこと。このほかにも野菜を素材にしたのが珍しい「有機ニンジンマスカルポーネ」「アボカドマスカルポーネ」なども人気があるそうだ。
Twitter上では「ふわっふわなかき氷食べたの初めて」「氷を用いた異次元のスイーツ」「今まで食べたかき氷の中で1番おいしい」などと称賛のコメントが寄せられているが、磯谷さんに他店のかき氷とどう違うのかズバリ聞いてみた。
「まず氷にこだわっています。氷は冷凍庫から出してすぐに削るとふわふわ感を再現できません。一旦保冷庫へ移して氷をゆるませてから薄い刃で削ると、空気を含んだふわふわの氷に仕上がるんです。次に、どこから食べても味のあるかき氷にするために『三層構造』を徹底しています」(磯谷さん)
この秘密の三層構造は、まず削った氷を皿に盛り付けた後、自家製のミルクソースをかけ、次に味付きのソースをかけるという工程を繰り返しながら作ることを指す。この工程を繰り返して作るため、どこにスプーンを入れても味付きのふわふわ氷を楽しめるというワケだ。あぁ、おいしそう。早く食べたい!
時間とともに味わいが変化するかき氷
どのメニューもおいしそうだが、今回は「抹茶」(税込850円)を選んでみた。出てきた抹茶は左右が美しい黄緑色、真ん中が白色の、なんとも和な感じが漂うかき氷。
早速スプーンですくってみると、すでに感触からふわっふわ! 適度に水分を含み、しっとりしている。口の中で「はらっ」「さらっ」といった音を立てるかのように、はんなり上品な速さで、とろけていく。
香り立つ抹茶の匂いもたまらない。こっくりとした濃厚な味わいで、白い部分を食べてもミルクソースの味が染み込んでいておいしい。
時間の経過とともに、楽しみ方が変わってくるのも面白い。後半になると、きめの細かいフローズンドリンクのような感触・食感になる。最後は水気が多くなり、ついには抹茶を飲んでいるかのような錯覚をおぼえる。京都に来たみたい!
最後にもう1種類、夜限定で提供しているアルコールを使ったかき氷もオーダーしてみた。その日の仕込みによって提供できるかき氷は変わるという。この日は「ラムティラミス」(税込1000円)をいただいた。
作り方は普通のかき氷と同じだが、お酒を使うこともあり、脚の細いグラスを使い、ちょっと大人な感じで登場する。マスカルポーネソース、ラムとミルクソースを混ぜたソース、ココアパウダーが使われている。
ココアパウダーのほろ苦感、ラムとミルクソースのこっくりした甘さが混ざり合い、大人な味わいを堪能できる。氷がかなり溶け「おしまい」に近づいた頃には、カクテルを楽しんでいるような気になった。
今後は都内や地方での多店舗展開も視野に入れているというyelo。暑い日の休憩に立ち寄ってもよし、飲んだ後のシメにもよし。アーモンドやオレオ(各税込50円)、タピオカ(税込100円)などのトッピングをして、さらにスイーツ度を高めることもできる。一度訪れてみてはいかが?
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- う、美しい……! 桜をイメージしたカキ氷「夏桜」登場 銀座立田野から
夏に「桜」を味わえる! 日本人でよかったー! - おいしそおおおお! 「チョコレートで作ったかき氷」誕生
チョコの氷をふわっと削ったかき氷が新しい! - 鹿児島で人気の新しい「しろくま」が本当に白熊らしくて食べるのもったいない
鹿児島発祥の氷菓「しろくま」に、より白熊らしいものが登場。確かめに鹿児島のカフェ「SANDECO COFFEE」へ行ってきた。 - 春ですが年中無休・深夜営業の“かき氷専門店”が六本木に誕生するらしい
夏はまだ先だ! - マンゴー山盛りすぎて向こうが見えない! 台湾で有名なマンゴースイーツ専門店「マンゴーチャチャ」が日本上陸
マンゴーで氷が埋め尽くされて見えない。